飲酒と血液                            森下敬一


飲み方によっては、「百薬の長」にもなれば、「百毒の長」にもなるという危険性もあるお酒。

自分の適量を知って、酔い心地を楽しみたいものです。

 

<酒と生理機能>

酒の主成分はエチルアルコールであり、それ以外に含まれている成分の違いによって、風味や薬理作用が異なってくる。

普通、酒に含まれているアルコールの濃度は、わが国では「度」という単位で表すが、これはパーセントと同義語と考えてよい。

 

アルコールの最大の特徴は、吸収性が高いことである。

飲んだら、食物と違って消化の必要がないので、そのまますぐに胃や腸から吸収される。

それも、2時間半後には、腸管内にはあとかたもなくなってしまうほどの吸収性の良さだ。

飲んだアルコールは、全量の5分の1が胃から、残りは腸から吸収されるもので、その吸収のされやすさは、いろいろな条件によって変化する。

たとえば、

 

・酒中のアルコール含有量

・食物の有無

・胃での滞留時間  などだ。

 

まず、血中アルコール濃度は主にアルコールの絶対量によって決まるけれど、厳密にいえば、酒の濃度そのものも影響する。

つまり、アルコールの絶対量は同じ40ccでも、それを800ccと200ccの水でそれぞれうすめたもので比較すると、後者の方が(濃度の高い方)、血中のアルコール濃度は高くなる。

 

また、空腹であるほど吸収度は増し、血中のアルコール濃度は飲酒後40~60分でピークに達する。

逆に腸内に食物があると、吸収度は低下し、ピークの現われるのもずっと遅れ、1~1.5時間後となる。

吸収の主役は小腸であるから、胃での滞留時間が短く、早々と腸に送られれば、それだけアルコールの吸収は急激になる。

 

空腹時に飲む酒の、まわりが早いのはそのためだ。

また、入浴したあととか、精神的にくつろいだ時などには、酔いは早くまわる。

これは、胃腸を流れる血液量が多くなり、吸収力が増大するためと考えられる。

 

「酔う」というのは、酒の成分であるアルコールによる大脳マヒで、その程度は、血中のアルコール度で変わってくる。

この血中濃度と酔い加減は人さまざま。

実際はオチョコ1杯でいい氣分になる人もいれば、1升飲んでも平氣な人もいる。

 

この酒に強い弱いの違いは、酒に対する肝臓の作用の強弱、および大脳皮質の感受性の強弱などによるもので、個人差もあるが、常に飲みつけていると次第に強くなっていく。

大脳皮質には、知覚や思考、判断など高度の働きをする「新皮質」と、食欲や性欲などの生命維持に不可欠な機能をつかさどる「旧皮質」があって、アルコールによってまずマヒするのは前者である。

 

したがって、飲むほどに酔うほどに、上役の悪口を言ったり、大言壮語したり、けんかをしたり……と、しらふの時には思いもよらぬ言動に及ぶこともある。

つまり、多少なりとも理性のマヒ現象がおこるわけだ。

ただし、酒飲みの無礼は大目に見るという社会習慣を心得た上でのフリであることも多い。

いずれにしても、酒は、もっと上手に活用すべきものだ。

 

では、ほろ酔いの快い氣分を味わうにはどうすればよいか。

血中のアルコール濃度は、普通時間でピークになる。

一定時間内に同量の酒を飲むとすると、

 

ハイピッチで飲めば早めに酔いが回り、チビリチビリ飲んでいれば酔いの回りが遅くなるだけで、最終的な酔いの状態には大した違いはない。

あくまでも、酔いは血中のアルコール濃度によって決まるわけだ。

こうして血中に入ったアルコールは、肝臓で炭酸ガスと水に分解され、やがて消えていくことになる。

その分解に要する時間は、日本酒では、45cc(0.25合)で約1時間。

したがって、酒が体内にある時間は、180cc(1合)飲んだ場合は、4時間。540cc(3合)で10時間、900cc(5合)で15時間、1.8リットル(1升)なら、1日以上残っている計算になる。

 

したがって、1時間に日本酒45cc(ウィスキーならシングルの3分の2、ビールなら3分の1本)以下に止どめておけば、1日ぶっ続けで飲んでいても酔わない。

原則的にはそういうことになる。

 

しかし、酒は酔うために飲むもの、薬酒などを病氣の治療や健康増進を目的に飲む場合は別だが、酔わないように飲むことなどあまり意味がない。

適当な酔い心地を楽しむためには、血中濃度を0.1パーセント前後にしておくことだ。

 

つまり、最初の1時間に日本酒なら360cc(2合)、ウィスキーなら3~4杯、ビールなら1本半を飲み、あとはアルコールの分解速度に合わせて飲むとよいのである。

 

<酒の作用と効用>

ところで、酒にはいろいろな効用がある。

だからこそ、害のない飲み方とはどんなものか、というようなことが、いろいろなところで性懲りもなく論議されるわけだ。

酒はまずストレスを解消する。アルコールは、感情や本能に対し、いつも過剰氣味に作用している抑制を解くのである。

感情や本能の不当な抑圧は、ストレスを生むが、酒は、脳にあるその抑圧の中枢をマヒさせるので、精神の緊張は解け、ストレスも解消する。

 

この働きは、酒が強精作用をあらわすこととも密接な関係を持っている。

人間のセックスは精神作用に著しく左右されるもので、ストレス過多になっていると容易に性欲減退におちいりやすい。

 

だから適度な飲酒によってストレス解消がはかられると同時に、性欲の発揚もみられるわけだ。

心臓に対しても同様で、心臓機能にブレーキをかけている脳中枢の作用が抑えられることもあって、心臓の収縮力は強まり、血液の拍出量も多くなって、循環器系全体の働きは賦活される。

酒を飲んで、顔が赤くなったり、ほてったりするのは、酒が全身の皮膚の毛細血管を拡張し、血行を盛んにするためだ。

 

不眠症、冷え症の人などに寝酒が効果的なのは、そのような作用によって手足が温まり、ぐっすり眠れるようにするからだ。

酒には鎮静作用もある。これといった原因もないのに、イライラしたり、憂鬱になったり、興奮したり、氣が変わりやすく、めまいや耳鳴り、動悸などのおこる場合は、ほとんどが自律神経失調症だ。そんなときに適度に酒を飲むと、神経の過敏性がとれて症状が落ち着くことも多い。

 

酒は消化作用にも少なからず影響を及ぼす。

まず、味覚を刺激して唾液の分泌を促す。

そして胃の収縮運動を盛んにして、消化吸収力を高める。

食欲増進の目的で食前酒を用いるのは、理にかなっているわけだ。軽い消化不良を起こしているときや消耗性疾患の回復などには、特に効果的といえる。

 

以上のような動きが総合的に作用すれば、健康増進、スタミナ強化、ひいては寿命延長の効果も得られるということになろう。

しかし、この「百薬の長」も度を過ごすと「百毒の長」となる危険性がある。

自分の適量を知って、「花は半開、酒は微酔……」のころあいを測ることが大切といえよう。

 

<肉食とアルコール>

ある学者は、「かなり高度な酒飲みの心臓でさえ、肉食過剰の人のそれより強い」ということを言っている。

すなわち、一定の運動をさせると、血液中の酸素が減少しているほど、それに反応して血圧の上昇が大きくなる。

 

この実験をしてみると、一般的に20歳代の若い人たちは、6~10ミリミリ上がるだけだが、50歳代の人では30ミリ以上あがる。

 

したがって、この血圧の上がり方がひどいほど、心臓を中心とする循環型の働きは劣るもの、と判断できる。

同じ実験を菜食者、肉食者、酒飲みの3つのグループに対しておこなったところ、それぞれ15ミリ、33ミリ、29ミリの上昇がみられたという。心臓ばかりでなく、肉食は肝臓機能をも著しく低下させる。

 

お茶の水クリニックでは、すべての患者さんに対して内臓機能検査を実施しているが、肉食過剰者には、100パーセント肝臓・腎臓機能の低下がみられる。

 

肉食はそれだけひどく血液を酸毒化させて、解毒・排泄器官の負担を大きくするわけである。

もちろん、大酒飲みに肝臓障害、とくに肝硬変症の多いのは事実である。

 

しかし、一般的に問題となるのは、アルコールそのものによる害ではなくて、日常の食生活の誤りによって引き起こされている肝臓障害だ。

 

白米を主食にし、肉・卵・牛乳を常食し、甘いもの(白砂糖)をたくさん摂っていれば、アルコールなど1滴もとらなくても確実に肝臓障害は起こる。

とくに肉食過多の人では早々と起こるのである。

 

その上に、アルコールをたくさん摂っていれば、肝臓の痛めつけられ方が、いっそう大きくなるに過ぎない。

また、アルコールとともに化学物質を体内に入れた場合、肝臓の抵抗力が著しく弱められることも明らかにされている。

 

したがって、アルコールの害を最小限に喰いとめ、酒を安心して楽しむためには、日頃から、肉・牛乳・卵などの動物性蛋白食品や、食品添加物入りの食品をやめ、天然のビタミン・ミネラルがたっぷり含まれた食品を摂って、肝臓を強くしておくことが大切である。

 

すなわち、玄米・菜食中心に切りかえるのがいちばん望ましいことなのである。

玄米や野菜、海藻、大豆発酵食品、小魚などからは炭水化物、粗蛋白・脂肪および各種のミネラル・ビタミンなどの多彩な有効成分が最も望ましい姿で摂れる。

それで、肝細胞の働きはうんと増強される。

 

それとともに、胃腸が強められ、血液が浄化されるから、肝臓機能はいっそう良好になる。

そうなると、肝細胞の新陳代謝が活発になって、アルコールの分解もスムーズにおこなわれる。

 

日頃、玄米・菜食中心の食Th活をおこなっていて、酒を飲むときはなるべく自然酒で、野菜類、味噌や納豆、海藻、木の実、魚介類などを肴にすれば申し分ない。

 

特に野菜は、アルコールの分解に有効なメチオニンやコリンを多く含むネギやニラを活用するのが望ましい。

 

<薬用酒について>

健康が著しく阻害されている現代人は、日ごろ利用する酒も、その付加価値を高め、健康飲料としていくことを、もっともっと熱心に考えてよい。

たとえば、さまざまな薬草を

用いて薬用酒をつくる。薬草のもつ有効成分は、アルコールによって引き出される。

その薬効成分をアルコールと共に摂取するのだから、その効果は大きい。

 








          たきがみ博士の想い

 

誰でも、自分の中に伝統がある。自分が経験したすべての過去の累積、それが”いま”のわたし。

過去とは思いだすこと、現在(いま)は過去の必然、そして、未来は想い、選択すること。

いまは、変えられない。

しかし、人には明日があり、未来がある。明日は、こうありたいと想いを持つことができる。

 

すてきな明日に向かって、”これからへの想い”を具体化するJourney、しっかり楽しみたいと思います。

そして、”いま、ここ”を丁寧に活きる。

みずからの人生の軌跡を、すてきな笑顔でみつめるために。

 

旬(ときめき)亭 亭主 たきがみ博士
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☆他人に期待すれば不満になり、

  自分を信頼すれば自信になる 

☆人間関係とは、他人を通して自分自身

  との付き合い方を学ぶ機会なり 

☆自分の短所を受け入れるとき、

  自分らしさという魅力が生まれる 

☆最も空しい人生とは、

  すべてが思い通りになる人生である 

☆幸せは得るものではなく、気付くもの


☆樹木は、上に伸びる前に下に伸びる 

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  自分の心の中の対立に過ぎない 

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