リラックスできる簡単な方法があります。 ものをよく噛むということです。
咬筋活動(咀嚼運動)により、ストレスホルモンといわれるACTH、アドレナリンおよびノルアドレナリンの分泌が抑制され、
リラックス効果をもたらします。
一方、血圧は上昇するので、末梢細動脈血管に分布する交感神経系の興奮を促進します。
この相反する結果は、咀嚼のもつ覚醒作用とリラックス効果の相反する作用を説明するものです。
ものを噛んでいると、神経ヒスタミンという化学物質が脳の中で増えることがわかっています。
ヒスタミンはアレルギーなどの原因となるやっかいな物質ですが、脳の中で働くときは、食欲を抑えるという作用があります。
また、しっかり噛むことで、胃腸への負担も減り、さらに消化吸収がよくなるので、満腹中枢を刺激して早く満腹感を覚えるため、
食べすぎ防止や肥満予防になります。
強靭なあごを持っていた縄文人は、かたいものを食べていたこともあって、毎食ごとにおよそ4000回以上も噛んでいました。
鎌倉時代で2500回、江戸時代から戦前までは1500回くらい噛んでいたといわれていますが、戦後は600回になってしまいました。
ふだんの食事に繊維の多い穀物や野菜類を取り入れていくことがおすすめです。
特に夕食時に咀嚼回数を増やせば、体を休息モードにもっていくことができます。
目安の目標は1口30回。
1回の食事を100口で食べれば、それでトータル3000回になります。