「体内年齢」という言葉があります。
体重・体脂肪率・内臓脂肪レベル等をもとにして計算した基礎代謝量をあらかじめ決められている基準値と比較した数値です。
体の組成と年齢との関係を知る一つの目安とされています。
基礎代謝量は18歳前後で最高であり、加齢とともに低下します。
加齢によって筋肉量と基礎代謝量が低下するので、筋肉量が多く基礎代謝が高ければ、体内年齢は若いことになります。
老化は徐々に進んでいく自然な変化であり、これは仕方がありません。
出生に始まり、小児期、青年期、成人期を通じて発達と成熟が進みます。
そして、中年期から晩年期にかけて身体機能が低下していきます。
当然のことですが、ある年齢になると突然老化したり、高齢者になったりする訳ではありません。
一般的には65歳が高齢期の始まりとされていますが、理由は歴史的なものであり、生物学なものではありません。
引退プログラムが最初に確立されたドイツで、退職年齢として65歳が選択されました。
以来、これが先進国での退職年齢として、そして、高齢期の始まりとして使われてきました。
いつから高齢者になるのでしょうか。
暦年齢と生物学的年齢(体内年齢)によると言われています。
暦年齢は期間の経過に基づいたものであり、その人の年齢です。
従って、健康に関しては暦年齢の重要性は限定的です。
しかし、健康問題が生じる可能性は年齢とともに増加するという範囲において、多くの健康問題の予測には役立ちます。
生物学的年齢は年齢とともに生じる体の変化に注目します。
人によっては、年齢による体の変化が他の人より早く現れるため、例えば40歳で生物学的に老化している人もいます。
逆に65歳以上でも生物学的に若い人もいます。
判断は主観と客観を総合して行われるべきものだとすれば、高齢者であると感じた時から高齢者になるのかも知れません。