糖質人・中間人・脂質人                     池澤 孝夫


「酸化した多価不飽和脂肪酸」などの影響によって「ブドウ糖の代謝障害」が気づかれない間に起こり「インスリンが作用しにくくなる」ことを「末梢のインスリン抵抗性」と呼ぶ。

 

「ブドウ糖」を優先的に「脳」に供給できるように「低糖質時代」に獲得した形質を「細胞膜のインスリン抵抗性」と呼ぶ。いわゆる「インスリン抵抗性」はこれを指す。

 

「筋肉細胞」や「脂肪細胞」は「インスリン依存性」であるが「脳細胞」や「赤血球」は「インスリン非依存性」になっている。

 

「インスリン依存性」とは「インスリンが作用しないと細胞何インスリンを取り込むことができない」ことを言う。

 

逆に、インスリンが多量に分泌されていても「インスリン非依存性」なら「インスリンがあっても細胞内にインスリンを取り込むことができる」

たんぱく質からブドウ糖を産生できることを「糖新生」というが、これは「脳細胞」だけでなく、ミトコンドリアがなくブドウ糖しかエネルギー源にできない「赤血球」のためのバックアップ機能と考えることができる。

 

「脳細胞」は万が一に備え「ケトン体」をエネルギー源として利用できるが「脂肪酸」は利用できない。

 

「筋肉細胞」は「ブドウ糖」はパワーを必要とする時を除いては「脂肪酸」と「ケトン体」を常時使うシステムになっている。

これは「低糖質時代」に「インスリン抵抗性」という形質と同時に獲得したものと推察される。

「速筋」はブドウ糖の解糖系から得られるエネルギーを主に使い「瞬発力」を得意とし、「遅筋」はブドウ糖だけでなく「脂肪酸」や「ケトン体」も使用することができ「持久力」を得意とする。

 

しかし「インスリン抵抗性の増大から高インスリン血症」になってしまうと「脂肪酸」から「ケトン体」の産生が慢性的に抑制されることにより「ケトン体」はほとんど使われることがなく「筋肉細胞」は「脂肪酸」と「ブドウ糖」に依存するようになる。

 

 

 

現代人の多くが「ケトン体濃度」が低くなっており、これは背景に「高インスリン血症」の存在を示唆している。

これによって「ブドウ糖」に依存するエネルギー代謝になり、しかも「解糖系」でエネルギーを獲得しようとすると「乳酸」を蓄積しやすくなるため、様々な病気の発症要因の一つとなっている。

 

若い時のように「ブドウ糖」がスムーズに「アセチルCoA」に代謝され「TCAサイクル」に入って「好気性にATP産生」出来ていれば問題は起きなかったのであるが、アセチルCoAに至る経路が障害されていることが看過され、メイン経路でないとして「高インスリン血症」の原因を「糖質過多」にしてしまい「糖質」を悪者して「糖質制限」を推奨し「ケトン体」をメインのエネルギー源として考えるようになってしまったのである。

 

「2型糖尿病」の本体は「ブドウ糖→アセチルCoA」の経路の障害が「遺伝的背景」に加え「後天的な要因」で、重度になって発症したと考えられるため「糖尿人」にとっては、この経路の障害が回復しない限りにおいて「ケトーシス」を死ぬまで続けなければならない。

 

しかし「末梢のインスリン抵抗性」はそれほどでもなく「細胞膜のインスリン抵抗性」が極めて大きくなったために発症した「2型糖尿病」にあっては、実は「治癒」の見込みがあるのである。

「細胞膜のインスリン抵抗性」を改善するだけでよいというわけだ。

 

この場合は「ケトーシス」を長期に続けると「過酸化脂肪酸」が分解しやすくなることにより、その代謝産物にでブドウ糖代謝が障害され「末梢のインスリン抵抗性」を悪化させる恐れがあり、治癒の機会を失ってしまうことになる。

これは「肥満型」の糖尿人に多い。

 

「やせ型」の糖尿人は「インスリン分泌能低下」を伴っていることが多く「末梢のインスリン抵抗性」の程度によっては「治癒」が難しいことも多い。

 

「糖尿病」にならなくても、ほとんどの「耐糖能異常」は「末梢のインスリン抵抗性」が上昇してくることで起こっている。

「インスリン分泌能」や「細胞膜のインスリン抵抗性」の違いで「症状」が異なっているに過ぎない。

 

以上述べたことを理解できれば「インスリン分泌能が正常または軽度の低下」かつ「細胞膜のインスリン抵抗性が正常化」を確認すれば「ケトーシス」を長く続けることで「末梢のインスリン抵抗性」を悪化させることを避ける必要性が理解できるはずである。

 

「中間人」は「少量のインスリンで、しかも短時間で糖質を処理できる代謝状態」できるだけでなく、スムーズに「低糖質食」にも対応でき、必要であればすぐに「脂肪酸代謝にも移行できる代謝状態」の持ち主である。

 

私たちは、母親の胎内では「中間人」であり「脂質人」ではなかったのである。

授乳期も「中間人」であったのだが「悪い糖質や悪い油脂」が離乳食時期より多量に口にするようになり、徐々に「ブドウ糖代謝」がへたくそになってしまったのである。

 

「脂質人」はたまに「糖質」をいつも以上に摂取すると「高血糖」になりインスリンレベルも上昇してしまうディメリットがあるため「糖質選択」を行い「脂質人」から「中間人」への移行を勧めたが「インスリン分泌能」が低下している場合には、高血糖が生じやすく、その回復なくしては困難である。

それよりも「ケトーシス」を長く続けることで「末梢のインスリン抵抗性」が回復不可能なまで障害を受けていると、それは「糖尿人」と全く同じ状態になっていることと同義である。

 

これは糖質制限で「ケトーシス」を長期に行ったために「糖尿病」になった可能性を考えなければならない。

根気よくリハビリを続け「インスリン分泌能低下」「末梢のインスリン抵抗性」を改善することが出来れば「中間人」に戻ることは不可能ではない。

 

「糖新生」が「ヒトの本来のブドウ糖の供給源」と考え「糖質は必須ではない」として「糖質制限」を勧める根拠として語られることがあるが、「必須でないことこと必要ではないことを混同しない」ようにしなければならない。

 

「末梢のインスリン抵抗性」が上昇してくることは、ブドウ糖の代謝障害が進行していることを意味し、エネルギー産生不足が起こる。

これによってブドウ糖の細胞内への取り込みが悪くなるだけでなく「インスリン」は血糖値の維持のため、これまで以上に多く必要となる。

 

エネルギーの産生不足は「解糖系」からのエネルギー産生を本能的に要求し「過食」「糖質摂取過多」を招き、これがインスリンの需要をさらに増大させる。

これが「細胞膜のインスリン抵抗性」を上昇させる過程であり「末梢のインスリン抵抗性」が先に起こっていることを改めて強調しておく。

 

「末梢のインスリン抵抗性」が増大し始めた時点で「インスリン初期分泌能低下(アンテナ機能の低下)」があると、これだけで「相対的なインスリン不足」の状態となり「ブドウ糖スパイク」が起こってしまう。

この後、高血糖になってしまうため「インスリンが過剰に分泌」されると「低血糖症」を引き起こす場合もある。

 

一方「インスリン初期分泌能亢進」があると「低血糖症」がより早く発症することになる。

 

多くの「非筋肉質」の「耐糖能異常」は、このような「軽症」の「ブドウ糖代謝障害」による「末梢のインスリン抵抗性の増大」に過ぎないのであって「脂質人」を目指さなければならないような「重症」ではないのである。「緩やかな糖質制限食」や他の「低インスリンダイエット法」を行うことで「症状を緩和」しながら「原因の除去」を考えるだけで「治癒」の道が開けてくる。

「脂質人」の世界に適応して長期滞在すれば「糖尿病」になってしまう恐れがある。

また「脂質人」に適応できないとなれば「低T3症候群」になってしまうこともあり「長居は無用」である。

 

「脂質人」の世界のメリットが「中間人」での世界でも実現可能にすることが理想的であると考えている。

「脂質人」であり続けることの危険性が否定できないからこその「糖質選択」である。「糖質制限」を否定しているわけではなく「中間人」になるためには「糖質制限」を経験しなければならないことも認めているのである。

また「中間人」を維持するために「糖質制限」が引き続き必要な方も当然おられるということだ。

 

「体質」によっては「脂肪酸代謝」が苦手な方も存在するわけだし、日本人の「非筋肉質」にはむしろそのような方が多いと考えている。

 

「糖質人」すべてが「高インスリン状態」とは限らない。

「ブドウ糖代謝」が得意であり、代謝障害がなければ「高糖質食」を「少量のインスリン」で処理できる。

この場合は容易に「中間人」に移動できる。私たちの多くは「ブドウ糖の代謝障害」が大なり小なり存在している。

食事法で「病的な糖質人」から「脂質人」になることはできるが、それは「ブドウ糖代謝」を苦手にすることになり日常的に不便であるだけでなく、長期的にみて「安全性」が担保されていない。

「糖質制限」を上手に利用して「中間人」を維持することのメリットと安全性を「主張」している。

 

「過食」や「糖質摂取過多」が先にあって「末梢のインスリン抵抗性」よりも「細胞膜のインスリン抵抗性」が悪化する場合もありますが、現在の「植物油」の氾濫から、むしろ「少数派」でしょう。

つまり「過食」や「糖質」の中味が「良質のもの」であった場合に限られるからです。

「糖質制限」を勧める医師の多くは「血糖値を直接上昇させる糖質」が「原因」として、これから「糖質」の悪口を並べ立てて「糖質制限」の必要性を多くの方に説き始めます。

 

私も最初は同じでした。しかし「糖質制限」や「ケトーシス」が体質的に合わない方が多くいらしゃることが分かり、その原因を考え、自らだけでなくボランティアの方々と一緒に「仮説」を検証する中で「脂肪酸代謝」に適さない方の食事法の確立の必要性があると考えたわけです。

「ケトン体」が使えないようなことが起こることは「ブドウ糖」からエネルギーを得ることの大切さを教えてくれます。

そこから「ブドウ糖が完全燃焼」することこそが「エネルギー代謝のかなめ」であり、これを「少量かつ短時間」で「インスリンが処理してくれる」ことが「正常」であると気づかせてくれたのです。

 

もともと「中間人」の方が「長寿家系」であり「脂質人」は意識的に「ケトン食」をしていない限りこの世にはほとんど現在は存在しません。

回復不能な「糖尿人」にとっては、体質的に受け入れる身体であれば「糖質制限食」で「ケトーシス」を続けることに異論はありません。

それ以外でも「動脈硬化性疾患」が深刻な場合も、その治療に「糖質制限」は欠かせません。

 

しかし「非糖尿人」の健常人となると話は違ってきます。して「軽症のブドウ糖代謝障害」の方は、糖質制限で体調が一時的に改善しても「ケトーシス」を長期に続けてよいものかどうかは一度立ち止まって考え直さないといけないのではないかということなのです。

ところが、これを自分にあてはめ自分の状態を把握せずに「糖質選択」に踏み切られた方が多くいらっしゃったのではないでしょうか。

そこに「混乱」が生じてしまった原因があったと推察します。

 








          たきがみ博士の想い

 

誰でも、自分の中に伝統がある。自分が経験したすべての過去の累積、それが”いま”のわたし。

過去とは思いだすこと、現在(いま)は過去の必然、そして、未来は想い、選択すること。

いまは、変えられない。

しかし、人には明日があり、未来がある。明日は、こうありたいと想いを持つことができる。

 

すてきな明日に向かって、”これからへの想い”を具体化するJourney、しっかり楽しみたいと思います。

そして、”いま、ここ”を丁寧に活きる。

みずからの人生の軌跡を、すてきな笑顔でみつめるために。

 

旬(ときめき)亭 亭主 たきがみ博士
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  との付き合い方を学ぶ機会なり 

☆自分の短所を受け入れるとき、

  自分らしさという魅力が生まれる 

☆最も空しい人生とは、

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