空腹感を感じるたびに食べ続けている人は、自分の脂肪を取り崩して血糖値を元に戻すことが一切なくなってしまいます。
その結果、脂肪を使って血糖値を戻す機能が衰えてしまっているわけです。
「人間の機能は使われないと働かなくなる、衰えていく」という現象があることです。
アスリートが筋肉など鍛え続け無いと落ちていきますし、声楽家の人もわずかな時間でも日々ボイストレーニングすることで、その声を維持しています。
このように人間は備わっている能力は、使われなければ、自然と衰えていきます。
実は、朝起きて活動もしていないのに食欲旺盛な人は、ある人間に備わる能力・機能の働きが低下している可能性があります。
夕食をとった後4時間を過ぎたあたりに、血糖値が下がります。
しかし、夜寝ているので、空腹感を感じる時間帯をそのまますぎることになります。
その結果、身体は蓄えていた脂肪を取り崩していくので、再び血糖値は戻っていきます。
そのため朝起きた時には空腹感がなく、食べたくないとなるわけです。
しかし、起きて活動もしない前に食欲が旺盛ということは、その脂肪を取り崩すという機能が働いていないことになります。
では、なぜその脂肪を取り崩すという機能が働かなくなっているかという、使っていないから衰えているためです。
少食生活で「脂肪を使って血糖値を戻す機能」が復活する
空腹感を感じるたびに食べ続けている人は、自分の脂肪を取り崩して血糖値を元に戻すことが一切なくなってしまいます。
その結果、脂肪を使って血糖値を戻す機能が衰えてしまっているわけです。
これが行き過ぎると、常に何か食べないと空腹感が収まらない状態となり、糖尿病のような状態になってしまうとにもなります。
一日二食や一日一食の生活では、脂肪を取り崩して使うことをせざるを得なくなってきます。
その結果、脂肪を使って血糖値を戻す機能が復活してきます。
そうすると脂肪を燃焼しやすい体にもなっていきますので、太りにくいし、痩せやすい体質に変わっていくわけです。
一日二食や一日一食にはこのように脂肪を燃焼しやすい体質にも変える効果があるのです。
心臓などの臓器は寝ていても、起きていても、生命を維持するために絶えず動いていますので、体を動かさなくてもエネルギーを消費しています。
じっとしていると筋肉はエネルギーを消費しないようにも思えますが、実際には体温維持などを目的としてエネルギーを消費しています。
このようにじっとしていても人間は絶えずエネルギーを消費するのですが、この動かないときに消費しているエネルギー量を「基礎代謝量」と呼びます。
加えて体を動かしたこと、運動したことによって消費する代謝が加わって1日の総消費エネルギーとなります。
1日の総消費エネルギーに占める割合は基礎代謝量が70%前後を占め、活動による代謝は30%程度に過ぎないとされています。
若い頃は成長のために多くのエネルギーが消費されることもあり、この基礎代謝量が大きいのですが、一定の年齢を過ぎると減少していくことになります。
その基礎代謝量が急激に減少していくのが、ちょうど40歳を過ぎたあたりとなります。
若い頃は基礎代謝量が大きいため、たくさんの量を食べ、大した運動をしていなくても、その部分でのエネルギーを消費が大きいため、肥満になりにくい状態となっています。
しかし、年齢を重ねるに連れ、特に40歳を越えてくるとこの基礎代謝量が急激に減少していくため、それまでと同じように食べ続けていると、エネルギー摂取量は自然と過剰なものとなります。
さらに、若い頃はスポーツや様々な活動をしていても、年齢を重ねるに連れて、そういった機会も少なくなってくると「活動による代謝」の量も減っていきます。
1日の消費エネルギーの大部分を占める基礎代謝量が減ってしまい、さらに運動する習慣がないにも関わらず、それまでと同じような食事の量であれば、肥満になり、生活習慣病になるのは必然のことといえます。
2時間も歩く時間を確保するのは難しいのが通常です。
にも関わらず若い時のようにジャンクフードのようなものを食べたり、みっちり満腹になるまで1日3食をとっていると、過剰なエネルギーは体の中に蓄えられ続けることにならざるを得ません。
そうなると、健康を維持するために一番良い方法は、食べる量を少なくする、すなわち食事の回数を減らすこととなります。
1日1食では、1食で満腹になるまで食べても、高カロリーのものばかりを食べない限りは、1日のカロリー摂取量を超過しません。
食べないことは「時間の確保」「満腹感による眠気と疲労感の回避」「頭の回転の鋭さの維持」につながります。