○「アルツハイマー病」は3つの主要な要因に対する防御反応です
① 炎症
② 栄養サポートの不足。
③ 二価金属(例えば、水銀)のような毒素への暴露
○ アミロイドβ単量体は神経保護効果を持ちます
○ 健忘型軽度認知症(MCI)は10~15%(年率)がアルツハイマー病(AD)を発症
主観的記憶障害(SCI)が軽度認知症(MCI)の前段階か否かが問題になります
○ アルツハイマー病はAPPの不均衡なシグナル伝達と関連しています
APP (Amyloid Precursor Protein; アミロイド前駆体タンパク質)-膜に内在します
正常時には、APPはα-セクレターゼ (α-Secretase) によって切断され、sAPPαとC83というC末端フラグメントを生じます
病態時には、APPはβ-セクレターゼ (β-Secretase) 及びγ-セクレターゼ (γ-Secretase) によって順次切断され、Aβ40/42と呼ばれる細胞外フラグメントを遊離します
https://www.cstj.co.jp/refer…/pathway/alzheimers_disease.php
○ 治療の実際
・炎症を最小にするために低糖質、低炎症、低穀物食を提案する
・オートファジーとケトン体生成を強化するため毎晩12時間の絶食をする
・ストレスを減らす
・睡眠を最適化する
・1日30-60分、週4-6日、運動をする
・脳を刺激する
・ホモシステインを減らす
・ビタミンB12血中濃度 >500 pg/mLを目指す
血清ビタミンB12濃度が高いほど、認知低下の速度が遅くなると報告されている(Neurology 72: 361?367, 2009.)
・炎症は認知症において重要な役割を果たすため、CRP <1.0、A/G >1.5 を目指す
・空腹時インスリン<7μIU/ml 、HbA1c <5.5 を目指す
・腸の健康を保つため、必要に応じてプレバイオティクス&プロバイオティクス摂取
・アミロイドβを減らすため、クルクミン、アシュワガンダを利用
・25-OH-D3(別名カルシジオール)は50-100ng/mlを目指す
活性型ビタミンD(1,25-ジヒドロキシビタミンD3 、カルシトリオール)の前駆体
・亜鉛/銅の最適化を図る
・睡眠時無呼吸の除去または治療を実施して夜間の酸素化を確実にする
・重金属汚染(水銀、鉛、カドミウム)を除去する
・MCTオイル(中佐脂肪酸)効果
○ 継続的な症状の進行は、何かが見逃されていることを意味します
認知機能低下は理由がなければ起こりません
◎抗炎症対策が大切です。
*今野裕之先生講義