糖質制限・ケトン体・ケト適応が阻止される原因          池澤 孝夫


「ケトン体」はこれまで「飢餓状態」や「糖尿病が悪化した時」などに「体内で産生されている」ことは分かっていましたが「ブドウ糖」と同じ、あるいは「それ以上に大切なエネルギー源」という共通認識を持たないままに、私たちは「無駄な時」を過ごしていたのです。

 

「脂肪酸」「ブドウ糖」「ケトン体」は「ヒト」にとっては「主要燃料」であり、その特性も明らかになっています。

「ケトン体の一種」である「βヒドロキシ酪酸」を「大量生産」できる「発酵技術」が「公開」されました。

 

「ケトン体」を「医療の分野」では「糖質代替エネルギー、認知機能、睡眠の質、抗酸化、抗老化、美白 」などに利用されるのではないかと期待されています。

しかし「ここで『ケトン体』が認知され始めたと、手放しに喜んでいいのでしょうか」

答えは「否」です。

 

「βヒドロキシ酪酸」を「体外から補う」ことと「体内で生成できる」こととは「全く意味合いが違います」

ただでさえ「MCTオイルやココナッツオイル(中鎖脂肪酸)」から「ケトン体を生成」しても「効果は一時的」です。

 

「生クリーム・バター・ラード・牛脂(長鎖脂肪酸)」から「肝臓」で「持続的にケトン体を生成できて」こそ、また「恒常的にケトン体に満ち溢れた状態」であるからこそ「健康」であると言えるのです。

 

「病の根源」は「内臓脂肪」であり「インスリン抵抗性」や「レプチン抵抗性」によって「高インスリン状態」にあることなのです。

「インスリン」が組織に働いて「活性酸素」が「産生」し「炎症」が生じるのです。

この「慢性炎症」こそが「がん」を始め様々な「病態」を作っていきます。

 

「体外から『ケトン体』を補って『低インスリン状態』にできると、本気であなた方は考えているのでしょうか」

私にはそのようなことが出来るとは到底考えられません。

 

「ケトン体」が「いい意味で注目される」ことは「現在の医学の誤りを正す転換点」になるので「喜ばしい」ことなのですが「対症療法」で用いられる「ケトン体」には「期待できるものはあまりないのではないかと考えます」

 

「糖質制限食」で「ケトジェニックモード」にすることすら困難な方も多くいらっしゃいます。

かといって日本人に多い「インスリン分泌能低下型」では無理に「ケトジェニックモード」にするよりは「正常なグルコジェニックモード」に戻す方が、むしろ「身体のためには良い」のではないかとも考えられるのです。

 

手放しで喜んでいる『糖質制限論者』というより『糖質制限信者』に、もう一度「体質によるエネルギー代謝の得手不得手について」考えていただきたいと思います。

 

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『ケト適応が出来ない「インスリン分泌能低下型」に起こった過去の出来事』

 

「インスリン分泌能低下型」(以下低下型)の方は「インスリン抵抗性」と「質的栄養障害」さらには「基礎代謝量の低下」などが合併してくると「糖質制限食」による「ケト適応」が阻止されること分かってきた。

①「低下型の乳幼児期の肥満」は「インスリン抵抗性」だけでなく「栄養障害」を合併することが多く「偏食」や「食品アレルギー」の既往が

  ある場合には「糖質制限」の開始に注意が必要である。

 

②「身長が止まってからの体重遍歴」で「最低体重」「最高体重」の「差」が「大きければ大きいほど」注意が必要である。

 

③徐々に「肥満が進行し低下型からインスリン分泌能亢進型(以下亢進型)」に移行した場合は「ケト適応」は容易であることが多い。

 

④「肥満が進行(過食)」したために、今度は「無理なダイエット」を行い「急激な体重減少」をきたすようなことをすると

  「インスリン抵抗性」だけでなく「質的栄養障害」と「後天的な基礎代謝量の低下」を招きやすい。

  (摂食障害の既往)(経口摂取が困難になる病気の既往)(極端な食事制限や過激な運動によるダイエットの既往)

 

⑤「インスリン抵抗性」「質的栄養障害」「後天的な基礎代謝量の低下」が「三つ巴」になると「肥満の有無にかかわらず」

  「糖質制限食」の本質である「高たんぱく質・高脂質食」が受け入れられないだけでなく「質的栄養障害の改善」すら困難になることが

  ある。

⑥「栄養の入り口」である「腸」が「健康であるかそうでないか」は「ケト適応」が出来るか否かで「重要な要素」である。

 

⑦上記の「三つ巴」の状態を改善するためには「腸の健康回復」を先行させる必要がある。

  「発酵食品」の摂取だけでなく「プロバイオティックス」「プレバイオティックス」「フコイダン」「水溶性食物繊維」などのサプリも

  考慮する。

 

⑧「たんぱく質摂取」や「ストレス」による「追加インスリン分泌」は「想定外に大きい場合があり」「ケト適応」を阻む要因になっている。

  「ボーンブロス」が「追加インスリン分泌の低下」に結びつけば「事態は大きく変わることが期待できる」

 

⑨脂質代謝に必要な「ビタミン」や「L-カルニチン」の不足に対する対策がおろそかになっていないも注意が必要である。

 

 

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『インスリン分泌能低下型・インスリン抵抗性ありに対する食事指導』

~『高インスリン状態による大きな症状や病気がない場合』

 

「インスリン分泌能低下型」は「グルコジェニック」が得意です。

必ずしも最初から「厳格な糖質制限」を行って「ケトジェニック」にする必要はないと考えます。

 

「鉄・亜鉛・マグネシウム・ビタミンB1不足」に対する対策を行えば「たんぱく質不足」による対策は「当事者の悪い食生活の改善」程度にとどめて「しばらく経過観察」を行うことの方が賢明です。

 

「グルテン過敏症」によると思われる症状であれば「グルテンフリー」と「緩やかな糖質制限」程度で事は足ります。

「たんぱく質不足」も毎食「卵とチーズ」+「肉または魚または大豆製品」くらいの指導と「VCサプリ」くらいで経過をみる方がいいでしょう。

 

もちろん「小麦粉」「砂糖」「トランス脂肪酸」への注意は必要です。

「食事法での重点指導項目」は下記の6点です

 ・「インスリン負荷になる間食をしない」

 ・「糖質選択」

 ・「たんぱく質のバランス」

 ・「脂肪酸の知識とバランス」

 ・「食べる順番ダイエット」

 ・「KK30」

 

「栄養障害」がない場合の「基本的な食事法」では「糖質選択」を行って「総カロリー中20~40%の糖質」で「早朝空腹時のケトン体濃度」が「βヒドロキシ酪酸濃度」で「200μ㏖/L以上」を維持できる程度が望ましいと考えています。

 

この状態であれば「インスリン分泌能低下型」の「インスリン抵抗性改善」のための「間欠的ファスティング」は可能と考えられます。

 ・「朝食は低糖質・低たんぱく質(骨スープ)・高脂質(中鎖脂肪酸)」

 ・「昼食は中糖質・中たんぱく質・中脂質」

 ・「3時に高脂質(中鎖脂肪酸)」

 ・「夕食は低糖質・高たんぱく質・高脂質(長鎖脂肪酸)」

 

上記は「活動量が少ない痩せ型女性」の「一般的な三食主義の場合の推奨食事法」です。

目的は「糖尿病の予防」「ガン体質の改善」です。

 

 

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『糖質制限食で上手くいかない理由と日本版ボーンブロス食事法への期待』

~『対症療法として糖質制限が必要な場合』

 

「インスリン分泌能低下型」「インスリン抵抗性あり」の「痩せ型・運動不足型・隠れ肥満型」に「糖質制限・高たんぱく質・高脂質食」を行うと「思わぬ副作用」に遭遇することがあります。

「隠れ肥満型」はともかく「痩せ型」と「運動不足型」の場合は「鉄たんぱく質対策」の時点で「失敗」する可能性が高いのです。

 

「鉄不足」対策を行うと、以下のトラブルに良く遭遇します。

 ・「鉄剤」による「胃腸への副作用」

 ・「鉄剤」を服用しても「フェリチン」が上昇しない

 ・「亜鉛・マグネシウム・VB1不足」の見逃し

 

このようなことが起こる可能性が極めて大きいのにもかかわらず「ブドウ糖代謝」を確実にするための「準備」が整わないうちに「糖質制限・高たんぱく質・高脂質食」を始めることの危険性について「注意喚起」がなされていないことが「第一の問題点」です。

 

次に「たんぱく質不足」対策では

 ・「アルブミン」「尿素窒素」に注目しても「体感」が良くならないか、むしろ悪化する

 ・「過剰なたんぱく質摂取」による「追加インスリン」による「高インスリン状態」や「たんぱく質の偏在化」

 ・「脂肪肝」「高脂血症」「高尿酸血症」「肥満」になる

 ・「ChEの低値」「Low T3症候群」「副腎疲労症候群」が改善しない

 などのトラブルに遭遇します。

 

「インスリン分泌能低下型」はもともと「グルコジェニックが得意の体質」です。

それが「過剰な糖質過多」で「インスリン抵抗性」が起こっているののですが、空腹時の検査だけでは「様々な異常」が見逃されてしまいます。

 

「HOMA-β(インスリン分泌能)」「HOMA-R(インスリン抵抗性)」は「全く正常」なのですが、「糖負荷試験」を行うと

「インスリン分泌指数(Insulinogenic Index:I I )」が「0.4未満」になり、「糖尿病・境界型糖尿病(隠れ糖尿病)」や「機能性低血糖症」と診断されるのです。

 

「インスリン分泌能低下型」では「HbA1c」の数値ににかかわらず「糖負荷試験」は今後の「食事箋」を考えるうえで「参考」になりますので「必須」と考えています。

 

特に「ChE低値」「中性脂肪50未満」は要注意です。

「インスリン分泌能低下型」の「インスリン抵抗性」は「詳細な問診」に加え「体組成診断」「血液検査の所見」「高インスリン状態による身体所見の有無」などを「総合的に判断」して行わなければなりません。

 

このような「専門的な目」でみて「最も理にかなった食事法」を提案しなければならないのですが「スーパー糖質制限食」「MEC食」で語られる内容には「体質の違いによる注意点が欠落している」というのが「第二の問題点」です。

 

「インスリン分泌能低下型」はもともと「たんぱく質に対して節約型」なので「たんぱく質や脂肪を分解する消化酵素」だけでなく「その他多くの代謝に関わる酵素」を産生する能力は小さいと考えなければなりません。

 

したがって「高たんぱく質・高脂質食」による弊害が出やすいと考えるのですが、それ以上に「胃腸がもともと虚弱」という点が「糖質制限食」による「ケト適応」が上手くできない原因と考えています。

 

ケリアン・ペトルッチ著「ボーンブロス食事法」には「骨スープ」を「治療の中核」に据えており「腸の健康を取り戻す」ことが可能です。

 

日本人が3週間「手間をかけず」「手軽に」「美味しさを楽しみながら」「健康を取り戻す」『日本版・ボーンブロス食事法』を考案し、単に「肥満の解消」だけでなく「痩せ型日本人」の「ケト適応対策」「インスリン抵抗性改善の切り札」になりうるのか?

「期待」が胸に大きく膨らむのです・

 

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『糖質制限=高たんぱく質・高脂質食」をして「ケト適応」が出来ていれば「インスリン分泌能亢進型」だけでなく「インスリン分泌能低下型」であったとしても「一定の体重減少」が起こるはずである。

 

しかし「逆に体重増加」が起こったとすれば、理論的には「高インスリン状態」になっていると考えられ「ケト適応」が出来ていない可能性を考えなければならない。

 

したがって「ケトン体濃度」の測定を適宜行って「ケト適応」状態が維持できているかのチェックは欠かせない。

体重に変化がなくても「脂肪肝」「高脂血症」「高尿酸血症」という変化が見られた場合も同様である。

 

「ケト適応」が出来ているかどうかは「βヒドロキシ酪酸濃度」で、以下の2条件を満たすものと「暫定的に定義」している。

 ①早朝空腹時 「500μ㏖/L以上」

 ②夕食前   「①+1000μ㏖/L以上」

 

この数値は、一時的に「非糖尿人」が

「朝食」「昼食」で「糖質」を「それぞれ最大40g前後摂取」しても「100μ㏖/L未満にならない」

「夕食」で「糖質」を「最大80g前後摂取」しても「100μ㏖/L未満にならない」

という「おおよその数値」であり「過剰のたんぱく質」や「ストレス」などによる「影響」は考慮されていない。

 

したがって「通常のスーパー糖質制限以上の糖質制限食」を行っても「ケト適応」が出来ない場合は「糖質」の要素以外で「高インスリン状態」になる「原因」の究明が必要である。

 

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「ケト適応」していれば「脂質を糖質代わりに摂取」すると「インスリン分泌能亢進型」「インスリン分泌能低下型」ともに「一定レベル」までは「痩せていく」という言い方のほうが「正しい」のではないかというのが実感です。

 

ところが「皮下脂肪」と「内臓脂肪」との関係を見てみると「皮下脂肪」だけが「減っていき」「内臓脂肪」が「増えていく」という「現象」が見られるということが起こることがあります。

 

ここに「レプチン感受性」の違いがおそらく関係しているのでしょう。

簡単に測定できる「血糖値」と違って、簡単には測定できない「追加インスリン分泌」は、今では簡単に測定できる「ケトン体濃度」を見ることで「見える化」できます。

 

しかし「レプチン」や「レプチン抵抗性」の「見える化」はどうすればいいのでしょうか。

「わからない」のであれば「果糖の多い果物に注意する」「砂糖は使わない」「果糖ブドウ糖液という毒物の入っている加工食品は買わない」を守ることが「当面の対策」になるのです。

 

 

 

<<鈴木 功>>

痩せている人はバター珈琲や生クリーム、チーズなどを食事以外の時に間食として食べても肥りませんが、肥っている人はさらに肥ってしまいます。

 

人を肥らせるホルモンはインスリンですが、体脂肪が増加するとレプチンというホルモンが分泌され、これは食欲中枢に働いて体重を増やさないようにします。

このネガテブフィードバック機能によって過度に脂肪を蓄えない仕組みがあるわけです。

 

インスリンとレプチンは本質的に反対に働き、一方は脂肪を蓄え、一方は脂肪を蓄えさせないほうに働きます。

しかし果糖をとり続け、インスリン抵抗性が高まり、インスリンレベルが高い状態が続くと、レプチンもまた持続的に分泌されることになります。

持続的なレプチンの分泌はレプチンに対する抵抗性を生じることになります。

(持続的な刺激は抵抗性を生む)肥満した人にはレプチン抵抗性があり、痩せた人はレプチンに対する感受性が高いのです。

注)外因性にレプチンを投与してもレプチン抵抗性のある肥満症の治療としては効果がないことは確かめられています。

 

食事性の脂肪は、タンパク質や炭水化物とは異なる経路で代謝されます。

腸管からカイロミクロンとして吸収され、リンパ管を通って直接全身をめぐる血流に入ります。

門脈を通らないのでインスリンの働きは必要とせず、脂肪組織などに直接吸収されます。

 

ではやはり脂肪をたくさん取れば肥りそうですが、痩せた人(レプチン感受性が高い人)ではそれは起こりません。

脂肪をたくさん食べると脂肪細胞に一旦蓄積はされますが、インスリンは上昇しません。

レプチンが分泌されレプチン感受性の高い痩せた人に食べるのをやめさせてしまいますし、無理に食べ続けると新陳代謝があがり、余分なエネルギーは消費されてしまいます。

 

一方で肥った人(レプチン抵抗性のある人)ではそうはなりません。

脂肪をとってもインスリンは上昇しませんが、脂肪組織にやはり直接蓄えられます。

レプチンは分泌されますがレプチン抵抗性があるため体は反応せず、食欲も落ちなければ、代謝が上がることもありません。

つまり更に肥ってしまいます。

 

つまり痩せていてレプチン感受性の高い人はチーズやバターなどの高脂肪の物をさらに食べても体重を増やすことはできませんが、体重を減らそうと考えていて肥満やインスリン抵抗性、レプチン抵抗性の問題をすでにもっている人にとっては食事以外に余分な脂肪をとることはよくないということです。

 

注意点ですが低脂肪の食事を勧めているわけではありません。

低糖質高脂肪適量タンパク質の食事を満足いくまでしっかり食べることが基本です。

 

脂肪はだれにとっても肥らないという誤解から、もしくはケトン体を上げるために脂肪(オイル、生クリーム、バター)を食事以外にとることは、肥満の問題がある人は避けるべきであるという意味です。

 


「日本人」の特徴である「たんぱく質節約型」であっても、乳幼児期からの「たんぱく質摂取不足」「糖質摂取過多」に「運動不足」が加わったことが『隠れ肥満』や『体調不調』の「最大の原因」と考えます。

「帝王切開の増加」「抗生物質の乱用」「食物繊維の摂取不足」などで「腸内細菌叢」に乱れが生じ「腸内環境」が「悪化の一途をたどっている」ことにも「留意」が必要です。

「低糖質」という「処方箋」だけでは「うまくいきません」

「たんぱく質」は「多すぎても良くない方がおられます」

「脂質」を「得意」にするようにならないと「健康」にはなれません。

そして、なによりも「低インスリン状態」を意識した「食事法」を心がけていないと「ケトン体」を「自ら十分産生できる身体」にはなりません。

「ケトン体ドリンク」で「元気」になるとか

「ケトン体サプリ」で「認知症」が改善するとか

そんな「幻想」を持ってはいけません。

「食の原点」に立ち返って「自分の体質に合った食事法」を「見つけて行きましょう」

何度も言いますが「治すのはあなた自身です」

 

 

 

「インスリン分泌能低下型」は「運動不足」があると「過剰な糖質負荷」に耐えることが出来ません。

「隠れ糖尿病」や「機能性低血糖症」をおこしてしまうのもそのためで「『高血糖時』にはむしろ『インスリン抵抗性』が強くなってしまい『持続性高血糖&持続性高インスリン状態』になってしまうのです」

したがって「過剰な糖質負荷」が長期にわたると「インスリン抵抗性の上昇」が進むだけでなく「インスリン分泌能の限界」に達した状態、すなわち「糖尿病前夜」と呼ばれる状態が続いていくことになります。

ところが「人間ドック」の「血液検査」では「すべてA判定」のことが多く「同時にインスリンは身体に悪さをしない法則」により「高インスリン状態」は「裏でひそかに『ガン』を育てていく」のです。「ガン体質」と呼ばれる所以はここにあるのです。

「風邪」がきっかけで「1型糖尿病」とそっくりの「糖尿病」が発症したり、ある日突然「進行性のがん」と診断されるのは上記の理由によるものです。

このようなことが起こることを回避するために「インスリン分泌能低下型」は「糖質制限」を行うわけですが「血糖変動による不快な症状」がなくなることから「糖質制限信者」になってしまいます。

ところが「思わぬ副作用」に悩まされる方が出現してきます。あるいは「血液検査」で「副作用」が出ているにも関わらず「体感」が良いために「誤った糖質制限」を続けている方もおられます。

このようなことを言ったら叱られるかもしれませんが「MEC食」という「考え方」の「食品構成」が「インスリン分泌能低下型」「インスリン抵抗性あり」「胃腸障害合併」の方にとっては「最も危険な糖質制限食」になってしまうのです。(詳細は省略)

いずれにせよ「インスリン抵抗性」は「糖質制限」だけでも改善する場合はありますが「基礎代謝量が低下するようなエピソード」が過去にあったり「消化機能の低下」「アミノ酸代謝の低下」があると「ケト適応」が出来ず「インスリン抵抗性」を真に改善することができません。

つまり「低インスリン状態」にできない形で「糖質制限」を続けているわけですから、じつは「糖尿病」「ガン体質」のリスクは「思ったほど下がっていないことが多いのです」

 

 

 

 

『たんぱく質による追加インスリン問題に対する対処法』

「たんぱく質摂取」による「血糖値の上昇」と「追加インスリン分泌」が「一部のインスリン分泌能低下型・インスリン抵抗性あり」の「糖質制限実践者」の「非糖尿人」にとって「ケト適応」の「障害」になっていることが問題化してきました。

「実験」でも「糖質20g+たんぱく質50g」の「糖質制限食ディナー」で「ケトン体濃度(βヒドロキシ酪酸濃度)」が食前の「2600μ?/L」から食後に「300μ?/L」に「急減」したことから「たんぱく質」は「糖質」以上に「追加インスリン分泌」を促すことが分かります。

「隠れ2型糖尿病」を合併していることで「痩せ型2型糖尿病(1型糖尿病と誤診されいる糖尿病)で、ステーキのみを食べた場合の追加インスリン分泌のパターン」に似た「追加インスリン分泌」が「多量のたんぱく質」によって「血糖値の上昇」に引き続いて「誘起」されているのではないかと愚考しています。

「インスリン分泌能亢進型」では容易に「ケト適応」できるにも関わらず「インスリン分泌法低下型」では「ケト適応」ができにくい原因になっています。

だからと言って「グルコジェニックモード」に戻して「高糖質食」に戻しても「血糖値の変動幅の増大」「高インスリン状態」による症状が起こるために「糖質制限」は「対症療法」として行わざるを得ないのです。

食物インスリン指数(Food Insulin Index : FII)を最大限に考慮した「食事法」が「理屈」で考えれば「成立」しますが「対症療法」に過ぎません。

「消化機能の低下」「腸内環境の悪化」「たんぱく質不足」=「アミノ酸代謝の異常?」など「様々な要因」が考えられるものの「現時点」で「根治法」は見つかっていません。

おそらく「良質のたんぱく源」として期待され「る「ボーンブロス」を「食事法」の中心に据えた「低糖質・中たんぱく質・超高脂質食」と「グルテン・カゼイン・ソイ・食品添加物フリー」に「間欠的ファスティング」を取り入れで「腸のデットクス」と「たんぱく質不足の解消」「インスリン抵抗性の改善」を成しうるかに期待がかかっているのです。

 



①「間食」を止める

 「エネルギー不足」を感じたら「鉄・亜鉛・マグネシウム・VB群不足」を疑ってみよう

 「胃の空腹感」だけなら「バターか生クリームかナッツ」で「腹の虫がおさまるか」様子を見よう

 

②「小麦粉」「砂糖」「トランス脂肪酸」を控える  

 「グルテン依存症」「糖質中毒」からの脱却が「一番難しい」

 「悪い油の代表格」を控えることが「油を知る第一歩」

 「食品添加物」「遺伝子組み換え」「化学肥料・農薬」にも注意

 

③「食べる順番ダイエット」と「KK30」

 「野菜→おかず→主食」これだけでも「追加インスリン分泌」は減る

 「カムカム30」は「咀嚼の大切さ」「唾液の重要性」「早食い防止」

 

④毎食に「3種類以上のたんぱく源」を2か月間は試してみよう

 「卵」は必ず毎食に1個

 「肉・魚・チーズ・納豆」から最低2品目

 

⑤「煮込み料理」を食卓に

 「消化が良い食べ物」は「身体に優しい」

 

 



「低インスリンダイエット」基礎編                池澤 孝夫


『低インスリンダイエット』が目指すもの

 

「糖質人」とは私たちが「主食」として「糖質」を摂取した場合(総熱量の60%以上が糖質)「血中ケトン体(βヒドロキシ酪酸)濃度」が「100μ㏖/L未満」に多くの方が入ります。

「脂質人」とは「糖質制限食」を行い「主食」として「脂質」を摂取した場合(総熱量の60%前後が脂質)「血中ケトン体濃度」が「500μ㏖/L以上」に多くの方が入ります。

「中間人」には「糖質制限食」をしていなくても、このゾーンに入る方も時々見かけますが「普通の食事」をした後は「糖質人」に戻ってしまいます。

 

一方「スーパー糖質制限食」をしていても「釜池式」のような「厳格」なものでなければ、一時的に「中間人」のゾーンに入ってしまうこともあります。

「インスリン分泌能」「インスリン抵抗性」「食事の三大栄養素のバランス」「活動量」などの違いによって「血中ケトン体濃度」は「変動」します。

「血中ケトン体濃度の基準値の上限」は「100μ㏖/L前後」のラボが多いということは、普通に「糖質制限」を考えずに「食事」をしていれば「95%以上の方は100μ㏖未満」ということになります。

「基準値」は「正常値」や「理想値」ではありません。

 

「糖質人」のうち「半数が『ガン』にかかり『ガン』と『心血管イベント』で亡くなる方が大半という事実からして「基準値」は「病気になりやすいゾーン」また「病死しやすいゾーン」と考えた方がいいでしょう。

「基準値内に検査値がおさまっていると」「自分は正常だ」と考えがちですが「ケトン体濃度」に関しては「基準値」は「危険値」なのです。

「ケトン体濃度」は「基礎インスリン分泌+追加インスリン分泌」と逆相関します。

 

つまり「高インスリン状態」では「ケトン体濃度」は低下し「低インスリン状態」では「ケトン体濃度」は上昇します。

「低インスリンダイエット」を実践していくためには「追加インスリン分泌をできるだけ下げる」ように「食生活で自己コントロールできる知識を身につける」ことが必要です。

しかし、思わぬ「副作用」が生じることも稀ではありません。

 

したがって「適切に病気の治療や予防」が行われてるかを「定期的に糖質制限に詳しい医師にチェック」してもらい「適切な助言」をしてもらうことが大切です。

患者自身の「体感」だけでなく医師の診察での「視診」「触診」は「重要」です。特に「髪の毛や皮膚・爪・粘膜の状態」「皮下脂肪の状態」の良し悪しを診ることは「栄養状態」や「低インスリン状態」を観察するうえで欠かせないものです。

 

「血液検査」も定期的に必要です。なぜなら「脂質人」を長期に続けることの「安全性」については「理論上の仮説」に過ぎません。

「糖質人」のゾーンに入らなければ「病気になりにくい」とは言えますが、同じ食事法を続けていても「体質がダイエット中に変わることもあり」「食事法を微調整」をしないと「逆に病気になりやすくなる」可能性も念頭に置いておく必要があります。

 

「低インスリンダイエット」は「体得」すると、

『ストレスなく』自然に『糖質制限』が出来ます。

『糖質の摂取の仕方』を『安全にコントロール』できるようになります。

『生活の質の向上』だけでなく『病気に対する不安』がなくなります。

 

あなたが「病気」を抱えているのなら、それを治すのは「あなた自身」です。

「健康」を手に入れるために「糖質人」を抜け出し「脂質人」を目指す「決断」をするのも「あなた自身」です。

 

 

 

・『健康づくりを始める前に』(第1話)

 

新しい車を買っても「ガソリン」を入れないと車は走らない。

しかし、長く快調に走り続けてもらうためには「エンジンオイル」の汚れや不足がないかを日々注意し「タイヤ」の空気圧も異常ないかなど「日常点検」が必要である。

また、定期点検や車検の時には「必要な部品交換」もしないといけない。

人間の身体も車の場合と全く同じである。

毎日、元気で仕事や活動をし、長く健康であり続けたいと思うなら、車の手入れと同じように日々の「食事」に気をつけなければならない。

「ガソリン」は「エネルギー源」であり「食事」で言うなら「脂質と糖質」がそれにあたる。

「エンジンオイル」や「空気圧」をチェックするということは「人間ドック」などで病気の有無がないかを調べることであり「食事」で言えば「ビタミン・ミネラル」の不足がないかをチェックすることと同じである。

「必要な部品交換」というのは、人間の身体を形成する細胞の代謝に支障が無いようにすることであり「食事」でいえば「たんぱく質・脂質・ミネラル」を十分補うことである。

「糖質・たんぱく質・脂質」を「三大栄養素」と言い「ビタミン・ミネラル」を加えて「五大栄養素」と呼ばれている。

「食生活」を改善して「健康」を取り戻そうと考えるのなら、この「五大栄養素」の働きについて最低限の知識を持っておくことが必要である。

「身体を作る栄養素」と「身体を動かす栄養素」が何なのか、また、その「仕組み」を知ることから「健康づくり」は始まるのである。

 

・『身体を作る栄養素と身体を動かす栄養素』(第2話)

 

「ひよこ」は「卵」から生まれてきます。

「卵」は「完全栄養食品」と呼ばれ「良質なたんぱく質」「脂質」だけでなく「ビタミン・ミネラル」が豊富です。

三大栄養素では「たんぱく質」と「脂質」は「卵一個60gあたり約6gずつ」含まれており「糖質」は「わずか0.1~0.2g」にすぎません。

「自動車」を作るには、多くの「部品」と部品を組み立てるための「エネルギー源(動力や人手)」が必要です。

「ひよこ」が生まれてくるための「部品」にあたるのが、主に「たんぱく質」「脂質」「ミネラル」であり「動力」にあたるのが「脂質」そして「人手」は「ビタミン」と考えるといいでしょう。

ここで一つ気づくことがあります。

「糖質」が「栄養素」としてほとんどないのです。

私たちが普通「エネルギー源」と考えているのは「主食」である「糖質」です。

生命の誕生に必要なエネルギー源は、卵に含まれる栄養素の量を考えると「脂質」しかありません。

「糖質の量」はあまりにも少なすぎて、到底「動力源」になりそうにもありません。

「脂質」のうち「不飽和脂肪酸」は「脳や細胞膜さらにはホルモンの原料」になるだけでなく「飽和脂肪酸」は「生きていくためのエネルギーを生み出す原料」になるのです。

宗田哲男先生の著書「ケトン体が人類を救う」の中で「ヒトの生命の誕生においても、脂質(飽和脂肪酸)が胎盤で代謝されケトン体になって、胎児の成長のためのエネルギー源になっている可能性」を示唆されています。

これまで「ブドウ糖」がヒトの成長に必要な「主要なエネルギー源」と考えられていたのを「根底から覆す画期的な発見」と言ってもいいでしょう。

新生児も生まれてしばらくは「糖質まみれの離乳食」を食べさせられるまでは「ブドウ糖」より「ケトン体」が優勢です。

私たちが「健康作り」を考えるうえで大切なヒントは、ここにあるように思います。

「身体を作る栄養素」では「たんぱく質・脂質・ミネラル」が重要です。

たんぱく質は「筋肉細胞など細胞の主要な構成要素」になるだけでなく、多くの「酵素の原料」になっています。

脂質については、すでに説明しています。

ミネラルでは「カルシウム」は「骨」を「鉄」は「赤血球」を作るうえで必要な原料です。

「身体を動かす栄養素」が、実は問題なのです。

生命の誕生の過程を考えると、果たして「糖質」なのか、それとも「脂質」なのか。

どちらも「エネルギー源」になるのは「生化学的に考えても間違いない」のですが、メインにするのは、どちらが「ベター」なのでしょうか。

これを次に考えていかなければなりません。

 

・『ヒトの持つ二つのエネルギー源とは』(第3話)

 

1年前の「ニュース」を覚えてる方は多いと思います。

なぜ、置き去りにされた少年が1週間も無事に過ごせたのか?

「体温の低下」は何とか防げたようだ。

「食べ物」は全くなかったが「水道水」を飲んでのどの渇きをいやすことが出来た。

「空腹感」はなかったのだろうか?

しかし、少年が発見された時の様子は「衰弱」してるふうには見えなかった。

産科領域では「つわり」でほとんど食べることが出来ない状態になっても「水分」さえ摂取できれば何とかしのぐことが出来ます。

これら「生き延びることが出来る」理由を考えることによって「ヒトは生きていくためのエネルギー源や動力源」を二つ持っているのではないかと容易に気づくことができるはずです。

一つは「糖質→ブドウ糖回路」であり、もう一つは「脂肪酸→ケトン体回路」です。

「糖質→ブドウ糖回路」は、普段「糖質」を主食として摂取し「ブドウ糖」を主な「エネルギー源」として利用するものです。

一方「脂肪酸→ケトン体回路」は「遭難」や「病気」など「絶食状態」になった時、身体にためていた「脂肪」を肝臓で分解して「ケトン体」に変え全身の細胞の「エネルギー源」として用いられ、あたかも「緊急用の動力源」と考えられていますが、そうではありません。

実は、ヒトの身体は「ハイブリットカー」と同じで、もともと「エンジン」と「モーター」の両方を持っていて「ガソリン(ブドウ糖)」がたくさんタンクに溜まっていれば「エンジン」をメインに動かす仕組みになっているのです。

また「ガソリン」が少なくなってくると「蓄電池(体脂肪)」から「電気(ケトン体)」を取り出して「モーター」をメインに動かす仕組みになっています。

「ガソリン」を補給するのは「糖質」ですし、「蓄電池」に充電するのは「脂質」です。

したがって「糖質」を減らし「ガソリン」の補給を少なくする代わりに「脂質」を増やして直接「電気」を得るようにすれば「モーター」をメインに車を走らせることが出来ます。

「糖質制限食」は「高脂質食」です。

つまり「糖質制限」の時は、メインの動力源が「モーター」ということと同じです。

では「脂肪酸→ケトン体回路」は、普通に「糖質」を主食として、三食食べているときには全く働いていないのでしょうか。

「ガソリン」がタンクにあふれんばかりに、朝から寝る前まで供給されたら「エンジン」だけを動かさなければなりませんが、そうでなければ「モーター」も時々動いているのです。

「エンジン」を回して余った「ガソリン」を「蓄電池」に変える仕組みももっています。

「蓄電池」はいくらでも増やすことが出来ますので「ガソリン」を入れすぎると「車重」が重くなっていきます。(太る理由でもあります)

さて、少年は無事発見され、健康状態も異常はありませんでした。

少年の体の中の「脂肪」は「ケトン体」「脂肪酸」になり、「たんぱく質(筋肉)」は「ブドウ糖になって(糖新生)」生き延びたのです。

こう見てくると。どちらの動力源をメインにする方が、ヒトにとっては有利であるかということを次に考えなければなりません。

 

 

・『ミトコンドリアはエネルギーの産生工場(その1)』(第4話)

 

「ミトコンドリア」は車で例えれば「ブドウ糖」という「ガソリン」と「ケトン体」という「電気」のどちらでも「エネルギー(ATP)」を生み出すことのできる「夢のエンジン・モーター」」と考えればいいでしょう。

もちろん「脂肪酸」という「重油」も直接使うことが出来ます。

「糖質」を摂取すれば、胃や小腸で消化され「ブドウ糖」となって、小腸から吸収され血液に中に入ってきます。

これらは一旦「すい臓」から分泌される「インスリン」というホルモンによって「グリコーゲン」と言う形で「肝臓」や「筋肉」に保存され、必要に応じて「ブドウ糖」となって、ミトコンドリア内の「エネルギー産生回路(TCAサイクル)」に入っていきます。

したがって「糖質→ブドウ糖回路」というよりも「ブドウ糖→グリコーゲン回路」と言う方が適切かもしれません。

一方、摂取された「脂質」のうち「エネルギーになる油脂」である「長鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・(短鎖脂肪酸)」は「低インスリン状態」では、複雑な代謝経路を経て「肝臓」で「ケトン体」に「変身」することが出来るのです。

「三大栄養素」である「糖質」「脂質(脂肪酸)」といういい方のほうが「食べたものとエネルギー源との関係」がわかりやすくなるので、ここでは便宜上「ブドウ糖→グリコーゲン回路」は「糖質→ブドウ糖回路」という表現で話を進めていきます。

さて「肝臓」で生成された「ケトン体」は血液によって全身に運ばれ「ケトン体」を「エネルギー源」として利用できる細胞の「エネルギー源」になります。

特に「脳細胞」も「ブドウ糖」だけでなく「ケトン体」が利用できると言うことが一番大切な「常識」なのです。

しかし「ケトン体」そのものが「悪者」というイメージを、多くの「医師」が「大学の教育の過程」で「洗脳」されたために脳裏に植えつけられています。

そのため「ケトン体」が上昇していれば、身体に異変が起きているという「常識」が定着してっしまったのです。

ある意味、これが今の医学を「対症療法ばかりの医学にした」原因であるともいえるのです。

 

 

・『ミトコンドリアはエネルギーの産生工場(その2)』(第5話)

 

陸上競技で「短距離走の100mや400m競技」と「長距離走のマラソン競技」を比較してみると、前者は「糖質→ブドウ糖回路(ブドウ糖→グリコーゲン回路)」をメインに用いるのに対し後者は「脂肪酸→ケトン体回路」をメインに用い、ゴール手前から「糖質→ブドウ糖回路」に切り替えてメインに用いると考えられます。

「相撲」は「ブドウ糖」「サッカー」は「ケトン体」

「にわとり」は「ブドウ糖」「渡り鳥」は「ケトン体」

「白身魚」は「ブドウ糖」「青魚」は「ケトン体」

こう見ていくと「ブドウ糖」は「瞬発力」「ケトン体」は「持久力」に持ち味を発揮しているのではないかと考えられます。

したがって、普段の生活や運動の仕方の違いで、メインの回路を決めていく必要があると考えられます。

そうすると、あまり運動を普段からしない人たちや肉体労働をしている人でなければ、どちらかと言えば「脂肪酸→ケトン体回路」の方が、メイン回路としてふさわしいのではないかとの結論に達するかと思います。

「糖質→ブドウ糖回路」の利点は「嫌気性解糖系」で「酸素無」に「ATP」を少しだけ産生できることです。

しかし、欠点として「乳酸」が発生する恐れがあります。

「全速力」で走るための「エネルギー」を供給できますが「乳酸」で「筋肉痛」が発生してしまいます。

「脂肪酸→ケトン体回路」の利点は、余っても「再利用できる」し「尿から捨てる」ことが出来ます。

「ケトン体」は「乳酸」などを身体にためないだけでなく、そのものが「アンチエイジング効果・抗がん効果」が期待できるのも有利です。

しかし「嫌気性」に「エネルギー」を産むことはこの回路ではできません。

「瞬発力」は全く期待できません。

「ブドウ糖」も「好気性解糖系」でほとんどの「ATP」を産生しますが、「ケトン体」「脂肪酸」はいずれも「好気性の条件下」でしか「ATP」を産生することが出来ません。

このように見てくると、ゆっくり活動することが多い人にとっては「脂肪酸→ケトン体回路」のほうがふさわしいと言えるのです。

「糖質→ブドウ糖回路」は「瞬発力」には優れ、ある程度の持久力はありますが「乳酸」を貯めやすいことで「病気」になりやすいのが一番のネックになります。

にもかかわらず「糖質を主食」としていることは、ある意味、不自然と言わざるを得ません。

この不自然さに「他の要因」が加わると、さらに「乳酸が溜まりやすく」なるのです。

 

 

・『ATP不足で乳酸を貯め込んでしまう糖質人』(第6話)

 

この図は「日本人女性」の大半の「エネルギー代謝の状態」を「きわめて簡単に模式図」にしたものです。

ミトコンドリア内で「エネルギー(ATP)」を産生するのに「酸素」と「鉄」が重要な働きをしていることがわかればいいのです。