免疫とは               生物史から、自然の摂理を読み解く


免疫とは、『仲間を認識し、共生関係を構築するしくみ』

 

■免疫に関する考え方は時代とともに変化してきた

昔は、免疫は「病気(疫)から免(まぬが)れるためのしくみ」と考えらえた。

牛の乳搾りなどで牛と接することによって自然に牛痘にかかった人は、その後天然痘にかからないという農民の言い伝えがあった。ジェンナーはこれを天然痘の予防に使えないかと、研究を続け、ついに天然痘ワクチンが開発され、「免疫=予防接種」という考え方が一般的になる。そしてその後、免疫は「自己と異なる非自己(異物)を認識し排除する」ためと考えられるようになる。

 

しかし、「食物」や「腸内細菌」などは人にとって異物でありながら排除されない。むしろ、異物でありながら積極的に体内に取り込む必要がある。そのために備わっているのが、「経口免疫寛容」と呼ばれる、異物に対して寛容(=反応が起こらず異物の存在を許す)するしくみだ。

 

つまり、免疫の認識機能は、次の2段階構成になっていると考えられている。

1.まず、自己と非自己(異物)を認識。

2.次に、非自己(異物)のうち、身体に必要な物に対しては寛容し、一方不用なものを排除する。

 

しかし、この考え方には、不整合感を強く感じる。なぜなら、もともと食物を外部から体内に摂取してきたのだから、ここまで複雑に認識する必然性が無いからだ。

そもそも、免疫は「自己と異なる非自己(異物)を認識する」というのは、人間の解釈の一つに過ぎない。むしろ、次のように解釈したほうが、現象事実との整合性は高い。

ストレートに、免疫は『「身体にとって必要/不要」を認識している』、と。

 

つまり、「外部から身体に必要な食物を取り入れ身体の一部にする」「腸内細菌を取り入れ共生関係を構築する」そのための仕組み、いわば『仲間を認識し共生関係を構築する機能』が、免疫の本質なのではないだろうか。

 

■『仲間を認識し共生関係を構築する機能』の形成の鍵は授乳期の母乳

母乳は、乳児期が口にする唯一の栄養源だ。(現在は粉ミルクが主流だが)

 

母乳には赤ん坊の好き嫌いに関係なく、成長に必要な栄養素がバランスよく含まれている。代表的な栄養素は以下の通り。

・タンパク質

・脂肪

・炭水化物

・ビタミン

・ミネラル等

その他、「免疫物質」や「成長因子」、そして母親由来の「細菌群」(これが腸内細菌となる)も含まれる。

 

これは、大人が日常的に食べる栄養素とほぼ変わりはない。このように、乳児期の赤ん坊は、唯一の栄養源である母乳を口にすることで、栄養源=「身体にとって必要なもの」という認識が形成される。また、同時期に皮膚免疫を通じて、皮膚から侵入を企てる細菌=「身体にとって不要なもの」の認識も形成されていく。

 

こうして、乳幼児期に「身体にとって必要/不要」の免疫の認識が形成される。そして、その成立以降、離乳期へと移行し、次第に母乳以外の食べ物だけを食べるように成長していく。

 

ここでは、「自己/非自己」という認識も「経口免疫寛容」という機能も特に考えることなく、免疫の「身体にとって必要/不要」という認識の形成を説明できる。そうだとすれば、免疫の本質は『仲間を認識し共生関係を構築する機能』と考えたほうが自然ではないかと考えられる。

 

免疫の本質は『仲間を認識し共生関係を構築する機能』と考えると、近年のアレルギー疾患、自己免疫疾患も次のように説明できる。

 近年のアレルギー疾患、自己免疫疾患の急速な増加と時を同じく、母乳の有害化学物質による汚染も報告されるようにようなった。

 

本来「身体にとって必要」なものしか含まない母乳に、「身体にとって不要」な有害化学物質が混在するという、自然には起き得ない状況が、免疫系の機能不全を招き、それがアレルギー疾患・自己免疫疾患の急増に繋がっているものと推測される。

 



免疫力を高める                                                  宮本知明


体温を上げる

「冷えは万病のもと」とよく言われますが、免疫力と体温には深い関係をあります。

一般的に、体温が1度下がると免疫力が約37%、基礎代謝が12%、体内酵素の働きが50%低下すると言われています。

体温が低いと免疫の主役である白血球の機能が低下してしまい、体の血流も低下するため白血球が体の隅々まで運ばれなくなってしまいます。

体温を37℃に保つことは、体の機能を最大限に引き出すことにつながります。

冷え性で手足、お腹の冷えを毎年感じている女性は、生理不順になりやすく、生理痛が強く出ることが多く、子宮に関連した病気になりやすくなります。

よもぎ蒸し、あずきカイロで体の芯まで温めたり、氷の入った冷たい飲み物を控えるようにしたり、部屋が冷えるとき用にカーディガンなど常に持ち歩いて服装をコントロールしましょう。

今は大丈夫でも、冷えからくるこれから先の健康には注意が必要です。

 

自分で発熱する

体温が低い状態を改善する方法に重ね着をしたりすることも効果的ですが、自分で発熱をする力をつけるようにしましょう。

そのためには、筋肉が必要です。

近年では、女性はするスリム系に憧れるあまり間違ったダイエットのやり方で筋肉を減らしリバウンドで脂肪をつける人が20代・30代女性に多いです。妊娠にも少なからず影響してきます。

逆に、雑誌のモデルをやられている方ほど、しっかりと運動をして筋肉をつけています。ヨガ、軽めのウォーキングのような有酸素運動を取り入れている方が多いです。

ちょっとした時間にスクワットや、腹筋をやってみる、大きい歩幅で歩くだけでも良いです。

筋肉の中でも特に、背筋とももの筋肉をつけることでエネルギーを生み出すミトコンドリアの数が増えやすく、熱をたくさん生み出すことができます。

 

ストレスをためない

自律神経を整えることは、あらゆる体の機能を正常に働かせるのに大切なことです。

そのためには、ストレスをためないことも大切です。

ストレスが過剰にたまると交感神経が過剰に働いて、いつでも戦闘体制になり、同時に免疫の機能も低下しやすくなっていまします。

免疫の中でも悪いものを倒す白血球の仲間の「リンパ球」は、副交感神経で活発になります。入浴をすることで、血流も巡りやすくなり体温も上昇し、リラックス効果で免疫力も向上します。

熱すぎるお湯だと交感神経が働いてしまいますので、40℃いかない程度のぬるま湯を10〜15分浸かると効果的です。

 

食生活と血液をきれいにする

砂糖、ジャンクフード、農薬のついた食材、添加物を蓄積させない。なるべく取り入れない。

糖質、脂質、塩分の多い食事や、ジャンクフード、お菓子を食べていたり、農薬が使われている食材、添加物の多いものを選択したりしていては血液に溜まっていきやすくなります。

まずは、食材、調味料を無農薬や自然栽培のものに切り替えるなど、良いものを選択できるようにしましょう。

 

食べ過ぎない

食べ過ぎると消化しきれずに腸内環境が悪化することにより血液が汚れたり、そのほかにも免疫力を直接的に左右する白血球の動きが鈍くなり、免疫力が低下していまますので、がんに耐えうる状態になってしまいます。

 

時々断食などを取り入れたり、小食を心掛け、おなかがすいてから食べることを徹底しましょう。

毎日のお通じがないことも毒をためる原因となります。腸内環境が悪いと、悪玉菌の影響で肝臓での解毒機能が正常に機能しなくなってしまいます。

プチ断食や、季節の変わり目に行うファスティングを行ったりするのも良いでしょう。

 



免疫力                             Sarah


日和見(ひよりみ)感染症というのをご存じでしょうか?老齢人口の増加と共に増えてきており、現在徐々に社会問題化してきています。日和見感染症というのは、通常の抵抗力のある人なら決して感染しないような毒性の弱い菌に感染してしまう症状です。著しく免疫力が低下したことによって、普通は感染しないような、真菌(かび)などに感染したり、簡単に肺炎になったりして、命を落とすことがあります。

 

確かに、医学の進歩によって伝染病のような感染症はほとんどなくなりましたが、こうした免疫力均低下による日和見感染症は増えてきています。もちろん、高齢化といった社会背景もありますが、人間の持っている免疫力が総じて低下していることが原因ではないかと危惧する医者も多くいます。

 

免疫力が低下しているということでいえば、ハシカが大人にも発症するケースが増えてきているという事実があります。ハシカの多くは、ご存じのとおり、子供のころにかかって、一度かかってしまえば、もう二度とかからないのが普通です。ところが、大人になって、ふたたびかかってしまうという現象が最近出てきています。これはいったい何を物語っているのでしょうか?

 

一度かかったハシカに二度とかからないのは、一度目の感染のあと免疫細胞にその記憶が残り、それ以降に感染した場合には、即座にその免疫細胞によって撃退することができるからです。つまり、まったく、ハシカウイルスに感染していないのではなく、症状が現れる前に撃退されているからなのです。

 

ところが、そのハシカウイルスの記憶を保持する免疫細胞も寿命があり、いつまでも活躍することはできません。免疫記憶を持つ細胞の寿命はせいぜい数年と考えられていますので、その細胞が死滅してしまえば、記憶も消滅してしまいます。なのに、一度かかったハシカには二度とかからないのは、その後、ハシカウイルスに何度も感染し、その度に免疫細胞が活躍し、新たに記憶が更新されているからだと考えられています。ところが、社会環境の変化などによって、ハシカウイルスと出会うことが少なくなると、何十年後かに突然感染した場合に、免疫機能が働かないで、発症するということになってしまうのです。これが、大人が二度ハシカにかかってしまう理由です。

 

確かに、核家族化、少子化、その他さまざまな社会環境の変化が進むことによって、子供が持つハシカウイルスに感染する機会が減少することが考えられます。いずれにしても、現代人は、さまざまな部分で免疫力が低下していると考えられる要素があちこちに見られます。最近でば抗菌グッズなどが流行していますが、これは菌に対する抵抗力が弱くなったことの現れか、あるいは、単なる清潔好きになっただけの話かは分かりませんが、これとて、逆にいえば、人間の持つ抵抗力を弱める方向に働く傾向といえるでしょう。

 

癌そのものによる死亡は少ない?

 

「癌治療の限界と問題点」では、現代の癌治療における柱となっている三大治療について見てみました。それぞれ、メリット、デメリットがありますが、それでもなお、決定的な治療はひとつもないといっていいでしょう。

 

もちろん、決定的な治療法かない病気は山ほどあります。むしろ決定的な治療がある病気のほうが少ないでしょう。もっとも身近な病気である風邪だって、決定的な治療がないわけですから。

 

こうした決定的な治療がない病気の場合、西洋医学、東洋医学を問わず、有効と思われるさまざまな治療法や健康法を取り入れながら、総合的に治療することが大切であることは、多くの人の同意を得られる考え方ではないでしょうか。そうした治療の最終的な鍵を握っているのは、やはり、本人が持っている自然治癒力なのではないでしょうか。

 

癌について免疫学の権威である九州大学生体防御医学研究所長の野本亀久雄教授は、つぎのような要旨のことをいっています。

 

癌細胞は、それ自体が直接、人間の生命維持機能を侵すことは稀ではないかと思われる。もちろん、肺癌のように呼吸機能を阻害し、直接生命を脅かすものがあるのは当然としても、癌が増殖していって身体全部を乗っ取るということはあり得ない。つまり、癌そのもので死に至るケースは少ないのではないか・・・というのです。

 

野本教授は、癌は体の中にできた塊であって、極端な言い方をすれば、高齢化すれば自然にできるホクロやイボと同じように、体内にも自然とそうした異物ができることは当然ではないか、というような考え方をしています。では、その場合の癌が死に至るもっとも大きな要因は何かというと、手術や抗癌剤、放射線治療などによって免疫力を一挙に落とすために出てくる、日和見感染症ではないか、と主張しています。

 

こうした考え方への同調や反論は、各人それぞれ大きく異なるでしょうが、そうした従来の体を傷める癌治療が、少なくとも人間の持つ自然治癒力を減殺してしまうことは間違いないようですし、これが現代西洋医学による癌の三大療法の大きな欠陥だと思われます。

 

ここでは、人間の持つ自然治癒力の柱となっている、免疫機能の重要性、その無限の可能性について、確認しておきたいと思います。

 

免疫システムの驚異

 

直接外界とふれ合う部分の防御システム

 

まずは、免疫の仕組みについて、詳しく理解しておきましょう。人間の体は、細菌やウイルスが充満している外界から、どのようにして体を守っているのか、三段階に分けて順を追ってみていくことにしましょう。

 

まず、第一段階は、外界と直接ふれる部分でのバリアです。皮膚や粘膜、呼吸器、そして食物に含まれる細菌やウイルスが通過する部分ということで胃や腸も含みます。まず、皮膚を見てみましょう。皮膚は単に体を覆っているだけのように思えますが、そうではなく、さまざまな工夫がなされています。外界と四六時中ふれ合う最前線である皮膚は、何種類もの細菌が生息しています。表皮プドウ球菌、黄色ブドウ球菌などですが、これらは何をしているかというと、皮膚の表面のPH(ペーパー、水素イオン濃度)をPH5程度の酸性に保つ働きをしてくれています。この酸性のお蔭で、病原菌の侵入を防ぐことができています。

 

皮膚よりももっとデリケートで細菌が侵入しやすいのが、粘膜です。喉や鼻、口、気管支、肺、目などがそれに相当します。口や鼻から吸い込まれた空気は、まずは、口と鼻が第一関門となります。口では唾液のなかにバクテリアを分解する酵素が含まれていて侵入を防ぎ、鼻では鼻毛が大きな異物をキャッチしてくれます。鼻や口を通過して入った異物は、気管支を通過する段階でキャッチされ、細胞の繊毛運動によって外へ外へと運び出される仕組みになっています。最後は痰という形で口から外に吐き出されます。また、目から入ろうとする異物や細菌は、常に流れている涙によって押し流してくれます。

 

今度は、腸や胃を見てみましょう。内臓だから、外界とふれ合う部分ではないのではないかと考えがちですが、外から入ってきた食物が直接ふれる部分が胃や腸の粘膜ですから、外界ともろにふれ合う場所といっていい部分です。

 

まず、胃壁では、強烈な胃酸が分泌されていますから、まずほとんどの細菌はこれで殺傷されてしまいます。食物はある意味で細菌の宝庫といってもいいわけですから、この障壁は非常に重要です。PH1~2という強烈な酸性は、消化をするというだけでなく、私たちの体をしっかりと守ってくれているわけです。驚くことに、コレラ菌や赤痢菌もこの胃酸にはかないません。それほど強烈なものです。

 

腸内は、免疫力が落ちると、細菌の反乱場所となる

 

しかし、すべての細菌が殺傷されるかというと、もちろんそうではありません。昨今、すっかり有名になったあのO-157などは、平気でくぐり抜けてきますから、重大な問題をもたらしてしまいます。胃をくぐり抜けて腸までくると、細菌にとっては最高の環境が用意されています。温かい適温と水分、そして栄養素まで充分にあるわけですから、本来であれば、細菌の天国になってしまって、やりたい放題ということになるのですが、そう簡単にはいきません。それを阻んでいるのが、いわゆるビフィズス菌などの善玉菌と呼ばれる菌です。腸内には実に百兆個もの細菌が棲み着いているといわれています。彼らの特質は、種類ごとに棲み分けをするところにあります。つまり、縄張り意識が非常に強いのです。それぞれの場所にびっしりと集まって生息しています。顕微鏡で見るとそれがお花畑のように見えることから「腸内フローラ」と呼ばれています。

 

このように、彼らは縄張り意識が強いですから、細菌の「新参者」が入ってくると、皆で一斉に攻撃して殺傷してしまいます。それゆえに、菌にとっては最適の環境である腸であっても、菌のやりたい放題を阻止することができているわけです。善玉菌を人間が重宝がっているのはこういう理由によります。こういうシステムをさらに活発にするために、人間はあえて口からヨーグルトやヤクルト、クロレラなどの仲間をたくさん送り込んだりします。

 

善玉菌はこうやって有害な細菌を殺してくれますが、善玉菌の善行はそれだけではありません。人間の活動に必要なホルモンのような物質を放出したり、健康を回復するための物質を放出したり、あるいは消化を助けてくれたりします。いわば、人間と共存共栄しているのが善玉菌です。

 

しかし、最後の最後まで彼らは善人かというと、そうではありません。しょせん、私たちの体の一部ではありません。あくまでもお客さんなのです。最後までいいお客さんを演じてくれればいいのですが、裏切ることがあります。それは、人間の総合的な免疫力が低下してきた時です。健康で免疫力が充分に機能している時は、おとなしくいいことをしてくれるのですが、ご主人様が弱ってくると、本来持っている病原性を発揮しはじめます。

 

ここの冒頭で書いた日和見感染症は、こうやってもたらされます。普通の健康な人にとってはなんともない病原菌であっても、抵抗力の落ちた入にとっては命取りになります。腸内はそういう意味では危険な場所ということもできるでしょう。

 

貪食細胞が大活躍する第二段階

 

さて、つぎは、第二段階のバリアです。例えば、細菌やウイルスが気管支のバリアを乗り越えて肺胞まで到達したり、喉や鼻から体内に侵入してきた場合には、どうなるのでしょうか。

 

まず真っ先に駆けつけてきてくるのが、マクロファージ、好中球といった食細胞、そしてNK細胞などです。食細胞というのは、文字どおり、異物を食べてしまう細胞で、特にマクロファージは、非常に貪欲でウイルスでも菌でもゴミでもどんどん食べていきます。昼も夜も関係なく食べつづけて、侵入者を撃退しています。好中球も食細胞の一種ですが、マクロファージに比較すると、貪食作用よりも殺菌力が優れています。NK細胞(ナチュラル・キラー細胞)は文字どおり、細菌やウイルス、そして後ほど詳縮にふれますが、癌細胞などを殺しまくる細胞です。

 

このようにマクロファージや好中球は、侵入してきた細菌などにすぐに対処してくれる優秀な免疫細胞なのですが、寿命が非常に短いという欠点があります。マクロファージは長くても数カ月、好中球にいたっては1日程度で死滅してしまいます。つまり、つぎつぎに新しい細胞が誕生することが必要なのです。

 

これらがどこで作られるかというと、骨髄です。

 

抗ガン剤治療や放射線治療の問題点は、この点にあります。これらの治療は、骨髄にダメージを与えることが多いですから、そうすると必然的にこれらの食細胞が不足しがちになります。つまり免疫力が低下していまいます。結果として簡単に肺炎などに感染してしまうわけです。

 

ですから、こうした治療を行う場合には、いかにして骨髄へのダメージを最小限に抑え、免疫力を高めるかということが重要な課題になってきます。癌治療に有効と考えられている様々な機能性食品のひとつの意義がここにあります。 A.M.D(Arabinoxylane for Medical Doctors)というBRM(免疫調整物質)も、その優れた働きがいま、非常に注目されているものです。

 

A.M.Dのような優れたBRMを摂取することによって、抗癌剤治療や放射線治療によって、減少した免疫細胞の製造を助け、その働きを活性化することによって、副作用を抑え、本来であれば著しく低下する免疫力をカバーしてくれるのです。

 

抗原抗体反応が登場する最終段階

 

さて、第二段階のバリアを突破してさらに体内深く侵入してきたら、最後の砦、第三段階の免疫システムがフル作動することになります。

 

この段階でいわゆる「抗原抗体反応」など、学校でならった免疫機能が出てきます。ご存じのように、抗原抗体反応というのは、体内に細菌やウイルスなどの「異物」が侵入してきた時、それを免疫細胞が「異物」として認識し、無毒化する反応です。例えば、インフルエンザのウイルス(抗原)が体内に侵入してくると、B細胞という免疫細胞が免疫グロブリン(抗体)をつくって、抗原、つまりインフルエンザウイルスを異物として認識し、ぴったりとくっつき、攻撃し、無毒化します。その様子は「カギ」と「カギ穴」によく例えられます。異物である抗原がカギで、これにくっつき無毒化する免疫グロブリンがカギ穴です。カギとカギ穴の関係ですから、カギ穴は特定のカギにしか反応しません。つまり、インフルエンザのウイルスに反応する抗体は、インフルエンザ・ウイルスにしか反応しません。その他の異物と出会っても何の反応もしません。

 

このシステムはどのような働きを体にもたらすかというと、一度感染したウイルスに対しては免疫細胞が即座に異物と認識することによって、いったん感染したとしても即座に攻撃ができ、体を防御することができるようになります。感染はしても症状が出る前に撃退し封じ込めることができるというわけです。

 

インフルエンザに一度かかってもまた再びかかってしまうのは、インフルエンザ・ウイルスは毎年少しずつ形を変えて流行するので、抗原抗体反応ができないからです。ひとつの抗体はひとつの抗原にしか対応できません。これを「特異性」といいます。

 

しかし、考えてみると、細菌やウイルスは無数にあるわけで、ひとつの抗体はひとつの抗原にしか対応できない状態で、果して生体を防御できるのでしょうか。もっともな疑問ではありますが、人間の防御システムというのは素晴らしいもので、仮に一億個の病原菌の種類があれば、一億個の種類の抗体を生産してくれます。ちなみに、一説では、人間は百億種類の抗体を製造することができるといわれています。

 

ここで、ひとつ疑問が生じます。どうして、こうした抗原抗体反応という、まどろっこしい方法が必要なのかということです。異物であればなんでもかんでも攻撃すればいいではないか、と邪推してしまいます。これに対する答えは、異物を「体に有害なものか、有益なものかを識別する」ために抗原抗体反応があるということです。

 

例えば、食物だって人間の体にとっては異物です。これを異物だからといって排除するようなことがあれば、生命を維持することができなくなります。食物は異物であっても生命体にとっては有益な異物ですから、攻撃してはいけません。こうした敵か見方かを識別するために、過去において一度でも痛い目にあった異物に対しては、抗体をつくり、それ以降の侵入を防ごうとするわけです。

 

ちなみに、第二段階の防御システムのところで出てきた、マクロファージという免疫細胞は、非常に貪欲でなんでもかんでも食べてしまいます。抗原抗体反応はしませんから、栄養分まで食べてしまいます。もし、このマクロファージが腸管内で活躍すると栄養分を食べてしまいますから、マクロファージは腸管内では活躍しません。その代わり、敵と見方を識別し、攻撃するB細胞などが免疫グロブリンを排出して活躍することになります。免疫グロブリンは、本来は第三段階、つまり最終段階で使われるものですが、腸管ではそういう理由で特別に使用されます。

 

免疫細胞のエリート、T細胞

 

さて、話を元に戻します。第三段階、つまり最終段階における生体防御システムでは、抗原抗体反応を持つ免疫細胞が活躍します。その主役は、T細胞とB細胞というふたつのリンパ球です。両方とも骨髄で製造されます。マクロファージや好中球も骨髄で製造されますから、いかに骨髄は免疫機能にとって重要かが分かるというものです。そういう意味で骨髄は細胞分裂が活発ですから、抗癌剤や放射線の影響をもろに受けてしまい、結果として免疫力を低下させてしまいます。

 

抗癌剤治療や放射線治療を受けている間は、いかにしてこの骨髄への影響を最低限に抑え、免疫細胞を活性化させるか、ということが非常に重要な問題となってきます。

 

さて、骨髄で製造されたT細胞とB細胞というふたつのリンパ球ですが、その後の戦場への赴き方は、かなり違います。B細胞はそのまますぐに「現場」へ直行し、バトルを繰り広げますが、T細胞はいったん胸腺というところに送り込まれて「教育」を受けてから「現場」へと赴きます。

 

胸腺というのは、心臓の前あたりにある、左右二葉の小さな臓器です。この胸腺は不思議な臓器で、長いあいだ、何のためにあるのか分からない臓器でした。十歳前後で急速に小さくなり、その後もさらに段々と小さくなり、最後は脂肪の固まりになって痕跡しか残らないような臓器なのです。

 

ところが、免疫機能、特にT細胞を訓練するという非常に重要な役割を担っていいることが分かってきて注目されてきました。骨髄から生まれ出たT細胞は、この胸線において何を学ぶかというと、異物か異物でないかを識別する能力を学びます。学校にたとえるならば、非常に難関で、入学したT細胞のうちわずか三%程度しか「卒業」できないといわれています。あとのT細胞は残念ながら胸腺で死亡してしまいます。つまり、卒業したT細胞は、免疫細胞のエリートとでもいうべき存在で、非常に重要な働きをします。

 

司令官「ヘルパーT細胞」を中心に、見事な連携プレー

 

まず、T細胞は三種類に分けられます。すなわち、「殺し屋」のキラーT細胞、「司令官」のヘルパーT細胞、「ブレーキ役」のサプレッサーT細胞です。

 

殺し屋のキラーT細胞は、文字どおり、ウイルスに感染した細胞を見つけるとそれに結合し、感染細胞の細胞膜に穴をあけ、感染細胞と感染させた病原性微生物を死滅させます。

 

サプレッサーT細胞は、免疫が過剰に働かないように調整します。過剰な免疫の反応は、正常な生体部分も傷つけるからです。

 

そして、ヘルパーT細胞ですが、これは、さまざまな免疫細胞がお互いにうまく連携プレーができるように、司令塔となって働きます。まず、外敵が第二防衛バリアを突破して体内に侵入してきて、大食漢のマクロファージや好中球、NK細胞だけでは手に負えないような状況になると、マクロファージは酵素やインターロイキンという物質を分泌することによって、強敵が侵入してきたことを、司令塔であるヘルパーT細胞に知らせます。知らせを受け取ったヘルパーT細胞は、さらに新たなキラーT細胞やB細胞やマクロファージに招集をかけ、強敵をやっつけるように命令をします。

 

いっぽう、B細胞ですが、骨髄で生まれたあと、すぐに戦場に赴きます。外敵が侵入してきてヘルパーT細胞から「攻撃せよ」という命令が下ると、B細胞は、免疫グロブリン、すなわち抗体をつくり、それを外敵に向かって撃ちまくります。この抗体によって侵入者である抗原は死滅していきます。

 

一連の流れとしては、マクロファージが最初に敵侵入の合図を送り、それをヘルパーT細胞が受け取って、各免疫細胞を集合させ、敵をやっつけるというわけです。ちなみに、エイズの恐ろしさは、こうした一連の免疫機能が壊されることです。ヘルパーT細胞がエイズウイルスによって無力化されてしまいますから、キラーT細胞も、B細胞も、マクロファージも働けなくなります。従って、通常であれば簡単に殺せるような細菌にも簡単に感染してしまうようになり、極度に抵抗力を落とし、最後には死に至ります。

 

癌の大敵、NK細胞

 

NK細胞のなかの顆粒が癌細胞をぶち抜く

 

以上が免疫システムのおおまかな流れですが、ここでは癌に克つことを主眼としていますから、免疫細胞のなかでも特に癌の大敵であるNK細胞をもう少し詳しくみていきたいと思います。

 

NK細胞は、すでに述べたように初期防衛(第二段階)から活躍します。白血球全体の15%~20%の割合で存在しています。リンパ球の一種ですが、同じリンパ球であるT細胞やB細胞とは少し性質が異なり、腫瘍細胞に対する反応が非常に強力です。癌細胞を発見するとすぐに結合して、癌細胞を破壊します。

 

NK細胞が癌細胞を破壊する仕組みは、癌細胞に結合し、その後、弾丸のようなものを癌細胞に打ち込み、破壊します。癌細胞に結合するシステムは、癌細胞のレセプター(受容体)にNK細胞の受容体が結合することで可能になります。癌細胞よりもずいぷんと小さいNK細胞は、ハート型をした核を持っていますが、核の局辺の細胞質の部分にたくさんの顆粒を持っていて、この顆粒が弾丸として使われます。癌細胞にNK細胞が結合すると、この弾丸のような役割をしている顆粒が、癌細胞の方へと移動していき、やがて癌組織を破壊してしまいます。その結果、癌細胞にはいくつもの穴があき、やがて死滅してしまいます。いわば、NK細胞の中のこの弾丸、つまり顆粒が癌細胞を打ち負かす武器なのです。

 

癌患者のNK細胞には顆粒がない

 

ところが、癌細胞もやられっぱなしではありません。免疫学で有名なマンドゥ・ゴーナム博士は、癌細胞が免疫細胞を食べてしまうというショッキングな場面を顕微鏡で確認しています。博士のチームはこれを「細胞戦争」と名付けていますが、癌細胞が両手のような突起物を出して白血球を捕まえ、しだいに癌細胞内に取り込んで、やがて白血球は消滅してしまいます。あるいは、癌細胞がスルスルと触手のようなものを白血球に延ばして捕まえることも確認しています。こうした作用は、免疫細胞のひとつであるマクロファージが持っている貪食作用と同じです。癌は正常細胞である免疫細胞を食べてしまうのです。この貪食作用は、癌細胞の働きがそれほど活発でない時はあまり見られないものですが、癌が進行するにつれてその働きを増していきます。

 

そして重要なこととして、癌患者のNK細胞は、実弾にあたる顆粒が空っぽになっているケースが多いことが、マンドゥ・ゴーナム博士によって報告されています。つまり、攻撃する武器がない、攻撃する力がないNK細胞が多いというのです。癌が進行するにつれて免疫細胞を食べてしまう癌細胞の貪食作用は、どんどん活発になっていくのに、癌細胞の天敵であるNK細胞はまったくの役立たずの状態になっていたのでは、癌細胞のやりたい放題になることは、明らかです。

 

A.M.D(Arabinoxylane for Medical Doctors)はNK細胞を活性化する

 

正常な人でも、癌細胞は常に生まれています。一説には、一日に数千個という単位で生まれているそうです。それでも癌にならないというのは、癌細胞を殺傷する免疫システムがきちんと機能しており、癌の発生と抑制の均衡が取れているからなのです。癌細胞は、もともと、人間の正常細胞が変異を起こして生まれてきたものです。DNAの「遺伝子」が、なんらかの原因で損傷を受けた場合に、正常細胞が癌化すると考えられています。その原因として、さまざまな有害食品、紫外線、煙草、ストレス、放射線などが挙げられています。

 

正常細胞と癌細胞の大きな違いとして、まず、異常な増殖力が挙げられます。正常細胞は、きちんとしたルールに基づいて必要に応じて細胞分裂をしていきますが、癌細胞は無秩序にひたすらすさまじい勢いで細胞分裂を繰り返し増殖していきます。さらに、正常な細胞は同じ器官の細胞同士結合し組織化されていますが、癌細胞はひとつの塊として増殖しながらも、何の統一性も持たずお互いに無関係な増殖をしていきますから、簡単にバラバラになり、血液やリンパ液に乗って全身へと転移していきます。

 

激しい増殖をもった癌細胞を抑え、均衡を保つには、なんといっても、癌細胞を監視し、叩く免疫機能がしっかりと働いていることが重要です。そうでないと、なんらかの原因によって免疫力が低下した時に、タガがはずれた癌細胞がやりたい放題の状態になっていくわけです。

 

人間の免疫力は、20歳くらいを境にしだいに低下していくといわれていますから、成人した人は特に、いかにして免疫力を高めるかということが非常に大切になってきます。特に、癌を抑制するためには、癌細胞の天敵であるNK細胞を活性化することが不可欠の条件となります。このNK細胞を元気にし、銃弾に例えられる「顆粒」をフル装備の状態にしておくことがもっとも肝心なのです。そしてこのNK細胞の活性化に大きな力を発揮するのが、 A.M.DというBRM(免疫調整物質)だということが、発見されたのです。

 

NK細胞を蘇生させるA.M.D

~NK細胞の「実弾」を補充~

 

従来の免疫療法の限界

 

癌治療において、免疫力を高めることが大事だということはいうまでもありませんが、そのなかでも特にNK細胞が重要な位置にあるということを、もう少し確認しておきたいと思います。

 

癌細胞はどんなに健康な人であっても毎日誕生しているわけですが、通常であれば、活性化されたNK細胞やマクロファージ、T細胞などが、癌細胞を殺傷して、その暴走を防ぎ、健康状態を保ってくれるわけですが、さまざまな要因で免疫力が落ちた時に、癌細胞の増殖を許してしまい、もはや手が付けられないような状態になってしまいます。

 

ストレスをため込まない、喫煙や飲酒を慎む、有害な食物や水をできるだけ摂取しない、過度の紫外線を避けるなど、癌を引き起こす要因だといわれているものを、少しでも軽減させることは大事なことですが、さらに人間が持っている免疫力を活性化させる免疫調整物質(BRM)を体内に取り込むことで免疫力を増加させることが有効だということは、免疫療法への期待の高まりをみれば分かることです。

 

事実、これまでも、さまざまな免疫療法が開発されてきました。

 

まず、免疫療法のトップバッターは大きな期待をかけられた「インターフェロン」でした。これは白血球の活性を促進するタンパク質で、「夢の癌治療薬」とまでいわれましたが、結果は充分なものではありませんでした。インターフェロンは、体内で免疫力が高まった時にリンパ球が分泌するウイルス抑制因子を持っていることから、これを人工的に培養し体内に入れれば、免疫力が高まるのではないかと期待されたのです。

 

ところが、実際に人体に投与してみると、確かに投与後は一時的にNK細胞の活性が上昇し、癌細胞も小さくなるのですが、その後、すぐに活性が落ちてしまいました。しかも、体内で自然につくられるインターフェロンとは異なり、ほんのわずかでも不純物が混ざっていると、嘔吐や発熱などの副作用を生んでしまうのです。

 

また、インターロイキン2やTNF(腫瘍壊死因子)などによるサイトカイン療法も、期待されましたが、インターフェロンと同様の結果となってしまいました。また、その後も、さまざまな研究開発が進められてきましたが、決め手となる治療法の確立には至っていません。

 

副作用がない形で免疫力を活性化させる、そして活性化された免疫細胞が自分自身で癌細胞を見つけ出し、癌細胞を殺傷することが、大きな課題です。そして、こうした働きをするBRMが、免疫学の権威であるマンドゥ・ゴーナム博士の研究によって、ついに発見されたのです。

 

NK細胞の応援団、A.M.D

 

そのBRMは、A.M.D(Arabinoxylane for Medical Doctors)といいます。イネ科植物から抽出される食物繊維であるヘミセルロースという多糖類を、特殊な酵素によって分解した物質です。A.M.Dという物質の由来や製造の詳細に関してはまた後ほどふれますが、さまざまな実験によって非常に優れたBRMだということが分かってきました。

 

特に、NK細胞の活性化に関しては非常に有効で、癌患者のNK細胞にみられるような、NK細胞の弾丸ともいえる顆粒が空っぽになっている状態を活性化し、顆粒が充分に蓄えられた状態にしてくれます。つまり、有能なNK細胞をどんどんつくり上げてくれるのです。

 

まず、A.M.Dが免疫力を増加させるおおまかな流れを確認しておきたいと思います。A.M.Dが腸管から体内に吸収されると、まずNK細胞に刺激を与えます。どういうシステムでNK細胞に刺激が与えられるかということについての詳細は、まだ研究段階ですが、A.M.Dの開発者は、おおよそつぎのように語っています。

 

「普通の状態では体内に存在しない物質を無理のない経口投与によって体内に入れると、免疫機能になんらかの刺激が与えられ、変化を起こすのではないかと考えられます。免疫機能に刺激を与え、結果として免疫向上機能を持つ物質として有名なのは、キノコ類から抽出したβ-1・3グルカンがあります。しかし、これはちょっと変わった形をしているものの、ぶどう糖の一種ですから我々の体にとってみれば異物でもなんでもありません。刺激といっても大した期待はできないと思っていました。そうした中、通常の状態では体内にはないA.M.Dという多糖類ならば、免疫機能に対して何かしら変化を与えることができるのではないかと思って、開発に取り組みました」

 

詳細に関しては、書籍や学会資料などをご覧頂くとして、要するに少し変わった多糖類を体内に送り込むことによって、免疫機能に活を入れるということです。

 

NK細胞からインターフェ口ンγ(ガンマ)が放出

 

細かい原理は、これからまたさらに研究が進んでいくと思われます。「何だ、原理の詳細に関してまだ分かっていないのか」という疑念をお持ちかもしれませんが、薬の開発においても最初にあるのは結果で、理論はあとから解明していくのが通常の流れです。

 

現在、薬として承認されているものも、その多くが、原理が先にあって開発されたのではなく、結果が先にあって、つまり「効く」という現実があって、それから原理がくっついてくるということです。「どうして効果があるのか」「どういうシステムで効果が出てくるのか」ということは、その後に研究していくものなのです。ともかくA.M.Dの投与でNK細胞が活性化することは確認されています。刺激を与えられたNK細胞はインターフェロンγというタンパク質を放出します。このインターフェロンγは、他のNK細胞をさらに活性化、つまり、癌細胞を殺傷する顆粒の形成を促進します。

 

また、NK細胞の活性化だけに止まらず、放出されたインターフェロンγは、さらにマクロファージやリンパ球に対しても活性化する働きがあります。さらに、インターフェロンγが直接ウイルスの働きを押さえることもしますので、癌のみならず、さまざまな細菌やウイルスに対する抵抗力を高めることにもつながります。

 

NK細胞の癌細胞発見能力が増大する

 

A.M.Dが免疫力を高めるおおまかな流れをまず先に述べましたが、A.M.DがNK細胞を活性化する流れを、さらにもう少し細かくみていくことにしましょう。

 

まず、NK細胞には、優れた「癌細胞発見能力」があります。NK細胞は独自の働きで癌細胞を見つけ出すことができるのです。癌細胞がT細胞などの免疫機能から逃れることができたとしても、独自の力で癌細胞を敵として認識できる能力を持っていることがNK細胞の凄いところです。どれほど優れた殺傷能力があったとしても、癌細胞を異物として探し出し認識することができなければ、話になりません。その点、NK細胞は非常に優れた免疫細胞ということができます。

 

T細胞などの免疫機構から逃れた癌細胞を、NK細胞がどうやって見つけ出すか、そのシステムに簡単にふれておきましょう。

 

癌細胞がT細胞などの免疫機構から逃れるひとつのシステムとしては、癌細胞上のMHCクラスI分子という分子の発現低下が知られています。つまり、T細胞が攻撃を加えるための目印がはっきりしなくなることによって、癌細胞を見逃してしまうというわけです。

 

それに対して、NK細胞はどうか?NK細胞の殺傷性は、傷害を促進する正のシグナルと、傷害を抑制する負のシグナルのバランスによって調整されていると、考えられています。このうち、傷害を抑制する負のシグナルは、NK細胞にあるKIRと呼ばれるレセプターによって伝達されるのですが、このKIRレセプターは、先ほど出てきたMHCクラスIの抗原となっているHLA-A、B、C分子と結合するのです。そうすると、抑制シグナルが伝達され、NK細胞は殺傷を抑えます。ところが、もし、KIRというレセプターがそれらを認識できないと、促進シグナルだけが伝達され、標的となっている細胞を攻撃することになります。

 

つまり、T細胞系が攻撃するための目印となるMHCクラスI分子が見つからないとなると、逆に、NK細胞は抑制シグナルが出なくなり攻撃をするということになります。結果として、T細胞系が認識できない癌細胞を破壊することができるというわけです。少し、難しくなってしまいましたが、話を元に戻します。

 

このNK細胞の癌細胞を発見し結合する能力の増進に、実はA.M.Dが大きな力となっているということが、UCLA/DREW医科大学のマンドゥ・ゴーナム博士によって認められています。つまり、アラビノシキランの投与によって、NK細胞が癌細胞を活発に見つけ出すことができるようになるというのです。敵を見つけ出すということは、戦いの基本であり第一歩です。その基本部分が増進されるからこそ、A.M.Dに大きな期待が寄せられるのです。

 

癌細胞に結合し、実弾を打ち込む

 

癌細胞を発見したNK細胞のつぎの戦いは、癌細胞を殺傷することです。NK細胞が癌細胞を殺傷する方法は、NK細胞のなかにある顆粒を実弾として癌細胞に打ち込こむ、と書きましたが、もう少し詳細に見てみましょう。

 

NK細胞がその細胞内に抱え持っている顆粒のなかには、パーフォリン分子というタンパク質が含まれており、これが標的となった、NK細胞が結合した癌細胞の細胞膜に孔をあけます。孔が開けられると、当然、外液が癌細胞の内部に流入し、癌細胞は死滅してしまいます。また、さらに、顆粒にはセリンプロテアーゼ分子群というものが含まれており、これがパーフォリン分子が開けた孔から癌細胞のなかに侵入し、癌細胞のDNAを断片化することも知られております。

 

こうした顆粒の働きによって、標的となった癌細胞は死滅するわけです。癌細胞はNK細胞よりも大きな細胞ですが、NK細胞によって破壊されるとしだいに形を崩していき、最後には跡形もなく消滅してしまいます。癌細胞発見から死滅するまでの戦いのようすはおおまかにいうと、次のようになります。NK細胞が癌細胞を発見すると接近し結合します。結合したあと、NK細胞内にある顆粒状の実弾を癌細胞のなかに打ち込みます。すると、癌細胞にはたくさんの孔が開きやがて死滅します。

 

A.M.D(Arabinoxylane for Medical Doctors)でインターフェ口ンγが倍加

 

すでに紹介しましたが、全てのNK細胞のなかにこの顆粒があるとは限りません。癌患者のNK細胞を調べてみると、顆粒がない状態、つまり銃弾が空っぽの状態のNK細胞が多く存在します。本来、癌細胞を見つけ出し破壊する働きをするNK細胞が、銃弾を持たない役立たず状態になっていることがあるのです。NK細胞が活性化するということは、この銃弾となる顆粒をしっかりと合成し、充分に備え持っている状態にするということです。

 

マンドゥ・ゴーナム博士らが行った実験(A.M.Dが人間のNK細胞活性にどのような影響を及ぼすかという試験管実験)では、末梢血リンパ球をさまざまな濃度のA.M.Dとともに培養し、インターフェロンγの産出量を測定した結果、A.M.Dを含んだものが、そうでないものに対して2倍以上のインターフェロンγの産出が確認されています。つまり、A.M.Dによってインターフェロンγの産出量が倍加し、その結果、NK細胞の活性化が促進されたと考えられるわけです。もちろん、それだけではなく他の要因も今後確認されるかもしれませんが、現段階ではインターフェロンγの倍加が、NK細胞の活性化を促しているものと考えられています。

 

しかも、その活性化されたNK細胞は、試験管のなかとはいえ、間違いなく癌細胞を殺傷する能力を高めるのですから、癌の抑制や癌の治療に大きな可能性を見いだせることができます。

 

インターロイキン2との併用で活性は3倍に

 

癌細胞を攻撃する鍵を握っているNK細胞を活性化するためのさまざまな試行錯誤が、これまでも多くなされてきました。NK細胞を活性化する免疫療法としては、特に、インターロイキン2がよく知られています。確かに、インターロイキン2の投与によってNK細胞は活性化されましたが、高濃度の投与では、副作用が大きくて、充分な臨床成果を得ることができませんでした。逆に低濃度のインターロイキン2では効果がほとんど期待できなかったことから、低濃度のインターロイキン2と併用してその力をさらに補充する優れた抗癌作用を持つ物質が待たれていました。

 

こういう点に注目したマンドゥ・ゴーナム博士は、インターロイキン2にA.M.Dを併用することを考え、実験しています。その結果、驚くべき成果が生まれました。

 

A.M.D単独、インターロイキン2単独、そしてその併用の三群に分けて、NK細胞活性の変化を調べたのですが、その結果、つぎのようなデータが出てきました。A.M.D単独では138.6%、インターロイキン2単独では179.5%のNK細胞の活性が得られたのですが、両者を併用した場合には、332.7%という非常に高い効果が得られました。

 

A.M.Dという新たなBRMの誕生は、それまであまり有効ではなかったBRMをもさらに生かす可能性を生み出しているといえるでしょう。

 

ガン患者のNK細胞が蘇る

 

臨床実験では、癌が消滅したケースも

 

さて、ここまでは試験管内での実験でした。試験管内で効果がないようではスタートラインにも立つことができないわけですが、逆に試験管内で効果があったからといって、それがそのまま人体にも有効であることにはつながりません。問題は、人体に投与して有効であるかどうかです。ここで、実際に、マンドゥ・ゴーナム博士が癌患者に対してA.M.Dを投与した場合の臨床結果を紹介しましょう。

 

癌患者は五人の乳癌患者です。一日に3gのA.M.Dを投与して、K562腫瘍細胞を標的としたNK細胞活性を調べました。その結果、NK細胞活性の基礎レベルが低かった(12.7%~58.3%)患者さんが、はっきりと分かるNK細胞活性の増加(41.8%~89.5%)を示しました。NK細胞活性の増大は、すなわち、癌細胞殺傷能力の増大になります。事実、この実験では、早い時期から(六~八ヵ月前)この試験に参加している二名(五名中)の患者では、腫瘍の完全緩解が見られています。そして、さらに重要なことは、問題となる副作用が見られないことでした。これまで開発されてきた免疫療法の多くが、インターフェロンにしろ、インターロイキン2にしろ、副作用が大きすぎて実際の治療現場では大きな成果が得られてこなかったことを考えると、この事実は非常に重要な意味を持っていると考えられるのではないでしょうか。

 

なお、この実験データを記載した資料にも書いてあることですが、「免疫療法効果を持つ A.M.Dと化学療法の併用は癌患者の治療に有用であると考察する」とあるように、従来の癌治療を飛び越えて短絡的に癌治療への応用を訴えているものではありません。あくまでも、機能性食品としての枠を出ない範囲で、しかし、非常に優れた免疫療法的な効果を持つものとして紹介されています。また、この A.M.Dを使用している現場の医師たちが、A.M.Dに信頼を寄せている点は、まさにこうした大げさでない開発者側の理に適った説明が挙げられます。

 

服用後1~2週間でNK細胞が活性化した

 

この実験において、A.M.Dを投与後、どのくらいの期間でNK細胞の活性が見られたかというと、試験開始後1~2週間後以内となっています。遅くとも2週間以内には、NK細胞活性が上昇しています。また、細胞活性はA.M.D投与の継続によってさらに増加していきました。

 



免疫力を高めるために                        甲斐 由美子


免疫力が強いと、風邪やインフルエンザ、生活習慣病、ガンなどを予防することにつながります。この免疫力を高めるには、運動、睡眠、ストレスをためないなど生活のしかたが重要で、とりわけ食生活の改善とストレスをためないことが鍵を握ります。

 

1、喫煙をひかえる。

・タバコ喫煙により、タバコ煙は直接肺に吸入されるため、肺に存在する免疫細胞や肺組織に影響があります。特に肺の免疫系で中心的な役割を担っている肺胞マクロファージの免疫力が低下します。その結果、肺がんなどを誘発するリスクが高まります。

 

2、適度の飲酒を心がける。

・アルコールやその代謝産物は、免疫毒とさえいわれています。常習飲酒家は発がん率が高いこと、呼吸器系感染率が高いことが最近分かって来ました。また、アルコール性肝障害では、C型肝炎ウイルスの感染がよく見られることなどから、アルコールが免疫力を弱める事例と考えられています。

 

3、質の良い睡眠をとる。

・睡眠の乱れによって、免疫力は低下します。あるラットの実験で、断眠によってサイトカインは増加しましたが、脾細胞のTリンパ球マイトーゲンに対する反応性や、NK細胞の活性は低下し、好中球の貪食は、低下傾向にあることが認められました。

快眠は大事です。たとえ心労があって眠れなくても、体を横にして休めているだけで、免疫力は高まると言われています。

 

・20分ぐらいの昼寝でも、免疫力を高めます。これは体内のメラトニンというホルモン物質の増加によるもので、このメラトニンが活性酸素という有害物質を減少させるからです。

 

4、ムリのない適度な運動をする。

・免疫力を高めるには、適度な運動がとても効果的です。なぜなら、体内にウイルスが侵入してきたときに戦う免疫細胞(特にNK細胞)が、運動することによってより活発に働くようになるからです。

ウォーキングやジョギングなど軽めの有酸素運動の継続が免疫力を高めます。

 

5、笑う。

・笑うと身体の免疫力がアップします。笑うとNK細胞の活性化につながるからです。笑うと、生命活動を維持するために必要な神経、主に内蔵器官の働きを私たちの意識とは無関係にコントロールしている自律神経(交感神経と副交感神経)に変化をもたらし、身体中の様々な器官に刺激が与えられます。この時、笑いによる脳への刺激が、神経ペプチドという免疫機能活性化ホルモンの分泌を促し、このホルモンの影響でNK細胞はたちまち活性化され、さらに強力な戦士としてガン細胞などを攻撃します。

作り笑顔の場合でも、NK細胞の働きが活発になるそうですので、とにかく笑うことです。

 

6、充分な休養などでストレスをためない。

・「笑い」(快・充足)が免疫力を活性化させ、逆にストレス(不快・非充足)が免疫力を低下させるのは事実です。「ストレスを感じた時は、NK細胞の活性は低下する。ガンの芽が出やすい。」(星 恵子助教授/聖マリアンナ医科大学)このようにストレスの積み重ねがガンにまで大きく影響します。

 

・ストレスに負けないためには「適切な休養」「積極的休養」が大切です。「休養」には「休む」と「養う」の2つの意味があります。仕事の後や休日には体を休めることが大事ですが、趣味や旅行、スポーツ、家族との団らんや友人とのつきあいで「自分を養う」ことも大切です。これが積極的休養で、ストレス発散に役立ちます。

 

7、爪をもむ。

・手の指の爪の生えぎわの角をもむ(人差し指と親指で生えぎわの角を10秒から20秒、少々痛いくらいにつまむ)と、リンパ球をふやして副交感神経が優位になり、血行が促進され免疫力が高まるといわれています。あまり厳密な位置にこだわる必要はありません。基本的に、両手の親指、人さし指、中指、小指の 4本の指をもみます。ただし、薬指は交感神経を刺激してしまうので特別な場合以外はもまないようにします。

 

8、体温を下げない。

・平均体温が1℃下がると免疫力は約37%下がり、平均体温が1℃上がると免疫力は約60%活性化するといわれているように、体温は免疫力を大きく左右します。風邪をひいたとき熱が出るのも、体温を上げて免疫力を上げようとする防衛反応といわれています。また、体温が低いと体内の細菌に対する抵抗力が低下し、腸内では悪玉菌や有害菌が増殖して様々な病気や感染病の原因にもなってしまいます。

「体が冷たいと、免疫をつかさどる細胞や酵素は全然うまく機能しない」

 



免疫力を下げる生活習慣                        美紀


医学的に免疫力が高いということは、病気に対する抵抗力が強いことになるのでとても大切です。

ですが、実は私たちが気付かずにやっている毎日の生活習慣が大切な免疫力を下げている可能性があります。

 

普段は健康な人でも、最近体の調子が悪い、風邪が治りづらいと、感じたことが1度くらいはあると思います。

 

そのような時は、免疫にとって良くない生活習慣を続けている時かもしれません

免疫にとって良くない生活習慣は、交感神経が過緊張になる習慣や偏った食習慣などが挙げられます。

 

(1)睡眠不足・ストレス・過労

交感神経と副交感神経は合わせて自律神経と呼ばれ、私たちの体と臓器はこの2つの神経のバランスでうまく調整されています。

例えば交感神経は昼間の活動時に主に働いていて、副交感神経はリラックスしている時や寝ている時に主に働いています。

交感神経と副交感神経は免疫とも密接に関連しています。

人間の体には血液中に免疫に主に関わっている顆粒球やリンパ球があり、その割合は一定に保たれています。

交感神経が優位に働きすぎると顆粒球が増えてしまい、逆に副交感神経が優位に働きすぎるとリンパ球が増えてしまうことが分かっています。

睡眠不足やストレス、過労は交感神経を過緊張にするため免疫力が低下してしまいます。

 

(2)体温の急激な変化

ストレスや過労、緊張、睡眠不足以外にも体温が急激に変化することを繰り返すと交感神経と副交感神経のバランスが崩れると言われています。

例えば、これから夏に、暑い屋外からクーラーのききすぎている涼しい部屋に入ったり、冷たい飲み物ばかりを飲んでいたら体調が悪くなったことはないでしょうか。

また、今のような季節の変わり目に体調を崩しやすい人が多いのは、交感神経のバランスを崩し免疫力が低下しているからと考えられています。

さらに、腸の状態は免疫力に関係することが研究によりわかっていますが、お腹を冷やしたり、冷たいものを飲んだりすることで腸内の環境が悪くなり、免疫力が低下してしまいますよ。

 

(3)偏った食習慣

毎日の偏った食事、具体的には糖分や油分が多い食事、ファーストフードや加工食品を摂ることも免疫にとって良くないと言われています。

一方で、豆類、野菜、穀物に多く含まれる食物繊維を積極的に摂るようにすると腸内細菌によって免疫力がアップすることが分かっています。

 

(4)赤肉を好んで食べる

食べ物と免疫の関連については、アメリカから興味深い研究報告*があり、赤肉の動物性のタンパク質を多く摂取している人は、食べていない人に比べて寿命が短く、悪性腫瘍によって死亡する確率が4倍だったそうです。

赤肉が体に良くない理由は、牛肉、豚肉、ラム肉に豊富に含まれていて人には存在しないNeu5Gcという糖成分が人間の体の中に入ると免疫反応を引き起こし、炎症へつながるからと考えられています。

赤肉を好んで食べ続けていると、炎症反応が持続的に起こっていることになるので、悪性腫瘍の形成につながるそうです。

 

(5)加糖炭酸飲料を好んで飲む

他にもアメリカの*データで、