野菜は木にはなれない水分を多く含んだ草です。
カロリーゼロに近い食品ですが、草食動物はそんな草や木を食べて巨大な身体を作りあげています。
何故でしょうか。
草や木を構成している食物繊維が草食動物の腸内フローラの栄養源になり、腸内フローラが作り出す糖質や脂質やタンパク質を活用しているからだと言われます。
人は、ビタミンAの61%、ビタミンCの34%、カリウムの23%、カルシウムの16%、食物繊維の38%を野菜から摂取します。
野菜の種類によって、含まれている栄養素の種類は異なりますから、様々な種類の野菜をバランス良く摂ることが大切になります。
旬の野菜は野菜の生育に適した地域で、野菜の生育に適した時期に生産されるからでしょうか。
栄養素が豊富です。
例えば、夏期のホウレンソウのビタミンCは100g中20mgに対し、旬の冬期のホウレンソウは100g中60mgです。
更に、夏期が旬の野菜には体を冷やす効果があり、冬期が旬の野菜には体を温める効果があります。
日本の野菜の生産額は国内農業全体の約4分の1です。
高齢化により作付面積や生産量は減りましたが、ここ数年の生産量は横ばいです。
海外からの野菜の輸入先としては、中国が最も多く、アメリカとタイが続きます。
野菜は食べる部位によって種類がわけられます。
・根菜類は根や地下茎を食べる野菜で、ダイコン・ニンジン・ゴボウ・サツマイモ・タマネギ等
・葉菜類は葉の部分を食べる野菜で、ホウレンソウ・キャベツ・モロヘイヤ・アシタバ等
・果菜類は果実の部分を食べる野菜で、トマト・ナス・カボチャ等
野菜は色によってわけられることもあります。
①赤色野菜
・トマトやニンジンの赤色はリコピン。
・赤ピーマンや赤トウガラシの赤色はカプサンチン。
どちらも優れた抗酸化力を持ち、アンチエイジングに効果的と言われています。
トマト・赤トウガラシ・ニンジン・赤ピーマン等があげられます。
②緑色野菜
緑色野菜はビタミンAとビタミンCが豊富に含まれます。
緑色の色素である葉緑素(クロロフィル)には血液をサラサラにする効果があります。
ホウレンソウ・コマツナ・モロヘイヤ・アシタバ・アオシソ等があげられます。
③白色野菜
白色の野菜には便秘の解消に効果的な食物繊維が豊富に含まれています。
カリウムも豊富に含まれているため、むくみの改善や高血圧の予防にも効果的です。
カブ・ダイコン・ヤマイモ・レンコン・ショウガ・タマネギ等があげられます。
④紫色野菜
紫キャベツやナスなどの紫色はアントシアニン。
アントシアニンには強力な抗酸化力があり、アンチエイジングに効果的といわれます。カリウムも豊富に含まれています。
赤シソ・紫イモ・ナス・紫キャベツ・紫タマネギ等があげられます。
⑤黄色野菜:ビタミンCやβ-カロテンを豊富に含み、美しい肌を保つ効果や免疫力を向上させる効果があります。
カボチャ・トウモロコシ・ニンジン・黄パプリカ等があげられます。
野菜や果物の色のパワーが注目され始めたのは、今から15年程前でしょうか。
以前はビタミンやミネラルや食物繊維等の栄養素が主役でした。
しかし、近年、野菜の持つ色や香りにも健康を維持する働きがあることがわかりました。
・ナスに含まれるアントシアニンの目の健康を維持する効果。
・トマトに含まれるリコピンの美肌効果。
ただし、ひとつの色やひとつの野菜を食べ続けても、パワーは十分に発揮されないと言われています。
野菜の持つ色のパワーは様々な食材と組み合わせることで、更に強力な効果を発揮するということでしょうか。
そこで、どの野菜を食べれば良いか解らない人には、「食卓の野菜の色を見なさい」と教えます。
食卓の野菜の色が様々であればあるほど、バランスの良い食事に近づくということでしょう。