消化器外科という外科畑と緩和ケアという内科畑の両方に属した。
人間の体をみる時、外科という体の外からのアプローチと内科という体の内からのアプローチの両方を常に考える思考の癖がついている。
治癒ということを考えるときもその思考の癖は働いているようだ。
私は病気の根本原因はストレス・プレッシャーであると考えている。
ただし、ここで言うストレス・プレッシャーとは漠然としたものではなく、人間の認識に着目したストレスである。
目を開け何かを認識した時、そこに自他の区別が起こるとする。
と、その瞬間、私たちはストレス・プレッシャーを受けている。
自他を分ける認識は常に外からストレス・プレッシャーを受け続けることになる。
肉体を維持するのがやっとになった状態の時、人は言う。「目も開けたくない・・・」
自他の他、すなわち自分の外の世界からのプレスを受けたくないのだ。
では認識が広がっており、すべてが自分であると認識しているならば、プレスはなくなるだろう。
病気の根本原因であるストレス・プレッシャーは外れる。
だから、その状態を作ることが治癒の始まりであると考える。
治癒における外科的アプローチというのは、蝶形骨(脳幹)への技術的(手技的)アプローチによってその状態を作りやすい体に整える。
内科的アプローチというのは、自他を強烈に分離させてしまう認識の癖からくる感情パターン、思考パターンの解除を起こさせるモノ(食、レメディなど)を利用する。
そしてそもそも、「なんのためにそれをしているのか」を常に認識することが重要でしょう・・・
すべては「自分とはなにものなのか」を知り、合点腑に落とす作業です。
なぜなら「自分とはなにものなのか」を本気で知ることは、すべてのストレス・プレッシャーから解放されることだからです。