普段から一般の病院でされている血液検査に振り回される必要はないとお伝えしています。
また血液検査の解釈も基礎的なサイエンスをしっかり勉強していると、その見かた、解釈の仕方も180度変わります。
様々な酵素、ホルモンの値、ミネラルの値、腫瘍マーカーなどはしっかり生命の本質を学んでいないと、まったく正反対の解釈を起こしてしまう怖いものです。。。。。
そして糖尿病のスクリーニングで乱用されているあの検査・・・・
「空腹時血糖」
「HbA1C」
などの意義がついに暴露されました。
オックスフォード大学の解析によって、「空腹時血糖」「HbA1C」をスクリーニングとして使用するのは間違いが多いということばかりでなく、糖尿病の治療に寄与していないことが明らかにされました( BMJ 2017;356:i6538)。
健診でコレストロールと血糖値は必ず注目されるところ(それくらいしか現代医療は対処療法として薬を出せない)ですが、その牙城がもろくも崩れ去ったということですね(健診の税金<もちろん役人の中間搾取あり!>を返してほしいです(#^.^#))。
この論文で興味深かったのは、生活習慣改善とメトホルミンという糖尿病薬でほとんど結果は変わらないというデータです(生活習慣改善の方が血糖コントロールは良かった)。
腫瘍マーカーといわれているものはガンのスクリーニングには不正確であることは医師であれば誰もが知るところです。
これは正常組織、あるいは細胞の新陳代謝、あるいは炎症等などのガンでない状態でも腫瘍マーカーとよばれる物質が上昇するからです。
腫瘍マーカーというネーミングに騙されているということですね。
それと同じく、空腹時血糖、HbA1Cなどはそのときの状態によってかなり変動します。
断食や糖質制限などを過度に行うと必ず空腹時血糖は上昇してきます(この糖質制限での血糖上昇が一番危険であることはいつもお伝えしている内容です(^^♪)。
顕微鏡などを使用した病理検査と同じく、血液検査も単なるその瞬間での静止画像。しかもそこに人工的な処理(アーチファクト)が加わっています。
これらの現代医学や代替医療の検査の類は、ダイナミックに回転している生命体をとらえるにはあまりにも不十分であるというだけでなく、誤認を起こしてしまう危険性があることを私も常に心しておきたいものです。