「飽和脂肪酸」は「悪者扱い」されている。
「糖質過多」で「高インスリン状態」になっているために「脂肪酸」が代謝されにくくなっているだけなのに「糖質を控える」どころか、逆に「飽和脂肪酸を控える」ことを推奨している。
「脂っこいものを控え、野菜中心のおかず」というやつだ。
また、日本の「栄養指導」は依然として「カロリー神話」をひたすら信じ、専門家だけでなく多くの国民もそれに「盲従」している。
「病院食」は「殺人食」になっていることを猛省すべきなのだが、医師自ら「糖質中毒」に陥ていることに気づいていない。
原点に立ち返り「生化学」「生理学」の基礎を思い出せば、これらの「誤謬」に、すぐにでも気づくはずなのだが・・・。
1960年代そして現在でも続くAHAの誤謬
心臓病は慢性炎症が主な原因です。慢性炎症は食事に含まれる過度のオメガ6 (オメガ6対オメガ3のアンバランス)、危険なトランス脂肪酸、加工サラダオイル、過剰な糖分が原因で発生します。
その反対に、飽和脂肪は、心臓病に寄与せず、実際には身体のために極めて重要な燃料源であることが研究によって証明されたので、従来繰り返し免罪されてきました。
65年以上の誤謬を認めるのは確かにつらいことであるのは確かです。
認めてしまうと組織の定評に傷が付くからです。
しかし1960年まで時計を戻してみて、バターやココナッツオイルではなくマーガリンやサラダオイルを推奨するAHAは時代遅れであることを自ら証明しています。
こうした推奨は私の見解ではプロとして無責任です。
現代栄養科学を前にこれは全く不合理極まりありません。
こうした誤謬によってAHAは組織全体を転覆させずには自己改革できないほど自らを隅に追いやりました。
Bulletproof.com創業者のデイブ・アスプレーさんが言う通りです。
「AHAのキャンペーンは、損傷していない飽和脂肪を食事に追加すると気分がよくなることをすでに知っている何百万の人々を前に、裏目に出るだけになっています。
飽和脂肪を取る人は体力の違いを実感でき、それを鏡で見ることができ、さらに、血液検査のデータで確認できるのですから …」
実際にはインスリン抵抗性とはいわば体の防衛反応です。
もし抵抗性をもたなければ、取り込まれ続ける脂肪によって細胞はパンクしてしまいます。
抵抗性をもつまでに脂肪が押し込まれた結果、細胞膜には障害や様々な炎症も見られます。
細胞膜の炎症がインスリン抵抗性の結果であるのか原因であるのかという問題は、悪いのはインスリン分泌を過剰に刺激する糖質のとりすぎなのか、膜の炎症の原因にされた脂肪の取りすぎなのかという、現在の糖質制限が是か否かをめぐる意見の違いのもっとも重要な点であると個人的には考えていますが、Dr Fungの見解が正しいと信じています。