舌を鍛える                           吉冨 信長


舌という器官は、私たちが想像する以上に重要な役割を果たしています。

この舌が機能的にも物理的にも弱い人が多い現代人にとって、意識して舌を鍛えるということは大事といえます。

 

まず、舌は皮膚と同じように、体調の変化やバロメーターを表します。

味覚が鈍ってくれば亜鉛などのミネラル欠乏やVB12などのビタミン欠乏の可能性が高く、色が良くなければ血流が悪かったり低体温であったりします。

舌にある味蕾細胞の入れ替わり(ターンオーバー)は約10日と早く、味蕾細胞の再生には、亜鉛やマグネシウムそしてビタミンB群など、必須栄養素の十分な摂取量が必要となってくるため、これらが欠乏していると味覚や唾液分泌に異常がおきます。

 

また、頻繁に舌に炎症があったり、ピリピリしたり、白い苔のような膜ができたり、逆に黒くなっていたりすると、カンジダ感染の恐れもあります。

 

舌には、良い姿勢を保ったり、きれいな歯並びをつくったり、正常な鼻呼吸を維持したりと、人間のいろいろな機能にも大きく寄与しています。

焼肉屋さんではじめに出てくる「牛タン」を思い出してほしいのですが、舌は非常にたんぱくで筋肉の塊なのです。

 

しかし、生まれたばかりの赤ちゃんはこの舌の筋肉がまだ弱く、母乳を飲むときにお母さんの乳首を吸いつく動作が、舌を強くする訓練となるそうです。

 

そして、本来、舌の正しい位置は、上あごにくっついた状態です。

日中でも寝ている間でも、このポジションにあるべきなのです。これによって、ヒトの二足歩行による頭の揺れを解消することができたそうです。

 

ところが、最近では舌の位置が上あごにくっついていない人が多いのです。

そこで、まず問題になるのが、口呼吸です。

 

空気の取り込みは本来鼻で行うものです。

鼻で呼吸することにより、鼻腔の粘液と繊毛がその空気をろ過をする清浄作用ができます。

しかし、口にはこのようなフィルタリング機能や外敵への防御機構は基本的に備わってはいません。

さらに鼻呼吸では、副鼻腔が体内に入ってくる空気の温度(適温37℃)と湿度(100%)を調整する作用もあり、乾燥や低温に弱い肺や気管を正常に保ってくれます。

副鼻腔が適温を調整してくれることで、極寒の土地でも肺や気管をしもやけから守り、一定の湿度を保つことでインフルエンザウイルスのように低温で乾燥した空気を得意とする病原菌からも守ってくれます。

一方、口呼吸になると、冷えて乾燥した空気や細菌・ウイルスなどが扁桃組織を直撃し、体温を下げ、体内の免疫力を大きく下げることになってしまう可能性があります。

そして、酸素供給量も鼻呼吸より少ないのが特徴です。

 

さらに、口呼吸では唾液の分泌が減少し、消化器官としての役割も果たせません。

また、咀嚼や嚥下(飲みこみ)の時にも支障をきたします。

舌が上あごにくっついていないと、正しい嚥下が出来ず、そのまま丸飲みしてしまうことになります。

ヒトは、丸飲みで食事をする野生動物と違い、よく噛んだ後に舌を使った嚥下をして進化した動物なのです。

舌のポジションが正常でないと、ほとんどの食物を丸飲みしてしまうことでしょう。

これでは、胃腸に大きな負担を及ぼします。

 

舌を上あごにくっつけ、唇を閉じた状態こそが正常な姿勢を保つことがわかっています。

また、歯が生えだす幼児期においても、この舌の正しいポジションと訓練が歯並びにも影響を与えるといいます。

 

普段、私たちはそこまで舌に対して関心を持っていませんが、今一度、舌のポジションを確認し、ぜひ舌を鍛えることをおすすめします。

舌を鍛えるとは、正常な味覚を取り戻す(栄養状態が正常であれば老いても味覚は衰えない)、正常な唾液分泌がされている、舌のポジションが上あごにくっついている、口呼吸ではなく鼻呼吸になる、そのために舌を良く使ったトレーニングをする、ということになります。

 

舌は、私たちの健康を維持する重要な器官の一つです。

 

※舌のトレーニングには、山下久明氏が考案した「ゼツダイエット」をおすすめしています。

 








          たきがみ博士の想い

 

誰でも、自分の中に伝統がある。自分が経験したすべての過去の累積、それが”いま”のわたし。

過去とは思いだすこと、現在(いま)は過去の必然、そして、未来は想い、選択すること。

いまは、変えられない。

しかし、人には明日があり、未来がある。明日は、こうありたいと想いを持つことができる。

 

すてきな明日に向かって、”これからへの想い”を具体化するJourney、しっかり楽しみたいと思います。

そして、”いま、ここ”を丁寧に活きる。

みずからの人生の軌跡を、すてきな笑顔でみつめるために。

 

旬(ときめき)亭 亭主 たきがみ博士
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