寒さと血液                           森下敬一


人間の身体は寒さを感ずると、自動的に防御態勢をととのえる。

すなわち、皮膚に分布している血管を細かくして、熱の発散を防ぎ一方では、筋肉や内臓での熱の産生を活発にする。その際、同時に、身体全体が緊張状態となり、組織が締まるので、全身の血行はどうしても悪くなる。ここから、寒冷に伴ういろいろな障害が起こりやすくなる。

 

例えば、血液が十分に供給されない組織の活動は鈍くなり、末梢に血液が停滞すれば、うっ血を起こす。また、細くなった血管に、無理やり血液が押し出されるので、血圧も高くなりやすい。

さらに、皮膚への冷たい刺激は中枢神経を介して直接、心臓に衝撃を与える、ということも起こる。寒冷による障害の代表的なものは、シモヤケだ。

我々の身体は、寒くなると体熱の運搬係である血液をなるべく寒い外氣から遠ざけて、熱の無駄使いを避ける体勢をとる。

 

が、これが極端になると、皮膚表面への血流が少なくなり過ぎて、皮膚細胞の栄養状態は悪くなり、機能障害を起こすようになる。こうしてシモヤケができる。

シモヤケは、血管(静脈)がマヒして拡張したままになり、そこに血液がうっ滞して腫れあがったものである。血管にマヒが起こるのは、血管に来ている自律神経の機能が弱り、血管収縮作用が衰えるためだ。

 

このような異常を引き起こすのは、果物、生野菜、白砂糖などの「身体を冷やす食物」「組織をゆるませる食物」を摂りすぎることが有力な原因である。

つまりシモヤケは、誤った食生活によって生み出された体質的欠陥が元になっている。

 

それから、寒冷が直接的原因となるものではないけれど、冷えが大敵となる障害に、冷え症がある。冷え症は、身体の一部分が冷たくなったり、寒々とした感じを覚えるもので、とくに手足の先、肩、腰囲り、足などに冷えを感じやすい。冷え症は、身体の熱の発生が十分でなく、温まりにくくなっているために起こる。

 

このような異常が起こるのは、血液性状が異常化し、ホルモンや神経の働きがアンバランスになって、エネルギー代謝が阻害されるためだ。とくに、甲状腺の機能が低下すると、冷え症が起こりやすくなる。だが、以上にあげた病的現象の大もとをたどっていくと、必ず消化機能の障害が厳然と横たわっている。消化機能障害にかかると、貧血になりやすく、神経系も非常に弱くなる。

 

貧血になると、血液中のヘモグロビンが減少するため、組織に十分な酸素が供給されにくくなる。神経系はとくに自律神経が失調しやすくなって、血管の収縮や拡張がスムーズに行なわれず、体内の血液の分布や配分が狂ってくる。

 

このため下半身や末梢は、血液が不足氣味になって、冷えが起こるのだ。

なお、冷性になると上半身には血液がうっ滞して、のぼせや動悸が起こりやすい。

冷え症を根本的に治すには、胃腸の機能の建て直しを計り、体質改善しなければならない。結局、シモヤケも冷え症も玄米・菜食中心の正しい食生活に切り変えなければ、根治は望めないのである。

 

ところで、寒さに大変強い人たちがいる。

その人たちの生理的共通点は、循環系がしっかりしていることだ。

したがって寒さに対する防衛力を強めるためには、何より「血液循環」をよくすることが大切だ。

 

そのためには第一に、動脈管の柔軟性を強化し、動脈の硬化を防止することだ。

たとえば、寒冷刺激にあえば、誰でも血圧は上昇する。

だが、血管はかなり強靱な組織で、健全なものなら、正常血圧の10倍位の力にも耐えられる。ところが、一般にはせいぜい普段の1.5倍倍前後の血圧値になったところで、脳出血を起こしたりしている。

 

血管本来の弾力性を回復・維持することが必要な所以だ。

血管に本来の強靱さをよみがえらせるためには、玄米・菜食中心の正しい食生活に切り変えて質の良い血液をどんどん造り、管壁細胞の新陳代謝を旺盛にしてその若返りを計ること以外に方法はない。

 

<体温調節をする血液>

体温を一定に保つ働きも、寒さから身を守るうえで重要な役割を果たしている。

人間の体温は、ほぼ36~37度度に保たれている。

もし何らかの原因で体温が42度以上、または24度以下になれば、死亡する。

結局、人間は体温上では、20度~30度の温度幅の中でしか生きられないのだ。

体温調節のカラクリは大体次のようになっている。

まず、肝臓や筋肉で熱が生み出される。

そのうちから生理機能にとって必要な熱を確保し、余分な熱を体外に捨てる。

その際の熱の運び屋は血液だ。

血液は、最も多く水分を含む組織であり、水は熱しにくく、冷めにくいので、温度を一定に保つうえに最適であって、しかも血液は毛細血管に導かれて、身体の隅々まで生き渡っているから、全身を一定の温度に保つのにも好都合なのである。

 

こうして血液は、発vした熱を、自らの温度を高めることによって引き取り、全身をめぐっていって、余分な熱は皮膚、汗、呼氣、屎尿を介して体外に放散する。

この熱の放散において主要な役割を果たしているのは皮膚だ。

環境の温度が上昇すると、皮膚に分布している血管は拡張し、血流も増す。

そして血液によって運ばれてきた熱は、伝導と放射によって皮膚から空氣中へ発散される。逆に環境の温度が低くなると体表を走っている血管はいっせいに縮んで、血液量を少なくし、熱の失われるのを極力おさえる。

 

このような仕組みで、我々の体温は、零下20度という厳冬にも、30度以上の酷暑にもほぼ一定に保たれているのである。

とはいえ、人体は産熱機構より、放熱機構の方が発達しており、暑さに対しては大きな適応能力を持つのに、寒さに対しては弱い。「冷え」が体にとってはいろいろな姿の障害を起こしやすいのもこのためなのだ。

 

ちなみに、我々が最も快適に感ずるのは、皮膚温度が32度に保たれているとき。

外氣が20~25度で、軽い衣服をつけていると、ちょうどそんな状態となる。

保温については「風」と「温度」は十分に考慮しなければならない。

風速が1メートル増すごとに1度寒く感じるし、布は濡れると10倍以上の早さで熱が奪われるからだ。

 

<「寒」は妙薬>

いずれにしても、寒さは人体に加わる最も強いストレスの一つであるから極端な寒さは避ける工夫をしなければならない。

けれども、心身を適度に緊張させた上で寒冷ストレスを受けると身体の抵抗力を強化することができる。

「寒に鍛える」というのはこれだ。

 

例えば、寒風に皮膚をさらすことによって、環境の温度変化に対する適応力が高まる。

これは年少期ほど効果的だ。また、胃腸の調子を整えることもできる。

寒さによる適度な緊張が胃腸の組織を引き締め、自律神経にカツを入れて安定化させるからだ。

そうなれば、消化液の分泌も正常化して消化作用は活発になり、腸の蠕動も盛んになって便通もよくなる。

 

同様に肥満や糖尿の氣のある人も寒さに当たりながら手足を動かすのは大いに有効だ。

新陳代謝が活発になり、体内に利用できないまま鬱積しているエネルギーが発散されるので、身体は軽く、氣分も爽快になる。

 

ギックリ腰の防止も、寒中ならではの効果がある。

ギックリ腰が、陽氣がよくなり出す春先に起こりやすいのは、寒さで縮こまっている身体を急激に動かすことが大きな原因になっている。

 

だから、寒さに適度に当たって、そんな時でも、筋肉が硬くならないように、適度な運動をして、身体をもみほぐせば大いに有効なわけだ。

 

さらに精神的ストレスの解消にも“寒”はうってつけだ。スポーツなどをして、全身を十分に動かせば申し分ない。

寒さで頭が冷やされるとともに、血液循環も促され、もやもやした氣分はいっぺんに吹き飛んでしまおう。

 

そして、耐寒力を強化するキメ手は、さきにも触れたように玄米・菜食に切り変えることである。なぜなら玄米・菜食は基礎体力を充実し、循環系をしっかりさせるのに、最も効果的だからだ。

 








          たきがみ博士の想い

 

誰でも、自分の中に伝統がある。自分が経験したすべての過去の累積、それが”いま”のわたし。

過去とは思いだすこと、現在(いま)は過去の必然、そして、未来は想い、選択すること。

いまは、変えられない。

しかし、人には明日があり、未来がある。明日は、こうありたいと想いを持つことができる。

 

すてきな明日に向かって、”これからへの想い”を具体化するJourney、しっかり楽しみたいと思います。

そして、”いま、ここ”を丁寧に活きる。

みずからの人生の軌跡を、すてきな笑顔でみつめるために。

 

旬(ときめき)亭 亭主 たきがみ博士
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  との付き合い方を学ぶ機会なり 

☆自分の短所を受け入れるとき、

  自分らしさという魅力が生まれる 

☆最も空しい人生とは、

  すべてが思い通りになる人生である 

☆幸せは得るものではなく、気付くもの


☆樹木は、上に伸びる前に下に伸びる 

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