低体温の原因と改善法                     子育ての達人


低体温の人が現在急増しています。

低体温とは、体温が36.5度未満の人で、36度未満は要注意です。 

 

低体温は様々な不調や病気を招く危険な状態ですが、多くの人にそのような自覚はないようです。

体温が低いぐらいどうってことないと、低体温を放置している人がほとんどです。

「いつも35度台で体温が低い」と自慢するかのように話す人まで見かけます。 

 

今回は、低体温の原因、改善法などについて詳しく解説していきます。

これを機に低体温が改善できることを心より願っています。

 

 

低体温の現代人

低体温の人が増えています。

後ほど詳しくご説明しますが、36.5度~37度(新生児~小学生は36.5度~37.5度)が日本人のベストな体温(平熱)です。

36.5度未満の人は低体温です(体温の正しい測り方は後述)。

体温が低いというと、女性と思われがちですが、男性や子供にも多く見られます。 

 

日本人の体温はどのくらいなのでしょうか

2015年10月11月に、女性(20歳代~50歳代)900人、男性(20歳代~50歳代)319人、子供(3歳~12歳)1128人に実施した調査では、

・36.5度未満の割合は、女性:76.2%、男性:62.4%、子供:53.3%

・36度未満の割合は、女性:31.4%、男性:24.8%、子供:9.6%

という結果になっています。

 

 

上記は回答形式の調査のため、その場で実際測定したわけではありません。

子供に関しては、実際その場で測定した調査も存在します。

2012年4月に、子供(4歳~10歳)400人に実施した調査(13:00~17:00に実際測定)では、36度未満が18%という結果が出ています。

 

 

このように女性に限らず、男性や子供でも体温が低い人が増えており、35度台の人も結構多いのが現状です。

体温は個人差がありますが、35度台が平熱というのは普通ではありません。

本来は、35度台になると寒くて、熱を発生させるために震えてきます。

 

体温 身体の状態

36.5~37.0度 健康

36.0度 熱を発生させるために震える

35.5度 排泄障害、アレルギーが発生

35.0度 癌細胞が活性化

34.0度 溺れた人が蘇生できるか五分五分

33.0度 凍死寸前、幻覚が現れる

30.0度 意識不明

29.0度 瞳孔拡大

27.0度以下 死体 

 

ちなみに50~60年前の日本人の平均体温は、大人が約36.8度、子供が約37.0度で、ベストな体温でした。

 

体温(平熱)の正しい測り方

① 10時に測る

体温は、3時~5時が最も低く、15時~17時が最も高くなるため、中間体温となる10時に測定するのがベストです。

 

 

② 脇の下で測る

医学的には直腸温(肛門)、舌下温(口)、腋窩温(脇の下)、鼓膜温(耳)などがありますが、日本で一番スタンダードなのは脇の下で測定です。

上記のベスト体温や調査も脇の下での測定です。

 36.5度未満の人は低体温と自覚してください。

35度台の人は特に要注意です。(低体温の改善法は後述します)

※ここでの体温、体温の測り方は「平熱」を指します。基礎体温、基礎体温の測り方とは違いますので注意ください。

 

 

低体温のデメリット!体温が低いとどうなるの

低体温を放っておくと、身体に不具合(ちょっとした不調~様々な病気まで)を発生させてしまいます。

ありとあらゆる不調や病気の原因に低体温が関係していると考えられているため、全て挙げるとキリがないですが、体温が低いと起こる症状について一部挙げてみましょう。 

 

感染症、アレルギー性疾患、免疫異常の病気になりやすくなる

体温が1度上がると免疫力※1は5~6倍(500~600%)になることが分かっています。

免疫力が落ちると、風邪、肺炎、気管支炎、胆のう炎、膀胱炎などの感染症にかかりやすくなります。

また、喘息、アトピーなどのアレルギー性疾患、リウマチ、潰瘍性大腸炎、クローン病などの免疫異常の病気にもかかりやすくなります。

癌細胞も活性化するため、癌の発生率も増加します。

※1:免疫力にはいろいろな定義がありますが、ここで言う免疫力とは「白血球の働き」のことです。

白血球は様々な免疫細胞からなり、病原体などから身体を守るべく血液を通じて全身を常にパトロールしています。

 

 

血行不良、血栓症の病気になりやすくなる

体温が低いと、血管を収縮させて血流を減少させ、身体の熱の放散を防ぎます。

従って、血行は悪くなり、血圧が上昇します。

この状態が続くと血管が詰まりやすくなるため、心筋梗塞、脳梗塞などの血栓症のリスクが上がります。

 

 

代謝異常から派生する病気になりやすくなる

体温が低いと、血液内のエネルギー源(糖分、脂肪など)の燃焼、老廃物(尿酸、ピルビン酸など)の燃焼、排泄が悪くなります。

その結果、高血糖(糖尿病)、高脂血症、高尿酸血症(痛風)などの病気を引き起こしやすくなります。

 

 

うつになりやすい可能性

うつ病などの精神疾患は、体温や気温が低いと増加するのが分かっています。

実際、うつ病の人たちの多くは、気温・体温の低い午前中は調子が悪く、気温・体温が上がってくる午後になると調子が良くなります。

このような事実から「低体温」と「うつ」は密接な関連があると考えられています。

※ただし、「低体温なのでうつ病になるのか」、「うつ病だから低体温になるのか」といったところ(メカニズム)は解明されていません。

 

 

不調が出てくる

体温が低いと、上記の通り免疫力低下、血行不良、代謝異常などが起こるため、乾燥肌・肌荒れ、便秘、肩こり・腰痛などの慢性痛、肥満、老化、疲労・疲れやすい、倦怠感(だるさ)、めまい・立ちくらみ、頭痛、・・・といった不調が出てきます。

乾燥肌、便秘、肩こりなど、「そういう体質」と諦めていた人も低体温が原因かもしれません。

 

 

言うまでもなく、体温を上げると上記の逆が起こりやすくなりますので、健康度が高まります。

 

 

体温の決まり方とベストな体温

なぜ低体温になるのかを見ていくために、そもそも体温がどのように決まっているのかといったメカニズムをご説明します。

「体内で生成される熱」と「外部に放散される熱」の均衡する点(バランスの取れるところ)が、体温となります。

物が動くと熱が発生するように、内蔵や筋肉が働くと熱が生成されます。

内臓や筋肉は常に働いていますので、体内では常に熱が生成されています。

安静にしている状態では以下の割合で熱が生成されています。

 

・全身の筋肉:22%

・肝臓:20%

・脳:18%

・心臓:11%

・腎臓:7%

・皮膚:5%

・その他:17%

 

安静状態では上記の通りですが、肉体労働や運動などで身体を動かすと、筋肉の熱生成は最大で80%近くまでなります。 

 

熱の放散は、

・皮膚からの放散(空気への伝導)

・肺及び皮膚からの水分蒸散

・呼吸による排泄

・屎尿の排泄

・食物、呼気を温める

 

などによって行われますが、皮膚からの放散が全体の70%以上を占めます。 

 

上記の熱の生成機能、熱の放散機能のどちらかもしくは両方がうまく働かず、その状態が継続すると、慢性的に平熱が低い状態「低体温」に陥ります。

(逆に「高体温」になる場合もありますが、低体温になる人の方が多いです) 

 

なお、体温は常に一定ではなく以下のように上下します。

・1日の15時~17時が最高体温、3時~5時が最低体温になります。差は0.5度~1度以内です。

・5月~10月(気温の高い時期)は体温は高く、11月~4月(気温の低い時期)は体温は低い傾向にあります。

・小学生ぐらいまでの子供の体温は高く(0.5度程度)、高齢者は低いです。

・女性は生理期間は低体温、排卵期の24時間以内に急上昇(0.5度~1度)し、生理の2~3日前まで高体温を保ちます。

・肉体労働や運動などで身体を動かすと体温は上がります。急ぎ足で15分歩くと約0.5度上昇、5000m走の直後に3度上昇した例もあります。

・病気になると免疫力を高めるために体温は上がります。 

 

従って、例えば体温の高い夕方頃に測定して「低体温ではない!」と結論づけるのは軽率です。

前述の通り、10時頃に脇の下での測定を、ある程度継続的に行って判断するのがベターです。

 

 

ベストな体温

冒頭で、36.5度~37度(新生児~小学生は36.5度~37.5度)が日本人のベストな体温(平熱)と言及しました。

ベストな体温についてはいろいろ意見があるのですが、医学的な研究結果や事実を書き上げると以下の通りです。

・体温が1度上昇すると免疫力(白血球の働き)は5~6倍になる。

・細菌は、体温が41~42度で死滅するか、増殖できなくなるため、発熱は感染症を治す原動力になる。

・41度以上の直腸温が長時間続くと、若干の脳障害が起こる。

・医学事典では、日本人の平均腋窩温(脇の下の体温)は36.55度~37.23度。

・医学的な定義では、37.1度~38.0度は微熱、38.1度~38.5度は軽度発熱、38.6度~39.0度は中等度発熱、39.1度以上は高熱。

・小学生ぐらいまでの子供の体温は0.5度程度高め。 

 

以上の事実から、36.5度~37度(新生児~小学生は36.5度~37.5度)が日本人のベストな体温(平熱)と考えられます。

 

 

低体温の原因!なぜ日本人の体温は低くなったのか

前述の通り、熱の生成機能、熱の放散機能のどちらかもしくは両方がうまく働かず、その状態が継続すると、低体温に陥ります。 

 

50~60年前の日本人は正常な体温でした(大人:36.8度、子供:37.0度)。

現代人の生活習慣等に、熱の生成機能、熱の放散機能が上手く働かなくなった原因が存在します。

低体温になってしまった主な原因を見ていきましょう。

 

ここ30~40年で、交通機関の発達、マイカーの普及、洗濯機・掃除機など家事の自動化・効率化、・・・といったように、経済成長により筋肉を使わない生活になりました。

現代生活は快適であるため、歩かない、動かない、持たない、運ばない、力入れない、といったように筋肉を使う機会が激減しているのです。

 

 

使わないと筋肉量は低下しますので、昔に比べて、現代人の筋肉量は平均すると少なくなっています。

前述の通り、安静時でも筋肉は熱生成の22%を担っています。

筋肉が多い人は熱生成が増え、筋肉が少ない人は熱生成が減ります。筋肉を使わない生活は、体温が低くなった大きな原因です。

 

 

食べ過ぎ

食生活の欧米化により、柔らかくて歯触りの良い食事が多くなりました。

このような食事は、どうしても食べ過ぎ傾向になります。

食べ過ぎると、消化のために血液が胃腸に集中し、熱をたくさん生成する筋肉や肝臓、脳への血液が減少し活動が低下します。

結果、全体としての熱生成は低下します。

 

ちなみに、断食をすると(断食中は)、体温が0.5度程度上がるという事例報告があります。

 

ストレス

心身にストレスがかかると、対抗するためにアドレナリンやコルチゾールといったホルモンを分泌しますが、これらは血管を収縮させる作用があります。

また、ストレス状態が続くと自律神経のバランスが崩れ、血液の流れが悪くなります。

このようにストレス状態が長く続くと血流障害が起き、全身への栄養や酸素の供給不足になり代謝が落ちて、体温が低くなってしまいます。

 

 

化学調味料、食品添加物の摂取

化学調味料、食品添加物などの化学物質は、本来は体内や自然界に存在しない物質のため、摂取すると人体にはストレスになります。

従って、上記ストレスの説明の通り、体温が低くなっていきます。

 

 

エアコンの過度な使用

前述の通り、熱の放散の70%以上は皮膚が担っています。

逆に言えば、皮膚のさじ加減で放散しないようにもできるわけです。

外気温が低いと、いわゆる鳥肌になり熱の放散を防いでいます。 

 

このような皮膚に代表されるような体温調整機能は、四季のある日本では、本来上手く働いていました。

ところが、エアコンの普及により、年がら年中適温で過ごしている現代人は、体温調整機能が正常に働かなくなっているのです。

 

 

低体温の改善法(全体像)

低体温を改善するには、先ほど挙げた低体温の原因に対策を講じる必要があります。

その方向性で効果的な改善法を考察すると、以下のように考えられます。

 

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