体重60kgの人は、体重の3分の2の約40リットルの水で満たされています。
人は37兆個の細胞の集まりです。
ひとつひとつの細胞が水で満たされ、元気であることが人の活力の源です。
水は様々な栄養素と一緒に腸から吸収され、血液やリンパ液となって体の隅々に運ばれ浸み込みます。
食物の栄養素は水と混合され、消化されて水溶液となり、腸から吸収されます。
血液の循環が正常なら、ひとつひとつの細胞が活性化されますから、体全体に活力が生まれ、免疫力や治癒力が維持されます。
水は血液や体液となり、栄養や酸素を体の隅々まで届け、老廃物や不要物や有害物を体外へ運び出します。
血管の総距離は約10万キロ。99%が毛細血管。体重の約13分の1が血液。
1分間に約5リットルの血液が体内を循環します。
心臓は1分間に約70回拍動し、1回の拍動で約70mlの血液を送り出します。
従って、1分間の血液の循環量は総血液量にほぼ等しくなり、1日に約1440回、血液が体内を循環することになります。
血液循環によって集められた老廃物や不要物は、水とともに体外に排泄されます。
充分な水がなければ、血液循環と浄化は滞り、体内に毒素が溜まり、細胞の活動は衰え、活力は失われます。
結果、自然治癒力や免疫力が弱まります。
1日に約2.5リットルの水が老廃物とともに尿や汗となって排泄されます。
1日に約1.44リットル(1ml×60×24)の水が尿となって排泄されます。
腎臓は1分間に送り込まれる800~1000mlの血液を濾過し、約1mlの尿をつくり、尿とともに老廃物や不要物を排泄して、血液を浄化します。
汗や皮膚呼吸や肺呼吸により、1日約1リットルの水が蒸発により排出され、体内の有害物質も汗とともに排出されます。
体内から5%の水がなくなると喉が乾き、10%がなくなると脱水症状になり、20%がなくなると干からびて死ぬと言われます。
健康な人なら、当たり前ですが、摂取される水分量と排出される水分量はほぼ同じです。
腎臓は機能が半分以下になるまでは自覚症状のない沈黙の臓器と言われていますが、自覚症状の一つとして、夜間頻尿が注目されています。
腎機能の低下は高血圧や動脈硬化をはじめとする様々な疾患を誘発すると言われていますから、腎機能の低下には留意が必要です。
ご承知の通り、腎機能が劣化すると機能の回復は困難です。
いずれ人工透析を必要とする悪循環に入りかねません。
そこで、「腎機能を低下させない方法はあるのか」ということになりますが、決定的な方法は見つかっていないようです。
体に良いと言われる水をこまめに補給し、腎臓に負担をかけないような血液の浄化を促すということでしょうか。
なお、日々の飲水の摂取が2リットル以上ある時は自然治癒力が維持されていると言われています。