ファスティングで腸内細菌叢が有益になる理由           吉冨 信長


ファスティングの効果といえば、タンパク質リサイクルによる細胞の若返り(オートファジー)、窒素化合物やほか有害物質のデトックス効果、インスリン抵抗性の改善、抗炎症作用などがあげられますが、実は腸内環境を整えるのにも有効です。

 

肥満患者を対象としたファスティングによる腸内細菌の調査(Remely M,2015)では、断食後、腸内細菌の多様性が向上し、腸内環境が改善されたことが報告されています。

これはヒト介入だけでなく、別の動物実験においても、マウスを18時間間隔の食事習慣にしたところ、同様な結果(適切な体重、健康化、高脂肪食への耐性がついたことなど)が認められています(Zarrinpar A,2014)。

では、なぜファスティングにより腸内環境(大腸のほう)が健全化するのでしょうか。

 

実はこれには、ムチン分解細菌が関わっています。

特にアッカーマンシア(Akkermansia muciniphila)と呼ばれるムチン分解菌はファスティング時に最も活性化され、腸壁で分泌される粘液中のムチンを食べて腸をきれいにしていき、腸内細菌叢の多様性を高めてくれるのです(Remely M,2015)。腸内細菌叢の多様性が向上するわけは、アッカーマンシアがムチンをエネルギー源にコロニーを形成し、病原体を排除し、さらに人にとっての有益な細菌との相互作用を高めるからだと言われています。

 

アッカーマンシアの存在は、私たち宿主にとってとても有益なものであり、まず抗炎症作用があります。

実際に、腸にアッカーマンシアが少なくなると、虫垂炎や過敏性腸症候群の炎症が起きやすいという報告があります(Mark W. J. van Passel ,2011)。

 

また、アッカーマンシアの存在は、糖尿病(2型)や肥満の予防にも効果があります。

これはインスリン感受性を向上させるからです(Florence et al,2015)。

 

私たちは代謝改善や代謝の向上をはかるとき、どうしても、胃や小腸、肝臓、筋肉ばかりに目を向けてしまいがちです。

しかし、大腸の腸内細菌環境を良好にすることは、代謝改善に大きく影響することが近年わかっています。

 

いま日本では、いわゆる長寿菌として酪酸産生菌ばかりが注目されていますが、腸内環境の健全化をはかるには、このムチン分解菌の育成も非常に重要なのです。

 

このムチン分解菌アッカーマンシアは、定期的なファスティング(断食)をはじめ、食物繊維やムチン食品、そして魚油などの摂取により増えることがわかっています。

ラードをはじめとした飽和脂肪酸はアッカーマンシアを減少させますので、動物性食品を食べるときにはやはり食物繊維を同時に摂取することをおすすめします。

 

代謝改善には大腸の腸内環境にも気を配ってみてください。

 

すべての栄養素にメリットもデメリットもあるからこそ、それをいかに上手に利用し、いかにコントロールし、いかにそれらを自分の味方にできるかが重要なポイントであるということです。

 

デメリットだけをみて、またはメリットだけを誇張して、物事を善いか悪いかの二元論で判断することは至ってナンセンスなのです。

 

糖質はクリーンなエネルギーでありながらもコントロールや種類の選択を誤れば糖化の問題が起きてしまい、タンパク質は身体や酵素の材料でありながらもコントロールを誤れば窒素過多の問題(アンモニア、インドール、硫化水素など)もはらんでおり、脂質もエネルギーや細胞膜の形成そして生理活性物質でありながらもコントロールを誤れば酸化や炎症の問題があるのです。

 

ビタミンやミネラルも同じで、欠乏すれば大きな代謝障害があり、きちんと摂取すれば薬理的な作用を発揮し、他方、バランスを崩して摂り過ぎれば過剰症が出てしまいます。

 

ホルモンも神経伝達物質も同様に多すぎでもダメで、少なすぎてもダメなのです。

植物栄養素のフィトケミカルやポリフェノールも同じであり、食物繊維も腸内細菌叢も同じです。

否定したり、賛美しすぎたりするものではなく、いかに味方にしていくか、いかに自分にとって有益にしていくかという視点が大切です。

ファスティングも同じくです。

 

日々、情報は更新される時代となりました。

情報はピンからキリまであります。

大切なことは情報に惑わされず、メリットデメリットを踏まえて、大きな視点で総括し、上手に利用していくことです。

 

 (補足)腸内環境を整えることと、農業の土壌を整えることは、とても似ています。

土壌に悪玉菌が多いと、アンモニア・硫化水素・インドール・スカトールなどが増加し、農作物の根におけるミネラル吸収が減退したり、土壌温度が下がります。

さらに、土壌にカビが多いと作物は良好に育ちませんが、乳酸菌などの善玉菌が土壌に増えると、カビは減少し、土壌の温度は正常に上がります。

 

 








          たきがみ博士の想い

 

誰でも、自分の中に伝統がある。自分が経験したすべての過去の累積、それが”いま”のわたし。

過去とは思いだすこと、現在(いま)は過去の必然、そして、未来は想い、選択すること。

いまは、変えられない。

しかし、人には明日があり、未来がある。明日は、こうありたいと想いを持つことができる。

 

すてきな明日に向かって、”これからへの想い”を具体化するJourney、しっかり楽しみたいと思います。

そして、”いま、ここ”を丁寧に活きる。

みずからの人生の軌跡を、すてきな笑顔でみつめるために。

 

旬(ときめき)亭 亭主 たきがみ博士
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☆他人に期待すれば不満になり、

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☆人間関係とは、他人を通して自分自身

  との付き合い方を学ぶ機会なり 

☆自分の短所を受け入れるとき、

  自分らしさという魅力が生まれる 

☆最も空しい人生とは、

  すべてが思い通りになる人生である 

☆幸せは得るものではなく、気付くもの


☆樹木は、上に伸びる前に下に伸びる 

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