ビタミン超基礎編                        藤川 徳美


(超基礎編-1)、日本人女性の鉄不足

フェリチン100以下は鉄不足。

当院のデータ、15-50歳女性において、

99%はフェリチン100以下、

80%はフェリチン30以下、

40%はフェリチン10以下。

フェリチン50以下になると、電子伝達系でのATP合成機能が低下する。

つまり、ミトコンドリア機能障害を生じ、嫌気性解糖主導となる。

フェリチンが低下しやすいのは、

1)第二次性徴期、鉄需要が増大する。

2)妊娠・出産。1回の妊娠・出産でフェリチン50相当の鉄が消費される。

3)子宮筋腫、等による出血量増大。

鉄が多い食材は、赤身の肉、赤身の魚、レバー、卵。

(ほうれん草なら毎日バケツ4杯!)

ただし、食事だけで十分量の鉄を補うことは困難なので、フェリチン50以下の人は全員、鉄剤、もしくはフェロケルを飲むべき。

 

 

(超基礎編ー2)、発病後2年以内の統合失調症は完治できる

統合失調症は糖化への耐性が先天的に低い人。

つまり、糖質摂取の害が他の人より出やすい人。

発病後2年以内なら下記の方法で完治できる。

完治=抗精神病薬投与が不要となる状態。

糖質制限+ナイアシン3g+C3g+B6+Zn。

ナイアシンは60%の人に効果がある。

B6+Znは20%の人に効果がある。

日本人では、鉄タンパク不足+B1不足もあるのでその治療も併せて行う。

すなわち、高タンパク/低糖質食+フェロケル+B50。

サプリメントは全てiHerbで購入可能。

当院では既に10人以上完治させている。

有効率は、「10発10中」で、有効率100%。

統合失調症は簡単に治せる病気。

 

 

 

(超基礎編-3)、鉄不足はタンパク不足である

鉄不足=タンパク不足、と同義。

特に、卵、肉、魚などの動物性タンパク不足。

タンパク質の指標はBUNとアルブミン、鉄の指標はフェリチン。

高タンパク/低糖質食+鉄剤による治療が必要。

普通、閉経後の女性はフェリチンは100以上に上昇する。

しかし、高齢女性でもフェリチンが10とか30とか極端に低い人がいる。

この人達は何十年も、動物性タンパクを食べてこなかった人。

高タンパク食がきちんと出来ていれば、BUN、フェリチンともに増加して、フェリチンが50を超えた頃から別人のように元気になる。

顔色、表情、喋り方、キビキビとした体の動き、などで一目見た瞬間に改善したことがわかる。

これを自分は、「良いフェリチン上昇」と呼んでいる。

高タンパク食がきちんと出来てないと、BUN、フェリチンは増えない。

中には、BUNは上がらないのにフェリチンだけが上昇する人がいる。

これを自分は、「良くないフェリチンの上昇」と呼んでいる。

このような人は、フェリチンが上がっても全く元気になれない。

タンパク質と鉄の両方が増えて初めて元気になる。

鉄とタンパク質は常にセットで考えないといけない。

鉄タンパク不足の改善は、全ての疾患の治療において最重要のはず。

不妊治療でも最重要のはず。

スナック菓子をボリボリ食べながら不妊治療を受けるなんてナンセンスだよね。

手術の傷からの回復でも最重要のはず。

手術前に差し入れのお菓子をパクパク食べるなんてナンセンスだよね。

 

 

 

超基礎編-4)、必要タンパク質量

必要タンパク質量は、評価が甘いアミノ酸スコアではなく、プロテインスコアで換算する。

タンパク質は、体の中に貯蔵できない。

すなわち、毎日十分量の摂取が必要。

タンパク質不足があると、コーディングが滞り、代謝障害を来す。

(コーディング:DNA →RNA→タンパク質)

1.成人男性、閉経後の女性

プロテインスコア換算で絶対に*1gを切ってはいけない。

平均が*1gではなく、最低量が*1g。

*1.2g→*0.8g→*1.2g、これではアウト。

*1.2g→*1g→1.2g、これはセーフ。

三石先生は、*1.5g以上は摂っておられた。

2.12-50歳女性

毎月、鉄とタンパク質を失う。

男性の1.2倍。

*1.2gが最低量。

”御主人より沢山肉を食べなさい”。

3.第二次性徴期(中高生)

ホルモン合成などのタンパク需要が増大。

男性:*1.3gが最低量。

女性:*1.5gが最低量。

4.妊婦

通常の1.5倍程度必要。

*1.5~1.8g。

5.慢性疾患(膠原病、がん、その他)

組織の回復のため健常人より多く必要。

*1.5~1.8g。

6.外傷、火傷、手術

組織の回復のため健常人より多く必要。

*1.5~1.8g。

当院の1000人以上の患者の中で、十分量のタンパク質を摂取できている人は皆無。

すなわち、全員タンパク不足。

特に女性のタンパク不足は極めて深刻。

体重の1/3~1/2のプロテインを飲むべき。

体重50kgなら、プロテイン18~25g。

(以下は食材のプロテインスコア換算表)

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*蛋白質10g摂取のための必要量

牛肉 65g

豚肉 83g

鶏肉 55g

羊肉 68g

チーズ 50g

イワシ 63g

サケ 58g

サンマ 52g

アジ 56g

カジキ 48g

エビ 86g

たらこ 60g

卵 79g(1.5個)

味噌 160g

豆腐 330g

牛乳 470g

コーンフレーク 690g

米飯 650g

食パン 280g

うどん 690g

そば 360g

オートミール 100g

ジャガイモ 1097g

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*各食材100g中の蛋白質含有量

米飯 1.5g

食パン 3.5g

うどん 1.5g

そば 2.8g

牛肉 15.4g

豚肉 12.1g

鶏肉 18.3g

卵  12.7g

牛乳 2.1g

チーズ 20.9g

大豆 19.2g

豆腐 3.1g

味噌 6.2g

トウモロコシ 1.9g

椎茸 0.3g

イワシ 15.9g

サンマ 19.2g

サケ  13.2g

マグロ 20.8g

 

 

 

(超基礎編-5)、タンパク不足=窒素不足=尿素窒素(BUN)低値

糖質、脂質はCHO(チョ)

タンパク質はCHONS(チョンス)

当然ながら、糖質、脂質からは、窒素(N)、硫黄(S)がないため、タンパク質は作れない。

つまり、タンパク質は体外から取り込まないといけない。

20種類のアミノ酸全てにNが含まれる。

アミノ酸のメチオニン、システインにはSが含まれる。

S-S結合(ジスルフィド結合)はタンパク質の三次元構造を作るのに最重要。

タンパク質は窒素であり、タンパク不足=窒素不足。

医師国家試験レベルでは、

クレアチニン高値+BUN高値=腎機能障害、

クレアチニン正常+BUN高値=消化管出血などのタンパク質異化亢進。

このことは医者なら誰でも知っている。

しかし、クレアチニン正常にて、

タンパク不足=BUN低値(15以下)、

高タンパク食=BUN高値(20以上)。

このことは医学教育では習わないため、大多数の医者はこのことを知らない。

しかし、”習っていないから知りません”なんて言うのはアフォそのもの。

BUNはアルブミンに比べ、タンパク不足の鋭敏な指標になる。

(腎障害のある高齢者を除く)

女性の鉄タンパク不足患者の多くは、BUN<10。

統合失調症患者の多くも、BUN<10。

自分は高タンパク食を続けており、BUN値は20~25。

まずは高タンパク食で、BUN15以上を目指すべき。

 

 

 

(超基礎編-6)、鉄不足があれば、ケトン体、酸素を使えない

エネルギー代謝;

1)グルコース代謝

嫌気性解糖、ATP2個

グルコース→ピルビン酸→乳酸

好気性解糖、ATP38個

グルコース→ピルビン酸→アセチルCoA→ミトコンドリア(クエン酸回路+電子伝達系)

2)脂肪酸代謝、パルミチン酸の場合ATP129個

脂肪酸(ケトン体)→アセチルCoA→ミトコンドリア(クエン酸回路+電子伝達系)

生きていくためには十分なATPが必要。

ATP不足は様々な慢性疾患を引き起こす。

特に嫌気性解糖主導になれば、ATP不足、乳酸蓄積による酸性化と低体温化を生じ、ガンの原因となる。

ここで重要なのが、電子伝達系には鉄が必要であること。

低フェリチンでは電子伝達系機能が低下し、クエン酸回路も回らなくなり、ATP不足になる。

つまり、低フェリチンだとケトン体から十分なATPを作れない。

夫婦で糖質制限を始めた人の典型例;

ご主人の方は5日目位からケトン体回路が機能して体調が良くなる。

しかし、奥さんの方は、”からだがキツくて続けられない”と言われる。

女性は鉄不足によりATP不足を生じやすい。

女性は、鉄タンパク不足の改善を優先し、緩やかな糖質制限から始めるべき。

呼吸で取り込んだ酸素は、電子伝達系で使われる。

鉄不足で電子伝達系機能が低下すると、酸素が使えない状態となる。

フェリチン50以下だと電子伝達系機能低下を生じ、ATP不足になる。

鉄不足の女性がフェリチン50を超えてくると別人のように元気になる。

 

 

 

超基礎編-7)、要するに体の構成成分となるものを食べれば良い~小学生でもわかる栄養の話~

糖質=燃料

タンパク質=体の構成成分

脂質=燃料+体の構成成分

ビタミン=補酵素

ミネラル=体の構成成分+補酵素

タンパク質は作って(同化)は壊して(異化)を繰り返しており、動的平衡状態にある。

原料が足りないと、三石先生風に言うと、粗末な腎臓、粗末な肝臓、粗末な心臓、粗末な脳、ができてしまう。

脂質は、細胞膜、ミトコンドリア膜、核膜などの生体膜成分。

このものも、同化と異化による動的平衡状態にある。

体を作る代謝酵素の主酵素はタンパク質。

代謝酵素の補酵素はビタミン、ミネラル。

糖質ばかり食べると、体に悪いのは明白。

小学生でもわかる栄養の話。

しかし、殆どの医者、看護師などの医療関係者は糖質三昧の食生活をしているよね。

夜勤の食事は、パンだけ、おむすびだけ。

救急部の医師控え室ではカップ麺。

医療関係者が最も栄養に無知。

 

 

 

超基礎編-8)、鉄不足患者のほとんどは、「貧血を伴わない鉄不足」

赤血球(RBC)、ヘモグロビン(Hgb)が基準値以下に低下するのが貧血。

貧血になると全身の細胞に酸素を十分運べなくなるので体調不良となる。

これは誰でも知っている。

鉄不足はフェリチン低下。

フェリチンが50以下になると、電子伝達系機能低下を生じATP不足になる。

この低フェリチンを呈している人のほとんどが、「貧血を伴わない鉄不足」。

巷では、”隠れ貧血”、”潜在性鉄欠乏性貧血”、などとも言われる。

つまり、RBC,Hgbは正常な人がほとんど。

当院の患者では、95%以上が「貧血を伴わない鉄不足」。

フェリチン10~50では、貧血は全く見られない。

フェリチン10未満の人の中で、一部の人に貧血が見られる。

しかし、フェリチン4以下でも貧血のない人がとても多い。

女性患者は全員初診時にフェリチンを測るべきだよね。

”隠れ貧血”、”潜在性鉄欠乏性貧血”、などという言葉も不適切。

貧血の有無は関係なく、鉄不足があればATP不足になるのですから。

 

 

 

(超基礎編-9)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼは確率的親和力の個体差がある

確率的親和力とは;

三石理論の根幹をなす理論の一つ。

遺伝子が違えば、顔や体型が異なるのと同じように、代謝酵素の立体構造が異なります。

器質、代謝酵素、補酵素の3者が揃えば反応が進みます。