健康的な脂肪、ビタミン、抗酸化物、繊維質の配分を考慮した場合生の有機ナッツはほぼ理想的なおやつになります。
体重のことが心配なので有機生ナッツ類を避けてきた方は、考え直す時かもしれません。
益々多くの研究がナッツ類が肥らせるという神話の反証を出しています。
実際にその逆が真実で、研究が証明している通り、減量は規則的にナッツを食べることによる健康的メリットの一つなのです。
規則的にナッツを食べる人ほど収縮期(最高)血圧がより低い傾向にあり、善玉コレステロール(HDL)の少なさや肥満、空腹時に高濃度のブドウ糖といったメタボ症候群のリスク要因も少ないことが判明しています。
こうしてみるとナッツを食べることが心臓血管系の健康と糖尿病リスク低下に関連付けられてきたことは不思議ではありません。
数多くの研究でもナッツで死亡率低下や長寿化につながることが判明しています。
ナッツがこれほどメリットのあることの一つの理由は、多くのナッツ(クルミ、ヘーゼルナッツ、ピーカン、ブラジルナッツやアーモンド)にアミノ酸の lアルギニンが含まれていることで、これが心臓病患者または複数の心臓へのリスク要因が原因で心臓病に罹りやすい人のために血管へのいくつものメリットがあります。
ナッツも食べると長生きできる可能性
ハーバード大学で行われた大規模な30年に渡る研究では、手に少々握った程度の(約28グラム)ナッツを週に7回以上食べていた人のほうがナッツを避けていた人より何らかの理由で死亡する確率が20%低いことが判明しました。
ワシントンポストの報告によると、
「たとえ週に一回未満しかナッツを食べていなかった人でもリスクが7%減少していた。
ナッツを週に5回以上食べると、心臓病による死亡確率が29%下がり、呼吸器系疾患では24%、さらに、ガン死亡率が11%低下したことが
判明した。」
Annals of Internal Medicine (内科論集)に出版されたもう一つの研究では、ナッツや野菜が豊富な地中海風食事を食べ続けた中年女性が、加齢による記憶力減退を含め何らかの形の慢性疾患に罹らずに、高齢まで生き延びる確率が約40%高いことが判明しました。
ごく最近ではマーストリヒト大学の研究が特定のナッツと病気の関連性を⒑年以上調査した結果、一日に10グラム(0.3オンス)のナッツを食べた人の場合、ガン、糖尿病、呼吸器系疾患、神経萎縮性疾患による死亡確率が平均23%低いことが判明しました。
より具体的に言うと、ナッツを食べると以下のことのリスクが下がりました。
・神経萎縮性疾患は 45%
・呼吸器系疾患 39%
・糖尿病 30%
著者らを代表するピート・ヴァン・デン・ブラント教授によると、
「一日平均15gしかナッツを消費していなくても、大幅に死亡率が下がったことは目を見張らせることでした。」
ピーナッツは名前に「ナッツ」と付いているだけで実際はナッツではないことに注意する必要があります。
ピーナッツは実際にはお野菜の一種で、原則的に言うと殺虫剤が大量に使われており頻繁にアフラトキシンで汚染されている傾向にあるので私としてはお勧めしていません。
ピーナッツのアレルギーは、最もよく見られる食品アレルギーのなかの一つでもあります。
栄養の点で言うと、ピーナッツはオメガ6が比較的多く含まれているという欠点もあるので、体内のオメガ3対オメガ6の比を歪める可能性があります。
加工食品に偏った食べ方をして、オメガ3脂肪を十分に摂取しない場合、この問題でもがくことになる可能性があります。
ここで取り上げている研究はさらに、ピーナッツバターには健康への効果がなく、大半の市販ピーナッツバターには工業塩やトランス脂肪を含むという事実を考慮すれば驚くほどのことではありません。
木の実ナッツ:潜在的に健康的食品
大半のナッツの栄養成分は基礎構成要素が理想的に配分された様子に極めて近似しています。
つまり、大部分が脂肪、次に適度な量のタンパク質、そして少量の非野菜系炭水化物から成っています。
このことに基づいて言うと、一部の物が他より最適な比率で存在します。
私が好んで食べるナッツはマカダミアとピーカンです。
これらは最高レベルの健康的脂肪を含むと同時に炭水化物やタンパク質はかなり少ないものです。
生のマカダミアナッツはビタミンB1、マグネシウム、マンガンがとても豊富で、白ピーカンは19種類を超すビタミンやミネラルを誇り、様々な研究によると悪玉コレステロール(LDL)を減らして、健康的動脈を強化することができるようです。
マカダミア一握りで一日に必要なマンガンの58%、チアミンの同23%を正味補給してくれます。
さらに、マカダミアのおよそ60%が一価不飽和脂肪オレイン酸です。
これは健康にメリットがあることでよく知られているオリーブに含まれる濃度に匹敵します。
クルミも健康を増進する特性があることで知られており、この効果には二、三の例を挙げるだけでも抗がん活性 (マウスの場合は乳癌リスクを50%、前立腺がんの増殖を30-40%削減)や男性の生殖能力改善が挙げられます。
クルミを4分の1カップ食べるだけでも、植物由来のオメガ3脂肪の一日需要量の100%以上が供給され、これに豊富な銅、マンガン、モリブデン、ビオチンも伴ってきます。
クルミに含まれる抗酸化物の90%までは皮に含まれるものと考えられており、この皮こそ最も健康的な食べるに値する部分です。
いくつかの事例では、この皮は苦いが、このためたいてい人は皮を剥いてしまいます。
しかし実際には最も健康によい部分を捨てていることになります。
脂肪、タンパク質、炭水化物の構成比が、より「偏って」いるので私の健康によいナッツの中では最低ランクに近いピスタチオでさえ、糖尿病には特に健康上のメリットがあることが文書化されています。
他のナッツ類と比べるとピスタチオはルテイン、ベータカロチンやガンマトコフェロール (ビタミンE)が豊富に含まれており、ピスタチオを一日にひと握りか二握り分食べると、酸化された悪玉コレステロール(LDL)の濃度が高い人では低下することが実証されています。
最適なのは生の有機ナッツを食べること
健康を最もよく促すには照射処理や滅菌処理されていない生の有機ナッツを見つけることです。
ところがアーモンドとなると話は異なり、「生」とラベル表記されたものでも米国で販売されているものでさえ滅菌処理されています。
その理由は生のアーモンドにまだ遡って原因が突き止められた2001年と2004年のサルモネラ菌の突発的発生事件が二、三件あったことによっています。
その結果、2007年9月1日以降は事実上すべてのアーモンドは販売前に滅菌処理が義務付けられました。
数種類ある滅菌形態(油や乾燥で炒る、漂白、蒸気処理や酸化プロピレン(PPO)処理)を経ていない真の生アーモンドをご所望なら、滅菌義務を免除されている少量販売ベンダーを探し出すことです。
アーモンドについてはもう一つ念頭に置く必要があります。
クルミと同様、アーモンドの最も健康によい場所は野菜やフルーツに典型的に関連する抗酸化物(フェノール、ふぁぼノイド、フェノール酸を含む)が豊富な皮であるようです。
従って最大限のメリットを受けるには、漂白(皮が剥かれた)ものではなく、皮つきアーモンドを選ぶことでです。
これらのガイドラインを念頭において食べると、
生の有機ナッツは食事に追加すべき便利で楽しめる超いい食品であり、
このため健康によい脂肪源として私の栄養計画では 、アボカド、生の乳製品や生の草で育った牛の有機ミルク製バター、有機で野放し飼育された鶏卵の黄身、ココナッツやココナッツオイル、野草で飼育された肉と並んで、お勧めしている理由がここにあります。