間欠的ファスティングの原理                   長尾 周格


間欠的ファスティングとは、24~36時間くらいの断食を週2~3回繰り返すファスティング法です。

なぜこの方法が有効なのか、科学的な意味を解説します。

 

まず、体重にはセットポイントというものがあって、基本的には体重はある一定の幅で安定しています。

人間どこまでも際限なく太り続けるということは、特定の病気を除いて起こりません。

ところがセットポイントがあるために、いくら摂取カロリーを減らしても、体重は減りません。

 

運動と食事制限で一時的に痩せることができたとしても、ダイエットを止めた途端、セットポイントまですぐにリバウンドするのが普通です。

さらにカロリーを制限していると、代謝が低下し、さらに太りやすくなります。

通常ダイエット後のリバウンドでは、元の体重よりもさらに太った状態で安定するのが普通です。

これは、セットポイントが上昇したことを示します。

 

脂肪細胞が肥大すると、アディポサイトカインを分泌し、これが慢性炎症を引き起こしたり、インスリン抵抗性を増大させます。

このことから、リバウンドしないダイエットをするには、脂肪細胞を効果的に縮小させる(すなわち体脂肪を減らす)こと、インスリン抵抗性を改善すること、体重のセットポイント自体を低下させること、そして何より、代謝を低下させないことが重要となります。

 

運動は消費カロリーを増大させますが、食欲を増大させ、摂取カロリーも増加させてしまいます。

このため運動がダイエットに効果的でないことは様々な研究により明らかとなっています。

最近ではHIIT(高強度インターバルトレーニング)といった手法が推奨されていたりしますが、これも長期的な効果が立証されているわけではありません。

筋肥大を目的とするならばアリでしょうが。

 

食事の量を減らしたり、回数を減らしたりすると、摂取カロリーが低下し、代謝が低下します。

代謝の低下は何としても避けたいところ。

とはいえ、食べればインスリンが追加分泌され、インスリンの追加分泌はさらなるインスリン抵抗性の増大を引き起こすという悪循環が起こります。

 

ところが最近の研究で、毎日の摂取カロリーを低下させると代謝が低下するが、食べる日は十分にカロリーを摂取し、間欠的に全くカロリーを摂取しない日を設けることで、代謝を低下させることなく、効果的に体脂肪を燃焼させられることが分かりました。

これが間欠的ファスティングの基本的な考え方です。

 

次は、体の中で起こる変化について説明します。

 

人間は食事をすると、食事中に含まれる糖質はブドウ糖まで分解され、小腸から吸収されます。

吸収されたブドウ糖は門脈を通って肝臓に行き、代謝されたり全身に送られたりします。

 

人間の血糖値は100㎎/dl前後で維持されているので、余分なブドウ糖は肝臓でグリコーゲンに変換され、貯蔵されます。

さらに余剰のブドウ糖があると、肝臓で脂肪酸合成(パルミチン酸やステアリン酸)され、またブドウ糖からグリセロールが作られて中性脂肪となります。

中性脂肪はVLDLによって全身の脂肪細胞に運ばれ、貯蔵されます。

この過程を促進するホルモンが、インスリンです。

 

肝臓でブドウ糖はまずグリコーゲンとなって貯蔵されます。

肝臓では100g程度、筋肉では200~300g程度がグリコーゲンとして蓄えられています。

筋肉のグリコーゲンは血糖値に関係しませんから、血糖値調節のためのブドウ糖の貯蔵は、肝グリコーゲンが主に担っています。

 

食事からのブドウ糖の供給が止まると、肝臓は貯蔵していたグリコーゲンをブドウ糖に変換し、血液中に放出しつつ、脳に空腹のサインを送ります。

それでもブドウ糖が入ってこないとなると、中性脂肪を分解して脂肪酸を取り出し、脂肪酸からケトン体(アセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸など)を肝臓で合成し、全身の細胞に供給し始めます。これはブドウ糖の節約を意味するのでしょう。

 

そうやって体は必要最低限のブドウ糖を供給しつつ、ケトン体を使って必要なエネルギーを賄います。

肝臓にグリコーゲンが残っているうちは、糖新生は通常起こりません。

しかしそれも、おおよそ24時間で底を尽きます。

 

グリコーゲンが完全に底をつくと、肝臓は必要な血中ブドウ糖濃度を維持するために、糖新生を行うようになります。

糖新生はタンパク質の原料であるアミノ酸(糖原性アミノ酸)から作られる経路と、脂質(中性脂肪中のグリセロール)から作られる経路があります。

このうちアミノ酸から作られる経路を促進するホルモンが糖質コルチコイドであり、脂質から作られる経路を促進するホルモンが成長ホルモンとなっています。

 

糖原性アミノ酸は通常、体内では筋肉内に保存されていて、糖原性アミノ酸から糖新生を行うためには、筋肉を分解しなくてはなりません。

このため糖質コルチコイドは筋肉の分解を促進します。

これに対し、成長ホルモンは筋肉の分解を抑制し、脂肪の分解を促進し、グリセロールからの糖新生を促進するとともに、ケトン体のエネルギー代謝を促進します。

 

成長ホルモンが優位となって脂肪が優先的に燃焼するのは、体脂肪率が4%までです。体脂肪率が4%を切ると、脂肪分解は抑制され、筋肉の分解が促進します。

 

肝臓のグリコーゲンが完全に底を尽きて、初めて脂肪燃焼が本格的に始まることが分かります。

成長ホルモンが活発に分泌され始めるのも24時間以降です。

だから間欠的ファスティングは、24~36時間のファスティング時間で設定されているのです。

 

そのままファスティングを続ければ、もっと効果的に脂肪が燃焼し続けるのではないかとお思いの方もいるでしょう。

それは全くその通りなのですが、むやみにファスティングを引き延ばすと、今度は別の問題が起こってきます。

 

まず、ファスティング中は基本的に体内にある栄養だけで活動を維持しています。

そうすると、栄養素がどんどんと消費されていきます。脂肪が消費されるのはもちろんですが、他にもビタミンやミネラル、抗酸化物質などもまた、どんどん消費されていってしまいます。

 

そしてまた、長期のファスティングは基礎代謝を低下させることが知られています。

基礎代謝を低下させてしまうと痩せにくい体となるだけでなく、体温が低下したり、免疫力が低下したりと、様々な問題が起こってしまいます。

 

このため間欠的ファスティングでは、肝グリコーゲンが完全に枯渇する24時間から、基礎代謝が低下してしまう恐れの少ない36時間までを推奨しているのです。

そしてまた、連続して行わず、間の食事摂取でお腹いっぱいしっかりと食べることもまた、基礎代謝低下を防ぐために重要となります。

 

つまり、従来の食事制限、カロリー制限では体重のセットポイントは変化せず、代謝が低下するだけなのに対し、間欠的ファスティングでは、代謝が低下せずに体重のセットポイントが低下するということ。

これが論理的にも経験的にも立証されている間欠的ファスティングの基本理論となるのです。

 

ただし、そもそも太ってしまった根本原因である、間違った食生活自体を改善しなければならないことは、言うまでもありません。

間欠的ファスティングが糖質制限の流れから生じてきたことからも分かるように、糖質の過剰摂取、特にインスリン抵抗性を増大させ、慢性炎症を引き起こす果糖や代替甘味料の摂取を厳に控えなければ、せっかくの間欠的ファスティングの効果も無駄となってしまうでしょう。

 

もちろん慢性炎症を引き起こす植物性油の摂取も可能な限り控え、良質の動物性タンパク質や動物性脂質の摂取をしっかりと行うこともまた、非常に重要です。

そしてやはり、よく噛むことは基本中の基本ですから、忘れないでいただきたいと思います。

 

 








          たきがみ博士の想い

 

誰でも、自分の中に伝統がある。自分が経験したすべての過去の累積、それが”いま”のわたし。

過去とは思いだすこと、現在(いま)は過去の必然、そして、未来は想い、選択すること。

いまは、変えられない。

しかし、人には明日があり、未来がある。明日は、こうありたいと想いを持つことができる。

 

すてきな明日に向かって、”これからへの想い”を具体化するJourney、しっかり楽しみたいと思います。

そして、”いま、ここ”を丁寧に活きる。

みずからの人生の軌跡を、すてきな笑顔でみつめるために。

 

旬(ときめき)亭 亭主 たきがみ博士
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