「気」は人間の生命活動を維持する力です。「血」は各臓器や組織に栄養分を与え、「水(津液)」は全身を潤します。
「血」は「気」によって全身を巡り、「気」は「血」から栄養分を与えられてその力を発揮します。
気
気とは人体の構成と生命活動の最も基本となるものであり、人体の構成成分を陰陽に分けたときの陽の部分の代表です。
人体の気はいろいろありますが、基本になるものは元気(原気、真気ともいわれる)です。
元気とは、父母から受け継いだ生まれながらの先天の気、食べたものが吸収され運化されてできる水谷の気、口鼻より吸入される自然界の空気を総合して言います。
気の働き
推動作用 身体のあらゆる生理活動、例えば、血液循環や新陳代謝を促進する働き。
温煦作用 体を温め、機能を活発化して、体温を正常に保つ働き。
防御作用 身体の外表面を守り、外部から邪気の侵入を防ぐ働き。
気化作用 血や水(津液)の生成と、水(津液)の代謝および汗や尿への転化をコントロールする働き。
固摂作用 血・汗・尿などがもれるのを防ぐ働き。
気の病証
気虚 全身あるいはある臓腑機能の衰退の証候。
めまい、気力や元気がない、消化不良、自汗(じっとり汗をかく)、汗症、活動した後それらがひどくなる、舌淡(赤味がうすく淡い色)。
気陥 気虚の一種で、気力が無く、上に挙げる力がなく下垂した証候。
めまい、息切れ、腹部下墜感、脱肛、子宮下垂、舌淡苔白。現代医学の胃下垂、腎下垂、子宮脱垂、脱肛など。
気滞
(気鬱) 人体のある部分やある臓腑の気が阻滞し、運行が不利になった証候。
つまって脹ったような感じで痛みがあります。
気滞は各臓腑に生じます。
たとえば肝気鬱結が代表的証候で、いらいら、怒りっぽい、胸脇脹痛、乳房脹痛、下腹部の脹痛など。
気逆 気の昇降機能の異常で、気の上逆の証候。
咳喘、しゃっくり、吐き気、嘔吐、頭痛、めまい、吐血など。
血
血とは血液のことであり、人体の構成成分を陰陽に分けた時の陰の部分です。
血の具体的な働きは全身に栄養を供給し、潤すことです。
血は、人体構成と生命活動維持の基本物質の一つです。
血の足りている人は顔色が良く、 筋肉が充実し、皮膚と毛髪も潤いとつやがあり、視力も良く、肢体の関節活動も機敏です。
血の病証
血虚 体内の血液の不足、ある部分の血液循環機能の減退によって起こる病理変化。
顔色が蒼白く、めまい、動悸、舌唇の色が淡く、不眠、視力減退、四肢のしびれやつっぱり、閉経など。
血淤 血液の流れが滞って血管の局部や臓腑の中に停滞した証候。
淤血局部の刺痛、痛所は固定して移らず、腹内に塊、舌唇は紫暗色、経血は黒い、発狂などの精神異常。
血熱 血分に熱があるか熱毒が血分に侵入した証。
身体熱、口乾、いらいら、不安、各種出血、舌深紅色。
出血 いわゆる出血のこと。原因は色々ある。
血熱出血、気虚出血、血淤出血、外傷出血。
水(津液)
水(津液)とは、人体内の正常な水分のことをいい、各臓腑、組織器官内の液体と正常な分泌物も含みます。
水(津液)は陰に属し、その働きは潤すことで、臓腑、筋肉、毛髪、粘膜を潤し、関節の働きを円滑にするなどの働きをしています。
津液の病証
津液不足 津液が不足することで、傷津ともいいます。
主として口渇、咽乾、唇燥、舌乾少津、皮膚乾燥、下肢軟弱、小便少、大便乾結などがみられます。
高熱によってひき起こされるものは、発熱、いらいら、口渇、舌紅、苔黄などの症状があります。
気虚を兼ねている場合、つまり気陰両傷では息切れ、疲労、舌淡歯痕(歯がた)、少苔などがみられます。
このような津液不足は糖尿病によくみられます。
水液内停 臓腑機能の失調によって津液の代謝、排泄に異常をきたし、水液が体内に停留して発病するものです。
水液停留の部位の違いによって異なった証候が発生します。
《金匱要略》では、痰飲(狭義)、支飲、懸飲、溢飲の四種に分け、総合して痰飲(広義)といっています。
痰飲 胃腸に水滞したものを指します。
胃に水滞したものは、動悸、息切れ、めまい、胸脇のはり、背中の冷感、胃中の水声などがみられます。
腸の水滞では、頭のふらつき、よくつばをはき、下腹部の拘急<コウキュウ>(つっぱり)、臍下の動悸、小便不利などがあります。
支飲 胸膈に水飲が停留したものです。
咳、呼吸困難、痰多く薄く泡状、浮腫(主に顔面)、病程長い、寒さにあうと発作、舌淡などの症状があります。
これは現代医学の急・慢性気管支炎、肺気腫などに相当します。
懸飲 痰飲の邪が胸肋に停留したものです。
胸肋痛、咳喘痰多、胸肋脹満、呼吸促迫、舌苔薄白などがみられます。
一般に痰飲より症状が重い。
現代医学の胸膜炎などに相当し、結核性が多いです。
溢飲 四肢の停水です。
身体重痛、四肢浮腫、悪寒無汗、口渇なし、苔白がみられます。
現代医学の急・慢性糸球体腎炎、心不全、浮腫などに相当します。
気・血・津液の相互関係
気と血の関係
気は血を生み、また血液に流れをあたえ、血液が脈管内に流れるのをコントロールし、脈外に流れ出ないようにしています。
この種の作用を「気が摂血する」といいます。
気は血液の中に入り、血液の流れにより、身体のすみずみに広がります。
気血の関係を漢方医学では「気は血の統帥、血は気の母」と言っています。
気血の病証
気滞血淤 気が滞ると血の運行ができなくななり、血淤が出現します。
いらいら、胸脇脹痛、乳房脹痛、下腹部淤塊、痛経、閉経、舌紫暗紅などの証がみられます。
気血両虚 気虚と血虚が併存する証です。
息切れ、身体倦怠、自汗、顔面青白いかくすんだ黄色、動悸、不眠などの証があります。
気虚出血 気虚になって気が血を統摂することができなくなって出血します。
血尿、機能性子宮出血、痔出血などの証があります。
気随血脱 大出血時、気が出血に随って脱するという重症です。
気と津液の関係
津液の生成は気の作用によっており、気はまた津液の流れと変化を推進しています。
津液の排泄も気で推進され、津液は気を乗せることができ、気が流れすぎないようにしています。
血と津液の関係
津液と血の源は同じで、潤いと栄養を与える作用があり、津液は血液の重要組成成分でもあります。
出血が多いと津液を損傷され、口が渇き、尿が少なくなり、皮膚が乾くなどの現象が出ます。
吐きくだしや、汗をかきすぎるのも津液を消耗し、血の不足を引き起こします。
漢方では、人の体は「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の3つで構成されていると考えられています。
「気」は目には見えないが人の体を支えるすべての原動力のようなもの、「血」は全身の組織や器官に栄養を与えるもの、「水」は飲食物中の水分を消化吸収によって人の体に必要な形にして体をうるおすもののことです。
この3つは、お互いに影響しあっています。
大切なのは、この3つがバランス良くめぐっていること。
どれかが多過ぎても少な過ぎてもいけません。
日ごろ生きていると、冷え性や肩こり、頭痛、無気力、寝起きの悪さなど、大きな病には至らなくとも小さな不調を感じることは多いのではないでしょうか。
私たち人間の体を構成する要素「気血水」という考え方が東洋医学には存在します。
気はエネルギーのことをさし、気力の気をイメージするといいでしょう。
血は血液のことをさし、体全身をめぐるものです。
水とは、血液以外の体液のことをさします。
それぞれが重要な役割を果たしており、どの要素も健康を維持する上で非常に大切な要素です。
どの要素が崩れても何らかの不調が現れます。
気血水とはなにか
体質を見ていく前に、東洋医学の基礎理論の1つ「気血水」(きけつすい)をご紹介させていただきます。
気血水は、相互に作用してバランスを取り合っている状態が一番いい状態とされています。
陰陽で言いますと、気が陽、血・水が陰にあたります。
そのため、気は血・水ともにバランスをとっている関係、血・水は、陰の間で相互にバランスをとっている関係となります。
特に、東洋医学では血・水に関連する不調は、気にも関係すると考えられております。
それでは、個々の作用の特徴についてご紹介いたします。
気の持つ5つの作用
推動(すいどう)作用
血液やリンパ液、水分などの体の流れを促進したり、臓器の働きを活発にしたり、成長・発育に関わる作用。
温煦(おんく)作用
皮膚を保護して外からの侵入を防ぎ、体に入ってきた時には抵抗し排除する防御作用。体温を一定に保ち、熱をから全体に行き渡らせる。
気化作用
汗や尿の生成、物質を変化させる作用。
固摂作用
多汗・頻尿など多すぎる排泄などを抑える作用。
目には見えませんが、気と呼ばれる生命エネルギーが体を巡っています。
「元気」「勇気」「気合」など「気」の付く言葉は多く存在します。
体の機能を正常に保つ役割が強いため「病気=病は気から」と言われるように気が弱くなってしまうと、体全体の機能に影響を与え不調や病気へと進行するのです。
例えば、仕事に集中して目標に到達した時にほっとひと段落する時に「気が抜ける」と言うことがあります。
そんな次の日に、風邪をひいたり、体の調子が悪くなった経験された方もいらっしゃるかもしれませんね。
血の作用
東洋医学の「血」は、西洋医学の血液とは少し考え方が異なります。
血液そのものを指す他に、全身に栄養や潤いを与えたり、血流をよくする循環状態の意味も含んだ広い概念です。
特に女性にとっては、血に関係する原因が不調に現れやすいのです。
血には、全身に栄養分を与える滋養作用と精神を落ち着かせる寧生(ねいせい)作用があります。
血と生命エネルギーの気は密接な関係があり、血の不調は気の不調を伴うことが多いのです。
水の作用
東洋医学では「水」(すい)のことを津液(しんえき)とも呼びます。
水は、飲食物に含まれる水分を吸収して体に必要な形に変えて作られるもので、ただの水分とは違います。
そのため、水分を補給することによって水が満たされるわけではないのです。
水には、関節を滑らかに動かす作用、五液(汗・鼻水・涙・よだれ・つば)を生成する作用、体温調節する作用があります。
【気虚】
・気力が無い、疲れやすい、いつも横になりたい
・呼吸が浅い、息切れしやすい
・汗をかきやすい、風邪をひきやすい
・下痢しやすい
・昼間から眠気がする(昼食後眠くなる)
・顔にツヤがない
舌の状態
・色は白っぽい
・全体にボテッとして厚みがある。
・ふやけておりハリがない
・舌の周りに歯の後がつく
・舌の舌苔があちこちではがれている場合があります。
体質の特徴
生命エネルギーの気が乏しくなると臓器機能が低下します。
特に胃や腸に影響が出やすく、弱くなることで食べ物の消化吸収機能が低下します。
食べ物の栄養吸収が良くないので免疫機能が低下したり、血液の質も低下し生体機能が乱れやすくなり、風邪やアレルギーになりやすくなります。
養生法
ヨガのようなゆったりした運動や早寝早起きを習慣にしましょう。
忙しすぎる生活や睡眠不足は気を消耗します。
しかも、寝不足だと寝る時間を惜しんでがんばっても、思ったほどの成果は上がりません。
効率よく仕事や家事を片付けるためにも、睡眠時間はたっぷりとることが大切です。
日中もあまり根を詰めず、休息時間をこまめにとるようにして、10分でも時間を見つけて昼寝ができれば理想的です。
自分の出来る範囲でリラックスタイムを取るようにしてみましょう。
おすすめ食材
もち米、納豆などの豆類、牛肉、鶏肉、卵、うなぎ、エビ、かぼちゃ、ネギ、ニンニク、玉ねぎなどです。
お米、かぼちゃ、はちみつのような自然の甘みは気を満たしてくれます。
胃腸を冷やす食べ物や消化しにくい生ものは、できるだけ避けるようにしましょう。
食べ過ぎも禁物です。温かく消化の良いものを適度に食べるようにしましょう。
逆に避けたほうがいい食材
冷たいもの、生もの、高脂肪食、チョコレート、唐辛子・わさびなどの刺激の強い食材は避けるようにしましょう。
女性の月経
・少量の出血が長く止まりにくい
・月経期間が長い
・経血の色がやや淡く、サラサラしている
【気滞】
・気力が無い、疲れやすい、いつも横になりたい
・呼吸が浅い、息切れしやすい
・汗をかきやすい、風邪をひきやすい
・下痢しやすい
・昼間から眠気がする(昼食後眠くなる)
・顔にツヤがない
舌の状態
・舌のまわり、先端が赤い
・舌の中心に白もしくは黄色の舌苔があるときは熱がこもっている証拠
体質の特徴
生命エネルギーの気に関係するもう1つの不調です。
気の流れが滞ることを意味しており、生命エネルギーがあるにもかかわらず、何処かでつっかえてうまく巡れない状態です。
体が重く感じたり、張る感じがしたり、のどが詰まる、イライラしやすい、怒りっぽいなどがあります。
月経前症候群(PMS)も気滞と関係があるとされています。
気の循環が悪いと頭の方に貯まり易いので、眠れない、怒りっぽくなるといった症状が出やすいのが特徴です。
養生法
ゆっくり休養をとって、ストレスを上手に発散すれば、気の巡りは良くなります。
ストレス解消にも、血の巡りをよくするためにも役立つのが、ヨガなどの深い呼吸を取り入れた運動です。
まずはゆっくりと深い呼吸をする練習から始めましょう。
特に、イライラして落ち着かないとき、不安や悩みを抱えているときなどには、息を吸うより「吐く」ことを心がけてゆっくりと心のイライラも吐き出すイメージで息を吐き出しましょう。
このとき、リラックス作用のあるアロマオイルもいいでしょう。
おすすめ食材
薬味やハーブ、スパイスには気の流れを促す作用があり、生姜、にら、紫蘇、みょうがなどのハーブや香味野菜を取り入れてみたり、多種類のスパイスを使ったカレーをいただくのもオススメです。
その他にも発芽玄米、ゴーヤ、レバー、イカ、あさり、しじみなどの貝類、柑橘類なども食事に取り入れてみましょう。
逆に避けたほうがいい食材
味の濃いもの、イライラ、頭痛がするときの辛い味、ガスがたまっている感じがしたときのイモ類、豆類などは控えるようにしましょう。
女性の月経
・周期が長くなったり、短くなったりして安定しない
・基礎体温がギザギザになる
・月経前に1次的にお腹が張り、始まると治まる
【血虚】
・不安・動悸が起こりやすい
・寝つきが悪い、夢が多くて眠りが浅い
・髪や肌がパサつく、爪が割れやすい
・目が疲れやすい(ドライアイ)
・手足が引きつる、しびれを感じる
・顔色が白っぽい、めまいが起きやすい
舌の状態
・血の気がなく白っぽい
・舌も痩せている
・色が薄い
・舌苔はうっすらとある程度
体質の特徴
血液の質が良くない状態なので、肌荒れ、抜け毛、爪が掛ける、こむら返りを起こしたり、集中力の低下、不安感が増すようになります。
女性は生理があるため、男性よりなりやすい体質です。
また、妊娠・出産は、血をたくさん消耗する行為なので、産後はどうしても血虚になりがちです。
このほか、月経過多などによって血虚になる場合もあります。
血には、ホルモンの働きの一部も含まれているため、血虚を放っておくと、子宮内膜が薄くなって経血量が減ったり、生理の期間が短くなるなどの問題が起こりやすくなり、不妊に発展するおそれもあります。
血虚の兆候が少しでもあれば、ふだんの生活の中で、できるだけ血を補う工夫をしていくことが大切です。
養生法
血は、夜眠っているときに生成されるので、睡眠は重要です。
夜更かしをすると、それだけで血が消耗されてしまいます。
遅くとも12時までにはベッドに入るようにしましょう。
また、頭を使う作業も血を消耗するので、夜寝る前にパソコンに向かったりするのは止めましょう。
就寝前の1~2時間は、できるだけリラックスして過ごすようにしましょう。
体を動かすなら、全身をほぐすヨガやストレッチ、水泳などがおすすめ。
翌日に疲れが残らない程度の運動量を心がけましょう。
おすすめ食材
造血作用のある赤身肉や青魚、豚肉、レバーなどの動物性たんぱく質と、豆腐や納豆などの植物性たんぱく質を、野菜や穀類と組み合わせて食事に取り入れましょう。
その他にプルーンやなつめ、クコの実などのドライフルーツ、緑黄色野菜、黒豆、ひじき、黒ごま、黒きくらげなどは、血の巡りもよくしてくれます。
毎日少しずつでも食事に取り入れるようにしましょう。
逆に避けたほうがいい食材
血虚の人は冷えの症状が現れやすいので、生野菜や体を冷やすレタス、きゅうり、ナスなどの野菜や、高脂肪食、刺激のつい食材は避けるようにしましょう。
女性の月経
・経血の量が少ない、色が薄い
・月経期間が短い
・月経が遅れやすい
【お血】
血に関係するもう1つの不調血の巡りが悪いことで起きるお血という体質があります。
栄養を運んで来てくれる血が充分に行き渡らないことや、ストレス、冷えでなることが多く、出血、貧血による酸素の運搬が良くないことにも関係する。
更年期でホルモンバランスが乱れることによっても起こりやすくなります。
主な症状は、肩こりや神経痛、頭痛、月経痛、静脈瘤(足にできる血管の青い跡のようなもの)、舌に斑点がでてきたり舌の裏側の静脈が怒張(紫や黒い血の塊みたいに見えること)しているなどの症状が現れます。
女性の場合、生理痛がある、経血の塊が出るのも?血体質になります。
お血を放っておくと、子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣膿腫などの病気に発展することもあるので、できるだけ早めに対策を立てることが大切です。
気虚や気滞、血虚など、他の原因がからんでいる場合には、その対策も併用しましょう。
体質診断
あてはまるものが多いほど、この体質に近いといえます。
・顔にくすみ、しわが出やすい
・首や肩が凝りやすい、決まったところが痛い
・顔色がどす黒い
・手足に冷えがある
・慢性的な痛み・痔、がんなどの持病がある
血虚の体質が進行して起こりやすくなることもあり、不規則な生活や無理なダイエットからも起こります。
滞った血を流れるようにしてあげることで解決へと導きます。
舌の状態
・全体的に暗く、赤紫色
・舌裏に2本の静脈が大きく浮き上がる。
・表面に黒いシミのような斑点がある場合もある。
養生法
ストレスによって気のめぐりが悪くなり、血も滞ります。できるだけストレスを回避するよう気をつけましょう。
また、冷房が効いた部屋で長時間座りっぱなしでいると、骨盤の血液循環が悪くなり、生理痛などが悪化します。
1~2時間に一度は立って、動いたり軽く歩いたりする事が大切です。
おすすめ食材
血の巡りを良くする黒きくらげなどのキノコ類、青じそ、ゆず、玄米、マグロやイワシなどの青魚、どじょう、玉ネギ、にんにく、らっきょう、あずき、黒豆、桃、黒酢などがオススメです。
避けたほうがいい食材
脂肪の多い食品、バター、ケーキ、塩辛いもの、味の濃いもの、冷たい飲み物やアイスなど、体を冷やしたり、胃腸に負担がかかるようなものはほどほどにしましょう。
生体異物の中でも脂溶性の物は細胞膜の半分が油で出来て居る為に細胞に取り込まれ易く直ぐに血液に入りますが、油は水の中を運ぶ事が出来ませんからアルブミンやリポ蛋白質やα-1酸性糖蛋白質等と結合させ血液で運ばれます。
肝臓と腎臓には血流の関係で異物が溜まり易くなります。
胎盤や脳には血液関門が有りこれらの毒物から守って居ますが脂溶性の毒物は通過してしまい脳の中に入ります。
開花した桜の花の上に、雪の花が舞うような不安定な春の日。
皆様は、いかがお過ごしでしょうか。こんな気候の時は、体調を崩す方が出てきます。
その一方で、このような気候でも体調を崩すことなく、元気に過ごせる方もいらっしゃいます。
体調を崩しやすい方、崩しにくい方では、どこがどう違うのでしょうか
東洋医学では、その違いを私たちの体を作っている「気」「血」「水」の「充実」と「循環」の差と考えることもできます。
不調に陥りやすい方は、「気」「血」「水」に不足があったり、循環が良くない状態にあるのです。普段から、「気」「血」「水」を充実させ、好循環を目指すことが健康への近道と言えるでしょう。
「気」とは
「気」とは、私たちが生きるために必要なエネルギーです。
体の各機能を動かし、「血」や「水」の流れをスムーズにし、新陳代謝を促す働きを持っています。
私たちの体に体温があるのも、飲み食いしたものを栄養に変えたり、汗や排泄物に変えたりするのも、「気」がないとできないのです。
私たちの体が「車」だとすると、まさに「気」は「ガソリン」や「バッテリー」とも言えるでしょう。
「ガソリン」や「バッテリー」が空だと、エンジンもかからず、エンジンのベルトも回らず、ヘッドライトもつきません。
「血」とは
東洋医学で、「血」とは西洋医学でいう血液を指すだけでなく、血液が持つ働きも意味します。
その働きというのは、私たちの体に栄養分を行き渡らせたり、また、精神や意識を安定させることもしていると考えます。
「水」とは
「水」とは、私たちの体内の正常な水分のことを言います。
各臓腑、組織器官内の液体と正常な分泌物のことです。
リンパ液、胃液、胆汁、細胞内の水分、汗、唾液などがそれにあたります。
皮膚、臓腑、毛髪などを潤したり、関節や目などが動きやすいように、潤滑油の役目をしたり、保護してくれたりします。
あなたの体は好調、不調
あなたの体が好調なら、「気」「血」「水」が、十分にあり、流れも良いのです。
「気」「血」「水」の量、流れとも順調なら、体は好調です。
逆に、あなたが不調を感じているなら、「気」「血」「水」のどこかに不具合がある可能性があります。
では、その不具合は、「気」「血」「水」のうちのどこの不具合なのか
気血水の働きに基づいて分類されている「どのような不調が出てくるか」という項目をチェックすることで、おおよその見当がつきます。
チェックリスト
気血水チェック表であなたの体の状態をチェック!
それぞれの□枠内の項目をチェックし、点数を足してみましょう。
「気」の量が足りないタイプ
□汗をかきやすい、又はかかない ・・・1点
□冷え性 ・・・2点
□食後や午後に眠くなる ・・・2点
□胃腸が弱い、胃もたれしやすい、少食 ・・・2点
□常に疲れている、疲れやすい、やる気がおきない ・・・3点
□風邪を引きやすい、アレルギー体質 ・・・3点
□頻尿、夜間尿 ・・・3点
「気」が滞っているタイプ
□便秘と下痢を繰り返す ・・・1点
□よくため息をつく ・・・2点
□のどに何か詰まっている感じがする ・・・2点
□不眠の傾向がある、よく夢をみる ・・・2点
□ストレス、不安、イライラしやすい、暴飲暴食しがち ・・・3点
□お腹がはる、ゲップやおならが多い ・・・3点
□体の両脇が突っ張る感じがある、
(女性)生理不順、生理前に下腹部や乳房がはる、PMS・・・3点
「血」の量が少ないタイプ
□動悸、息切れ、不整脈 ・・・1点
□抜け毛や白髪が多い ・・・2点
□目が疲れやすい ・・・2点
□不眠 ・・・2点
□顔色が白い、皮膚のカサつき、肌荒れ ・・・3点
□立ちくらみ、めまいがある ・・・3点
□手足のしびれ、こむら返り起こしやすい ・・・3点
「血」が滞っているタイプ
□シミ、そばかすが多い ・・・1点
□顔や唇の色が黒紫っぽい ・・・2点
□肩こり、頭痛がある ・・・2点
□動悸、不整脈がある ・・・2点
□しこり、腫瘍、筋腫、おできができやすい ・・・3点
□皮膚の毛細血管が浮き出る
(女性)生理痛がひどいレバー状のかたまりが出る ・・・3点
□下肢静脈瘤が目立つ ・・・3点
「水」の量が足りないタイプ
□やせぎみ ・・・1点
□皮膚のカサつき ・・・2点
□空咳がでやすい ・・・2点
□目が乾きやすい ・・・2点
□口や唇、のどがかわく、冷たいものを好む ・・・3点
□寝汗をかきやすい ・・・3点
□顔や手足がほてる ・・・3点
「水」が滞っているタイプ
□吐き気をともなうめまいがある ・・・1点
□痰や鼻水が多い ・・・2点
□むくみやすい ・・・2点
□イボがある ・・・2点
□水太り、太め ・・・3点
□コレステロール、中性脂肪、体脂肪が高い ・・・3点
□頭や体が重だるい ・・・3点
合計点数で「気」「血」「水」の不具合を予測する
各□枠内の合計点数で、現在のあなたの体の状態が予測できます。
点数が高いほど、不具合がある可能性がある、ということになります。
4~5点: その状態・体質の素因あり。
6~8点: その状態・体質の素因が芽を出し始めている可能性あり。
9~13点: その状態・体質に該当している可能性大。
13~16点: 日常的に不調を感じているのでは
食べ物でセルフケアしよう!
「薬食同源」と言われるように、食べ物には力があります。
この力を利用して、体調を整えていきましょう。「気」「血」「水」チェック表で、ご自分のおおよその体調がわかったら、
「気」「血」「水」の不足や滞りを解消するのに力を貸してくれる食べ物を摂りましょう。
毎食気をつけることで、調子が上向きになることでしょう。
気が足りない人
米、芋、豆、キノコ類、鶏肉、たら、いわし、かつお、うなぎ、えび、高麗人参、なつめ
ほうじ茶、ミントティー など
玄米おにぎり
このタイプにオススメのオーガニックアイテム:天然だし、農薬不使用の玄米
気が滞っている人
香味野菜、玉ねぎ、らっきょ、かんきつ類、ジャスミン茶、ローズティー など
かんきつ類
このタイプにオススメのオーガニックアイテム:農薬不使用の柑橘類