発酵の街、新潟県が独自に開発した乳酸菌発酵酒粕「さかすけ」をご存知でしょうか。
酒粕を、特殊な製法技術を用いて乳酸菌で発酵させたもの。
酒粕の栄養・機能性成分がさらにパワーアップし、ヨーグルトのような爽やかな味わいに変化します。
さまざまなお料理やデザートに活用できる、今話題のスーパーフードなんです!
かつて新潟は、北前船が来航した港町でした。
港から栗の木川の船運により、材料を入手し、製品を移出。川沿いの沼垂を中心に、味噌、醤油、酒、納豆など発酵食品が盛んに作られていました。
現在も港から栗の木川沿い(栗の木バイパス沿い)には、今代司酒造、峰村醸造、越の華酒造、高橋商店など、沢山のお店があります。
また、近年「発酵の町新潟」としてイベントを開催するなど、新潟では発酵食品が再び注目を集めるようになりました。
そこで新たに酒蔵が商品化に取り組んでいる発酵食品が「さかすけ」です。
さかすけとは、乳酸菌発酵酒粕のことです。
そもそも酒粕とは、日本酒などのもろみを、圧搾した後に残る白色の固形物のことで、ペプチド・アミノ酸・ビタミン・酵母など栄養素に富み、美容・健康食品として価値が見直されています。
この酒粕を溶かして甘味を加えたものが甘酒で、最近では「飲む点滴」として大いに注目を集めています。
この酒粕に、独自の乳酸菌と特殊な製造技術を用いることで、さらに栄養・機能成分を増強したのがさかすけです。
スーパー酒粕、それがさかすけです。
独自の乳酸菌
さかすけの製造には独自の3つの乳酸菌を使用しています。(出典:新潟県醸造試験場)
SK‐4菌(さかすけ菌K‐4)
新潟県醸造試験場の酒粕から分離した乳酸菌(バチルスプランタラム)で、生きて腸まで届き、マウスやラットのアレルギー性鼻炎を抑え、肥満抑制作用があります。
SV‐8菌(さかすけ菌V‐8)
発酵乳から分離した乳酸菌(ラクトバチルスプレビス)で、マウスのアレルギー性鼻炎を抑える効果と、血圧上昇抑制作用や、リラックス効果等があるといわれるGABA(y‐酪酸)を生産する能力があります。
SH‐10菌(さかすけ菌H‐10)
家庭の漬物から分離した乳酸菌(ロイコノストックメゼンデロイデス)で、抗腸瘍作用があるとされる多糖(デキストラン)を生産します。
現在、さかすけそのものを商品化・販売している酒蔵は少ないですが、さかすけを使ったスイーツや食品は続々と登場しています。
また、現在。業務用でさかすけを商品化する酒蔵は増え始め、試食をしてみましたが、味は酸味のあるヨーグルトに近いです。
そして、蔵によって味わいも舌触りも随分違いました。
これから様々な蔵のさかすけが店頭に並ぶのを楽しみにすると共に、「発酵の町新潟」がさらなる発展をとげ、新潟の発酵文化・商品が全国にも広まっていくことでしょう。