最近の研究結果によると、甘い炭酸飲料水(炭酸清涼飲料水)を飲み続けると、百害あって一利なしと言われるタバコに匹敵するほど細胞の老化を促進させるそうです。
甘い炭酸飲料水はソフトドリンクに限りません。
チューハイやスパークリング酒も含まれます。
何も入っていない炭酸飲料水なら、胃腸の弱い病人以外は、健康を悪化させないと言われています。
問題は、甘いジュース等に高果糖コーンシロップ等の異性化糖が含まれている甘い炭酸飲料水、いわゆる炭酸清涼飲料水です。
米カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究によれば、細胞の老化を早める原因になると結論付けています。
人体を構成するのは細胞です。
約37兆個という数の小さな細胞が人体を構成しています。
細胞は分裂をして死ぬという工程を繰り返します。
その細胞分裂と細胞の寿命を司るのが、御存知の方もおられると思いますが、テロメアという物質です。
細胞の核の中に遺伝子が詰まった染色体があり、その両端にテロメアがあります。
テロメアは細胞分裂のたびに使われて、どんどん短くなり、一定のサイズ以下になると、細胞は分裂できなくなって死んでしまいます。
今回の研究により、炭酸清涼飲料水にはテロメアを短くする働きがある。
すなわち、炭酸清涼飲料水を飲み続けると自分の細胞を壊してしまい、細胞の老朽化を招き、結果として、身体の老いを早めてしまうことがわかりました。
その速度は驚くべきものです。
例えば、毎日500ccの炭酸清涼飲料を飲み続ける人は、飲まない人と比べると、約4.6歳も老化が促進され、更に脳卒中にも罹患し易くなることがわかりました。
以下、炭酸水の人体へのその他の影響を以下に列記します。
・炭酸の消費量が多い場合、歯が侵食されるという報告があります。
・炭酸清涼飲料水の場合、炭酸水の100倍も歯にダメージを与えるという報告があります。
・カロリーを摂らずに満腹感を得ることができるので、ニューヨーク州では肥満や虫歯を防ぐため、水や炭酸水や低脂肪牛乳を飲むことを
市民に奨めています。
・炭酸泉として入浴すると、血管が拡張されるため、体温が上昇します。
なお、温度41度の高濃度人工炭酸水温浴には高い除痛効果のある事も報告されています。
・炭酸飲料水は消化管への刺激が強いため、消化性潰瘍や炎症性腸疾患等の消化器病の病状を悪化させる惧れがあります。
特に胃腸の弱い方が一度に多く摂取すると、胃腸がさらに悪くなり、胃の不調や下痢になりやすいと言われています。
・冷えた炭酸飲料水は冷えの原因になりますから、なるべく常温で飲むようにしましょうと言われますが、それにしても、
常温の炭酸飲料水はおいしいのでしょうか。