「マクロビオティック望診法(顔や体を見て、お疲れの臓器を予測する方法)」を使った食事相談で、「肝臓がお疲れのようですね。」と申し上げると、「お酒は一切飲みません!」とおっしゃる方がかなり多いのも事実。
でも、「肝臓」が分解しているのは、「アルコール」だけでしょうか
沈黙の臓器「肝臓」は何のためにあるのか
「肝臓」は、アルコールの他に、薬、そして、食品添加物なども分解、解毒しています。
それだけでなく、「肝臓」は、私たちの体に入った、糖質、たんぱく質、脂質を体が利用しやすい形に分解し、合成しています。
よって、アルコールだけでなく、日々の生活で、食品添加物をたくさん摂っていたり、何でも食べ過ぎていたりすると、必然的に「肝臓」は疲れてしまいます。
「沈黙の臓器」ともいわれる「肝臓」、東洋医学でも、「最も強い臓器」とされています。
「肝臓」がダメージを受けていても自覚症状がないことが多いため、突然「肝臓」の病が見つかるケースも少なくありません。
健康診断で肝機能数値の異常が見つかる前に、東洋医学やマクロビオティック「望診法(ぼうしんほう)」を使えば、未病のうちに対処することも可能なのです。
友人の〇〇が私に訴えてきたこと
波打った爪と、白い斑点のある爪・・・
先日、女子同窓会が開かれ、中には20年ぶりに会った友人もいました。
学生時代から20年ほど経っているとはいえ、皆、若々しく、変わらず、美しく、おしゃれで!
色とりどりのネイルアートが華を添えていました。
もちろん、ネイルアートをしていない友人もいましたが、その中で、2名の友人の「爪」が気になってしまい、まるで、この友人たちの「爪」が私に訴えかけているように感じました。
ひとりは、手の全ての「爪」が「波が打って」いて、もうひとりの友人の「爪」には、「白い斑点」がありました。
特に「爪」が「波打っている」友人が気になり、やんわりと「爪」のことを聞いてみたところ、「アトピーがひどく、夜に掻いてしまっているのではないかと思うの。」と困り顔。
「肝臓がお疲れじゃない?」と聞くと、「何でわかるの?!私、脂肪肝と言われてるの!」と、大変びっくりしていました。
では、なぜ私が、「爪」が「波打っている」ことで、「肝臓」の不調ということが予測できたのでしょうか
東洋医学・マクロビオティック『望診法(ぼうしんほう)』で体の中を透視する
東洋医学には、独自の診断法があります。
●『問診』
「どんな不調か」「いつから始まったのか」などを質問して情報収集する方法。
●『切診』
西洋医学の『触診』に近く、脈の強弱や速さ、お腹のやわらかさや張りをみる方法。
●『聞診』
声のトーンや強弱、さらに匂いで判断する方法。
●『望診(ぼうしん)』
体の外側を目で見て、体の内側の状態を予測する方法
私が、友人の「肝臓」の不調を予測したのは、この『望診(ぼうしん)』を使ったからなのです。
まさに、『体の内側が見えるメガネ』をかけてみた、とも言えるものですが、この『メガネ』、ドクターでなくとも、みなさんが少なからず、使っている『メガネ』です。
「顔色が悪いね、大丈夫」とか、「顔が赤いね、熱があるんじゃない」というように、普段から、家族や友人、そして、自分の体調を『目で見て予測』していますよね、これが『望診(ぼうしん)』です。
さらに、東洋医学では、どの「臓器」が不調なのかを関連づけ、そして、もう一歩進んで、『マクロビオティック望診法』では、不調と考えられる「臓器」が「どんな食べ物」で影響を受けてしまったのか、まで考えていきます。
東洋医学の基本『五行論』でみる「肝(臓)」と「爪」の関係
さて、話を「爪」で「肝(臓)」の不調を予測したことに戻しましょう。
この二つの関連とはどのようなものがあるのでしょうか。
東洋医学の基本理論に『五行論』があります。
これは、自然界のあらゆるものを法則に基づいて、また、さらに『木、火、土、金、水』の5グループに分類しました。
木火土金水の性質
木:真っすぐに、あるいは曲りながら伸びる。生長、発散。
火:燃え上がる。熱い。
土:穀物を育て、生み出す。物事を生み、育てる。
金:堅い、自由に形を変えられる。
水:下に向かって流れ、潤す。
上記の性質に従って、季節、色、味、そして、私たちの体(臓腑)も五行にあてはめて分類しました。
五行色体表
『木』→『春』『青』『酸味』『肝・胆』『爪』
『火』→『夏』『赤』『苦味』『心・小腸』『面色』
『土』→『晩夏(長夏)』『黄』『甘味』『脾・胃』『唇』
『金』→『秋』『白』『辛味』『肺・大腸』『毛』
『水』→『冬』『黒』『鹹味(塩辛い味)』『腎・膀胱』『髪』
すると、「爪」は、「肝」と同じグループに属していますから、「爪」に何らかのトラブルがあるときは、「肝」の不調を疑うということになるのです。
「爪」に出る主なサインでわかる体からの警告
●波打っている爪
食事の変化があったことが予測できます。
または、アンバランスな食事傾向も考えられます。小腸での栄養の吸収がうまく行われていない可能性もあります。
●縦筋がある爪
栄養のアンバランス、塩分の摂りすぎ、炭水化物の摂りすぎ、肉などの特定のたんぱく質の摂りすぎが考えられます。
また、体が乾いていても縦筋が入ることがあるため、年を取ってくると、縦筋が入りやすくなります。
●欠けている爪
食生活の乱れがあります。お菓子、パン、果物、砂糖などの糖分、アルコール、ジュース、薬、サプリメント、食品添加物などの摂りすぎが考えられます。
●白い斑点のある爪
お菓子、パン、果物、砂糖などの糖分の摂りすぎが考えられます。
都市伝説化している「爪の白い斑点は幸運の印」では決してありません!
通常は、手の爪は6か月で生え変わるため、どこに白い斑点があるかで、いつごろ糖分摂取が多かったか、または、体に響いたか、がわかります。
例えば、ちょうど真ん中あたりに白い斑点があれば、2~3か月前に、糖分の摂取が多かったことが予想できます。
●生え際の半月がない爪
体の新陳代謝が良くないことを示しています。
運動で汗を流すようにすると、徐々に半月が現れてきます。
『気』の通り道=経絡と内臓との関係
東洋医学では、私たちの体の中には、体を動かすエネルギーである『気』が流れていると考えます。
この『気』の流れる道を『経絡』と呼び、12の代表的な道があります。
それぞれ、担当する臓腑(内臓)があり、手の指に通っている6つの『経絡』は、下のように担当しています。
親指→肺経
人差し指→大腸経
中指→心包経(実体のない臓腑で、心を包んで守る役割と考えられている)
心臓、脳、中枢神経系などと深い関連性があります。
薬指→三焦経(実体のない臓腑で、消化吸収によってつくられた気・血・水を全身に巡らせる)
リンパやホルモンと深い関連性があります。
小指の内側(薬指側)→心経
小指の外側→小腸経
「爪」に出るサインと『経絡』との関係
上記のようなサインが「爪」に出たら、まずは「肝」の不調を考えますが、同時に、それぞれの経絡が担当する内臓の不調も疑います。
例えば、手の親指だけ縦筋が多ければ、「栄養のアンバンス」または「塩分の摂りすぎ」が「肺」に悪影響を与えてしまっていないかというように考えていきます。
「爪」に出るサインを読む
前述の「白い斑点」があった友人は、両手の中指、そして、爪のちょうど真ん中辺りに「白い斑点」がありました。
「白い斑点」は、「糖分の過剰摂取」が予測できます。
そして、「いつ糖分を多く摂ったか」というと、2~3ヶ月前。
「2~3ヶ月前に、甘い物を食べすぎなかった」と尋ねると、何と!家族3人の誕生日が9月で、バースディケーキに、頂き物のお菓子などなど、いつもより、大量に「糖分」摂ったということで、この友人も、大変びっくりしていました。
また、中指は、心包経なので、その「糖分過剰」が、心臓、脳、中枢神経系に響いてしまった、と予想できるのです。
食べ物で肝臓をいたわるとっておきの3つの方法
●方法1
「爪」にトラブルを見つけたら、まずは、原因となっているものをお休みしましょう。
それだけで、「肝(臓)」は楽に感じるでしょう。
手の爪は、約6か月で生え変わりますので、結果が出るまで、我慢が必要かもしれません。
しかし、爪の生え変わりを待たずして、体が軽く調子よく感じることも多いのです。
●方法2
前出の五行色体表では、「肝」と同じグループの味として「酸味」があげられています。
このことからもわかるように、「酸味」が「肝(臓)」の機能を調整してくれますので、「酸味」の食材をすすんで摂るようにしましょう。
「酸味」の代表食材:りんご、かんきつ類、酢 など
*特に、動物性油脂を多く摂ってきた方には「酸味」が良く合います。
オススメの食材:オーガニックビネガー、無農薬りんご
また、「辛味」食材も、油脂の処理に役立ちます。
「辛味」の代表食材:大根、しょうが、にんにく、ねぎ、玉ねぎ、にら など
●方法3
*アルコールや糖分を多く摂ってきた方は、ミネラルを補給しましょう。
梅干し、海草、貝類、桜エビ、じゃこ などがおすすめです。
オススメの食材:有機梅干し
ミネラルが70種類以上含まれるオーガニック・フルボ酸
「マクロビオティック望診法」で、先手を打って、年末、疲れない「肝臓」で健やかに過ごせますように。
約1億年前の古代植物堆積層から自然のまま抽出した70種類以上の植物性ミネラル、オーガニックフルボ酸
ミネラルは体内で作られず、体内に蓄積することもできません。口から補うことが必要な成分です。
ミネラルは、鉱物にも含まれますが、粒子が大きく、吸収が困難です。
このオーガニックフルボ酸には、3つの特徴があるから、体に吸収しやすくなっています。
ナノサイズ
このオーガニックフルボ酸は赤血球の7000分の一というナノサイズだから、体にスムーズに取り込まれやすく、また、余分に吸収したミネラルは体外に排出されます。
キレート作用
フルボ酸はミネラルをイオン化し、体内に吸収されやすいかたちに変化させます。
有害ミネラルの排出、分解をサポートします。
マイナスイオン
フルボ酸はマイナスイオンを持ち、プラスイオンを受け取って中和するから抗酸化作用があります。
植物性ミネラルはキレート作用と、マイナスイオン化されたナノサイズ(10億分の1m)の大きさにより体内吸収率が98%と高くなっています。