「サプリメント=健康」というイメージがありますが、実態は “お金と健康を失うものである” という興味深い真実のコメントをAACR( American Association for Cancer)が発表しています。
AACRのコメントの真相は、20年に渡り30万人のサプリメント服用調査をした結果、恐ろしい結論が導き出されたことでした。
・「子宝力」や「精力」を与えると言われる男性向け『ビタミンE』の摂取は前立腺がんのリスク増加がみられた
これはフレッドハッチンソンがん研究センターの試験結果でも立証されており、2001年から12年間がんリスクの試験を続ける設定だったが、がんリスクの増加が見られたため2008年に早期中止となりました。
しかし、試験後も一部の男性参加者はそのままビタミンEを摂取し続けた結果、がんリスクが17%の増加を示したそうです。また、セレン摂取が前立腺がんの抑制効果があると言われ、同時に服用もしていましたが、有益な結果は何も得られなかったそうです。
さらに、もともとセレン濃度の高かった男性がセレンサプリを服用した結果、悪性度の高いがんリスクが91%も増加することが明らかとなったそうです。
同センターのKristal博士は、
❝ これらのサプリメントを使用している男性は使用を中止すべきです。それに尽きます。セレンとビタミンEの補充療法は既知の有益性を与えず、リスクのみを与えます。 ❞ と述べています。
・『葉酸』の服用過多は、結腸がん、あるいは乳がんのリスク増加の可能性がある
よく妊娠したら不足している葉酸を摂取!などと煽った宣伝をよくみますが、体全体に及ぼす悪影響を認識する必要がありそうです。
アメリカ、カナダ、チリでは既に結腸がんや乳がんリスクの増加懸念を指摘しており、チリ大学による入院患者データで葉酸服用前と後の比較データを取った所、摂取後患者はがんリスクが62~90%も増加する結果がレポートされています。
また、そもそも添加物が大量に入ったもの、含有量が充分でないものなど安全性や効果に疑問のある物もあり、葉酸だけではない部分も特に妊婦さんには慎重な判断が必要になってきます。
・『βカロチン』の服用量が多いと肺がんリスクが高くなる可能性がある
これには非常に信ぴょう性の高い立証済の大規模な臨床結果があります。この肺がんリスクは喫煙者に当てはまることがわかっています。
フィンランドで29,133人の喫煙者を対象に1日20mgのβカロチンを5~8年間摂取したら肺がん発生リスクが18%上昇。米国でも同様に18,314人に30mgを4年間摂取すると28%も上昇したそうです。
また、更に面白い結果として非喫煙者に同様の摂取を12年やったところ、害はなかったが、効果もなかったそうです。
結局、金だけ出して効果ゼロでリスクはあるという代物という結果となったいわくつきサプリということですね。
・『セレン』のサプリメント服用は皮膚がんの関連性があった
上記ビタミンEでも登場した「効果なし」の結果に加え、がんリスクも指摘されています。もともと毒性の強い元素として「殺虫剤」成分として使用されていた過去があるものです。
普通で考えてもこれが体にいいので多く取り入れましょう、という考え自体おかしいのですが、何かしら体にプラスになる要素(例えば抗酸化効果など)を全面的にメーカーが押した売り文句が独り歩きするわけです。
そもそも納豆や海藻、魚などに十分なセレンに変わる栄養素が含まれているので服用自体無意味です。
健康補助として気軽にサプリメントを飲んでいる人は多いかと思いますが、アメリカでは実際に何かしらの病気の回復補助に必要な場合などのレアケースを除いても約半数が1日に何かしらのサプリメント1つは服用していると言われており、その市場規模は3兆3000億円になります。
ちなみに日本は1兆5400億円市場で米国の約半分で人口規模で言うと同じくらいのマーケットサイズで米国同様にサプリメント大国ですね。
米国ジョーンズ・ホプキンス大の教授による論文ではっきりと
❝ サプリメントの健康効果はなく、健康的な食事を摂っている限り、サプリメントはむしろ害である ❞と発表しています。確かの上記紹介の通りがんリスクが増してますしね・・。
また、同論文者の一人であるミラー医師は、
❝ 健康になりたいのなら、効果のないサプリメントに浪費するのはやめ、果物や野菜、ナッツ類、豆類、低脂肪の乳製品などの健康的な食品を食べて運動すべきである ❞ と至極当たり前のことを言ってます。
つまり、2兆~3兆円が動くサプリメント業界のお金稼ぎのために自分のお金と健康を失う行為をすぐやめるべきと言っているのですが、メーカーが稼いだ大金をメディアや広告宣伝に再び使い、多くの消費者が洗脳され、この「当たり前」の事実が見えなくなってしまうのです。