牛や馬などもミネラル補給をいつも欲しています。
モンゴル遊牧民のところでは、常に岩塩を置いていました。
野生動物も食性とは別にミネラルを求めて、赤土や金属が溶出した箇所を見つけてはなめています。
家畜さんたちもミネラルを欲しています
モンゴル遊牧民は、牛や馬などの家畜らを一時的に入れる柵を用意していますが、この中に岩塩の固まりを入れています。
岩塩といっても、とても固く、まるで石のようでしたが、これには塩分をはじめ、マグネシウムなどの重要ミネラルがたっぷり入っているそうです。
草原では資源や湖・川が少ないこともあり、ミネラル不足にならないように、家畜さんたちも自分たちのタイミングで、この岩塩の石をよく舐めていました。
食事だけでは獲得できない栄養分を補給する、一種のサプリメントのようでした。
野生動物でもミネラル不足になると、本能的に塩分やミネラルを探し求めます。
しかし、私たち人間は動物の勘や本能が薄れてしまうと、その欠乏さえ自覚症状がない状況です。
ミネラル欠乏になると、家畜でも気性が荒くなります。
そうならないように、遊牧民は知恵でこうした石を置いているのでしょう。
ミネラルなしではミトコンドリアが活性しません。
ミネラルなしでは体内の酵素が働きません。
酸化ストレスも対処できませんし、免疫もあがりません。
動物は生きるためにいつもミネラルを欲しているのです。
自然の中で育った動物はとてもたくましいです。
そのたくましさを保っているのは、食事とこのミネラル摂取にあります。
あるモンゴルの資料・文献を見させてもらったのですが、湖が近くにある地域では、その周りの土質に塩基分やミネラルが多く含まれているため、地元住民はこの土質を料理やお茶に混ぜているそうです。
日本人の学者がこの土質を調査したところ、1gあたりマグネシウム24,800mg、カルシウム2,380mg、鉄31,100mg、カリウム2,710mg、ナトリウム3,540mgも含まれていたそうです。
栄養面からみれば最強の土質でしょう。
これを経験的に地元住民が食事に利用していたというので驚きです。
家畜さんたちもこのようにミネラルを欲しています。
私たちも、意識して摂取していきたいものです。