皆さんは、身体に起こった不快な症状に対して普段どう対処していますか。
・熱が出れば熱を下げ
・痛みが出れば痛みを抑え
・湿疹が出れば湿疹を消す
・下痢が出れば下痢を止める
これは不快な症状が消えることをめざす対症療法です。
現代の医療は身体に表れた症状を病的な悪ととらえ、それを消すことを目的とした対症療法を主軸においたものです。
・高血圧には降圧剤が
・痛みには鎮痛剤が
・熱には解熱剤が
・ガンには抗がん剤がそれぞれ処方されることになります。
けれどそもそも、身体に表れた症状は、人にとってそんなに悪いものなのでしょうか。
その症状がなぜ起こっているのか考えてみると、不快な症状はありがたいものだということに気づくはずです。
「身体は健康になるようにできている」から症状はありがたい
寒い時に身体が震えるのは、筋肉を動かして発熱させ身体をあたためようとするからです。
かき氷をかき込むと頭がキーンと痛くなるのは、身体を急激に冷やすのを止めさせるためです。
風邪を引いて熱が出るのは、身体に侵入して増殖してしまったウィルスを殺すためです。
このような身体の反応がなければ、体温は下がる一方で免疫力は低下し雑菌に負けてしまうので、は生きて行くことができないでしょう。
身体に起こる全ての反応は身体を治そうとする反応であり、身体は健康になるようにできているのです。
「発熱と食欲不振は世界の二大名医である」
「発熱と食欲不振は世界の二大名医である」と言ったのはドイツの医学者イセルス博士。
風邪を引いたときなどに身近に起こるこれらの症状が、身体を強力に健康に導くということを表現したものです。
熱によってウィルスや身体の老廃物を倒し、食欲不振によって血液を汚す最大の原因となる「食べ過ぎ」をストップさせます。
野生の生物が病気をしても自然治癒できるのは、この二つの名医(発熱と食欲不振)のおかげなのですね。
このように身体に表れた症状を無理に押さえつけず、素直に受け入れることが本当の健康への道筋となるのでしょう。
その症状には理由がある。
症状を起こした理由を理解しなければ、病気は治らない。
もちろんこれは、他の重大な病気や症状にも当てはまるようです。
薬による対症療法を行わず、免疫力を上げることで病気を治そうとする医師たちは、様々な病気、症状をどう見ているのでしょうか。
高血圧の原因はあなたの生き方
血液の流れが悪くなった時には高い血圧でなければ、その人の健康を維持できません。
血液の流れが悪くなるような生き方をしているから、身を守るために血圧が上がっているのです。
必要なのは降圧剤ではありません。
生活習慣や食習慣、考え方を見直す必要があると、身体が教えてくれているのです。
頻尿はあなたが生んだ冷え
頻尿でさえも身を守る反応です。
余分に溜まった水分は身体を冷やします。
冷えは抵抗力を低下させる万病のもとですから、水分を尿として頻繁に排泄し、体温をキープしようとしているのです。
腸の不調で頻繁に下痢をするのも同じ反応だと言えます。
筋肉をつけたり食習慣に気を配ったりして、身体を温めることが解決につながります。
関節痛、神経痛などの痛みは、身体が治そうと頑張っているからおこる
痛みは骨、筋肉、関節の血流障害による冷えが原因で起こります。
血流障害をおこすのは交感神経優位の状態(緊張のこわばり)ですが、それをほぐすために副交感神経(リラックスして緩める)が頑張ってバランスをとろうとします。
このバランスをとろうとする時に痛みが生じます。
冬にキンキンに冷えて動かなくなった手を、ストーブにあてたりお湯につけたりすると痛みやかゆみを感じるのに似ています。
身体は自分で血流をよくする努力をしその結果が痛みとして現れているのです。
痛みは、何ものかによって痛めつけられているのではなく、自分で自分を治そうとする反応なのですね。
薬では治癒しないどころか逆効果なことも
ここで外用内用関わらず痛み止めを使うと一時的に痛みは治まるでしょう。
しかし痛み止めは痛みを消すとともに血流を低下させます。
さらに手足も冷え、身体も冷えることで免疫力も低下します。
痛み止めを中止すると血流がよくなってくるため、また痛みを感じることになります。
こうして痛みを血流改善の効果だと理解せず、薬に頼ろうとする限り痛みが治癒することはありません。
その人の血流障害を引き起こす原因である、(血液の汚れ、低体温、生活習慣、ストレスなど)を取り除くと同時に、常に身体が自分を健康に導く仕事をしてくれていることを理解し、身体に感謝する気持ちをもってはじめて痛みから解放されるのです。
「ガンは血液の浄化装置」とはどういうことか
ガンすらも、身体が健康になるための反応ととらえられます。
国際自然医学会の森村敬一博士は、「ガンは血液の浄化装置」と表現します。
ガン細胞は活性酸素をたくさん放出することで、血液中のばい菌などの異物を弱らせてから、食べて増殖するそうですが、これは皮肉なことに血液中の異物を除去する仕事をする免疫の要、白血球の働きとよく似ているそうです。
つまり血液に汚れがたくさんあるからガン細胞は増殖できるのであって、そんななかガン細胞は血液を浄化してくれていると解釈する事もできるのですね。
ガンの”転移”は治癒の前兆!
また、ガン患者が最も恐れる”転移”さえも、身体の治癒反応と考えられます。
ガン細胞は熱に弱いため、発熱により退縮することが知られています。
免疫力を上げることで病気を治す免疫活性療法では、ガンが自然退縮する時期に熱がでたり、関節が痛んだりという症状がみられます。
同じようにガンが転移したとみられる時期には発熱が起こるそうですが、これはガン細胞を敵とみなした免疫細胞がガン細胞に攻撃をしかけることで起こる現象です。
つまり免疫細胞に攻撃されて弱体化したガン細胞が、逃げ場所を求めた結果が”転移”というわけです。
このように理解すると、転移はガンが治癒する前兆と考える事ができます。
ところが一般的には発熱すれば解熱剤を使い、転移すれば化学療法などで対処します。
これは身体の治ろうとする反応を完全に無視した処置です。
症状が治まることだけを求める、すぐに結果を求める心がこの現実を作っている
身体に起こる不快な症状を、薬で抑えることがどれだけ無意味で危険なことか、またどれだけ自分の体に失礼なことか考えてみませんか。
けれど医療や薬を批判するだけでも解決しません。
痛みに苦しむ人は痛みを和らげてくれる医療を、湿疹に悩む人は湿疹を消してくれる医療をガンに苦しむ人はガンを消してくれる医療をと、
すぐに結果の出る医療を求めているからおこる必然でもあります。
不快な症状がでたら、生き方、考え方の転換期であることに気づこう
症状を抑えることよりも、症状が出てきた原因を理解することの方が大切です。
身体はいつもひたむきに健康に向かって進んでくれていて、不調をおこすことで様々なことを教えてくれます。
食べ物のバランスが悪いよ、生活習慣がよくないよ、その考え方はストレスを生むよ、と生き方や考え方の転換期を教えてくれています。
病気になる原因はいつでも、結局は自分が作り出しているのです。
だからその病気を治せるのは医者でも薬でもなく、自分自身だけなんです。
不快な症状はありがたい、身体に感謝する気持ちが芽生えたら、最強!!
身体が健康になるようにできているのだとしたら、病気を恨み言でとらえている限り健全な治癒へ向かうことはできないように思います。
不快な症状でも「自分を健康にするために身体が頑張ってくれているんだ」「私は私の生き方を改めよう」と感謝して受け入れることができたら、きっとどんな難病でも乗り越えることができるのでしょうね。