エネルギー系代謝において、糖質代謝と脂質代謝を分けて考える人多いけど、これらはいつも同時に起きているんですよね。
当然、アミノ酸代謝もケトン体代謝も少量ですが、いつも同時に利用されます。
ある朝、アフリカのとある狩猟採集民と一緒にヒヒとインパラのハントに出かけた。
アフリカでのハントは早朝から計3時間の有酸素運動と無酸素運動の繰り返しのようなもので、正直自分はバテてしまったけど、あの時間違いなく狩猟採集民も私も脂質代謝優位であった。
とはいえ、グリコーゲンが完全に枯渇することはなく、必ず少量でも稼働している。
つまり、文明と違って、伝統社会では身体を動かす「脂質代謝」優位の時間が必ずあります。
糖質代謝も脂質代謝もそれぞれ意味があり、どちらも重要で、どちらのガソリンも使っていくのは動物としての当然の帰結であり、どちらが良いとか悪いとかは愚問です。
で、どちらかの代謝に「偏りすぎた」時、そこに起きるのはインスリン抵抗性です。どちらの代謝も大切です。
耐糖能を超えた糖質過剰もインスリン抵抗性になります。
これは糖代謝異常という理由だけでなく、過剰な摂取はやはり危険です。
清涼飲料水好きに糖尿病が多いように。
だからと言って、国民全員が、常時、測定器を持ち歩いて、自分の基準を知りつつ食事をしていくというのは、本当の答えではありません。
1つの手ではありますが、それをしないと病気になってしまうというようなことは本来はないはずです。
耐糖能異常は測定器に頼らなくても、本来予防できるものなのです。