お米を研ぐとき、あなたは水道水を使っていますか。
キャベツの千切りやレタスなど切ったあと水道水に浸していませんか。
水道水でお米を研ぐとビタミンB1が半分に減ってしまいます。
千切りキャベツを10分水道水に浸しているとビタミンCは30%くらい減ってしまいます。
その犯人は水道水に含まれているカルキです。
日本は水も豊富で美味しいのに、残念なことに水道水の中のカルキはヨーロッパの10倍近く含まれています。
水道水のカルキ(塩素)は、細菌を殺す力が強いので水道水の雑菌や病原菌を消毒してくれます。
でも、それは裏を返せば有用菌も殺してしまうということ。
現代っ子が昔に比べ病原菌に弱いのは、無菌に近い環境で育っているからという指摘もあります。
また、塩素は水と反応して次亜塩素酸を発生して、塩酸と活性酸素に変化します。
塩酸は気管支や肺の粘膜を壊したり皮膚を荒らしてドライスキンの原因になったりします。
塩素のきついプールで泳ぐと、髪の毛や皮膚がかさかさするのはプールのカルキが原因です。
塩素は血管障害を引き起こし、心臓病や脳卒中の原因になるほかアレルギーへの影響も取りざたされています。
さらに活性酸素は老化を促進する物質として、今さかんにその危険性が叫ばれています。
実は塩素は簡単に除去することができます。
汲み置きや煮沸で水の中の塩素は取れますし、蛇口につける形の簡単な浄水器でも塩素の除去はかなりできます。
レモンや緑茶を入れればビタミンCが失われるかわりに塩素は消え去ります。
ところが、やっかいなのは塩素ではなく、水道水に含まれる農薬やトリハロメタン、鉛の水道管から溶け出る鉛や様々な重金属。
トリハロメタンは塩素と有機物がくっついてできる発がん性物質。
浄水場から蛇口に向かっていくうちにだんだん増えてくるという話もあります。
これらを除くには現実的には浄水器しかありません。
でもトリハロメタンや農薬、放射性物質はホームセンターの安価な浄水器ではほとんどとれません。
これらを除くには高性能でたっぷりの活性炭を使った高い浄水器に頼るしかありません。
当然そこに儲けも絡んでくるので、ネットワーク販売による浄水器の押し売りという現象も現れます。
整水器や活水器、ウォーターサーバーに農薬やトリハロメタンの除去は期待できません。
つまり、ここでも私たちは安全はお金で買わなければならなくなってしまっています。
安全をお金で買うということは、貧富の差によって生命リスクが違うってことです。
蛇口の向うをお役所に任しているうちに、いつの間にか安心して飲める水を手に入れるにはお金や装置の助けが必要になってしまいました。
それは私たちみんなが無関心でいた結果です。
「水の一滴は血の一滴」です。
私たちの体の70%は水でできています。
水がなければ私たちは10日も生きられません。
私たちが使う水も含め、もっともっと関心をもっていく必要があるんじゃあないでしょうか。