正な「食」の一つが「良く噛む」ことです。
「唾液が、がんを予防する」「がんを予防するには、一口30噛む」ことを、同志社大学の西岡一教授が証明してくれました。
以下、同教授の記述を要約してみます。
同教授は、魚や肉を焼いたときにできるオコゲの中に、変異原性(発がん性)があることを発見しました。
つまり、たんぱく質を構成しているアミノ酸が加熱されると、変異原性が現われることが判明しました。
更に、日本人が古くから飲んできた緑茶にも変異原性があり、その原因物資は、植物中にもともと成分として含有しているフラボン化合物であることも、突き止めました。
こうなりますと、あらゆる食べもの・飲み物に発がん性があることになります。
では、何故、昔の人には、ガンになる人が少なく、現代では異常なほど多いのだろうか、という疑問が生じます。
そこで同教授は「これらの発ガン物資が体の中に入ったら、どのように反応変化するのだろうか」という問題に取り組みました。
そして、まずは、口の中で唾液と混じるのが最初の反応です。
ここで、どのように変化すのか?
発ガン物質が、バクテリアに変異原性を起こす強さが、唾液を加えることによって、どのように変化するかを調べました。
唾液の「毒消し」効果は、想像以上に絶大でした。
オコゲの成分である「トリプ・P1」、
最も強い発がん物質と言われている「アフラトキシンB」も「ベレツピレン」も唾液の作用で、その変異原性が消えてしまいました。
唾液に含まれている「ペルオキシダーゼ」と「カタラーゼ」「アスコルビン酸(ビタミンC)」などが「毒消し」を担っていることも解明されました。
この「唾液パワー」は、唾液に約30秒浸すだけで充分でした。
要約引用終了
昔の人、と言っても、戦前までの日本人は、緑茶や野菜などの植物に発がん性物質が入っていることなど知りませんが、
先祖(両親)から伝えられた「噛む」ことによって、知らず知らずのうちに毒消しをしていたことになります。
唾液は血液から作られています。
この唾液こそ、自然治癒力の源であり、人間に与えられた唯一の生薬です。