ユーグレナとクロレラとスピルリナの違いを紹介していきます。
全部ユーグレナの親戚
ユーグレナとクロレラとスピルリナ、全部違う名前をしていますが、分類すると「微細藻類」という藻類に部類されます。
ワカメや昆布と同じ藻類です。
以下ではそれぞれの特徴や来歴を紹介していきます。
クロレラの特徴・来歴 出典:Wikipedia
クロレラは今から20億年前に地球上に誕生しました。
1957年に屋外大量培養が可能になり、高いタンパク質の配合率を誇るために、健康食としてブームが訪れ、1970年代には健康食として大衆に受けいれられるようになります。
しかし、クロレラには、一つ難点がありました。
それは細胞壁が固すぎるという問題です。
当時は微細なクロレラの細胞壁を粉砕する技術が無かったために、そのままの状態のクロレラを体内に取り込むしか、選択肢はありませんでした。
その結果どうなったかと言うと、人間の体内に葉緑素が溜まりすぎたことから、太陽光に当たると火脹れ(ひぶくれ)してしまう事案が起きたのです。
この事件を「ケンビクロレラ光過敏症事件」といい、この事件が起きた1977年以降、クロレラブームは途端に去っていきます。
しかし、現在は、粉砕技術も確立され、細胞壁を砕くことができるので火脹れになる心配は全くありません。
粉砕してあるので吸収率も向上し、摂取したクロレラの65%を体内で吸収できるという結果が得られています。
クロレラの栄養素
バランスの良い栄養素を含み、スーパーフードとも呼ばれるクロレラですが、クロレラには、合計46種類の栄養素が含まれているとわかっています。
46種類の栄養素の内訳を見てみると以下のようになっています。
・アミノ酸:18種類
・ビタミン:15種類
・ミネラル:8種類
・不飽和脂肪酸:2種類
・その他:3種類
クロレラは、アミノ酸、ビタミン、ミネラルに優れていることがわかります。
特にアミノ酸スコアは100となっており、アミノ酸の摂取効率は、あらゆる食物の中でもトップクラスです。
クロレラは青汁として、または、タブレットとして摂取することが多い印象です。
スピルリナの特徴・来歴 出典:Wikipedia
スピルリナは、クロレラよりも10億年早く誕生しており、約30億年前には地球上に存在していたと言われています。
今回紹介する3つの藻類の中では一番歴史をもった生物です。
1975年には大量培養が可能になり、一般的に食べられるようになっています。
近年では、スーパーフードとして注目されており、海外セレブの「ミランダ・カー」や「マドンナ」もスピルリナを摂取していることは有名な話です。
クロレラより、ユーグレナよりも、吸収率が良いのがスピルリナ。
実験結果から消化吸収率が95%という証拠も得られています。
摂取した分が無駄にならずに、体内に吸収されるのは嬉しいですよね。
そしてスピルリナの魅力は何と言ってもクロレラを超える栄養素。
以下でその豊富な栄養素を紹介します。
スピルリナの栄養素
スピルリナは完全食と言われており、栄養素に富んでいます。
その栄養素は50種類とかなりバランス良く栄養を摂取できるのです。
50種類の栄養素の内訳は以下のようになっています。
・アミノ酸:18種類
・ビタミン:10種類
・ミネラル:12種類
・その他:10種類
アミノ酸やミネラルが豊富に含まれていることが分かります。
ただし、一個残念な点を挙げると、クロレラとユーグレナと比べるとビタミン類があまり含有されていません。
ビタミンCの含有率は特に低く、微量しか含まれていないのです。
ユーグレナの特徴・来歴 出典:ミドリムシWiki
ここまで、同じ藻類に属する、クロレラとスピルリナを紹介してきましたが、今最も注目されているスーパーフードが「ユーグレナ」(和名:ミドリムシ)
ユーグレナは5億年前から地球上に存在する生物。
栄養素を59種類も含んでおり、その栄養バランスの良さから、「理論上、ユーグレナだけを食べていれば、人間は生きられる」とまで言われています。
あの宇宙開発をしているNASAもユーグレナに注目し、宇宙に持っていきたい、と注目したほど。
NASAが注目したユーグレナでしたが、NASAをもってしても培養が難しいユーグレナを商品化まで運ぶのは、極めて困難だったのです。
その局面を打開して、世界で初めてユーグレナの大量培養に成功したのが、株式会社ユーグレナの鈴木氏。
不可能と言われ、これまで国内で行われていた基礎研究も頓挫しそうになっていたところ、株式会社ユーグレナの代表取締役である南雲氏と鈴木氏が諦めずに研究や開発、また資金繰り、培地探し、などをやった結果可能になったのです。
ユーグレナは、今やサプリメントとして、人々の健康を支えるスーパーフードとして認知されてきています。
豊富な栄養素は満足に栄養を取ることができない途上国で重宝される見通しです。
さらに、ユーグレナは食物としてだけでなく、飛行機の燃料として活躍するという側面も持っています。
「え・・・ユーグレナで飛ばせるの」と思うでしょうが、ユーグレナのエネルギー効率は非常に高く、クリーンエネルギーなので近年注目されています。
株式会社ユーグレナでは2018年にはフライトさせるとの目標を掲げています。
ユーグレナの栄養素
飛行機の燃料にも使われるユーグレナなので、カロリーがすごいのではと、思うかと思います。
しかし、当サイトでおすすめしているユーグレナ・ファームの緑汁を引き合いにだすと、1日の目安摂取量でたったの13.4kcal。
とってもヘルシーにも関わらず、59種類の栄養素が取れるという、まさにスーパーフードです。
栄養バランスも栄養成分の含有量も、クロレラやスピルリナと比べて、優れているので
「不摂生な生活を送っている」
「食生活が崩れているから見直したい」
「栄養を取りたいけれど、忙しい」
といった方には一番最適なのがユーグレナかと思います。
栄養素の内訳は以下のようになっています。
・アミノ酸:18種類
・ビタミン:14種類
・ミネラル:9種類
・不飽和脂肪酸:11種類
・その他:7種類
ユーグレナは、植物でありながら動くことができるので、植物と動物の両方の栄養素を兼ね備えています。
そのため、植物特有の栄養と、動物特有の栄養の両方を摂取できるのです。
「野菜と魚と肉の栄養素」を一度に摂取できるのはユーグレナの良いところ。
体内への消化吸収率が93.1%と高いのも魅力です。
まとめ
最近注目されているスーパーフード、ユーグレナとクロレラとスピルリナの違いを紹介しました。
どれも同じ藻類に属していますが、特徴や来歴、栄養素とそれぞれに違いがあります。
サプリメントをお探しの場合は、自分が摂りたい栄養素に注目して、買い求めるのをおすすめします。