『がんでも長生き 心のメソッド』
まさに「サイモントン療法実践記録」患者の目線編・・みたいなものだったんです。
患者目線(治療受け手目線)から、専門医(ここでは精神腫瘍科・保坂隆医師)に質問するという形式で、わかりやすく体験的にサイモントン療法という言葉は使わずに「アメリカ式の新しいがん治療精神医学」として語られていました。
実際に、サイモントン療法の進化系みたいな感じですけど。
この本を読みながら、どうして今、私がサイモントン療法に強く引かれたのか、なんとなくわかりました。
ご縁なんだとも、感じました。
その後、サイモントン療法のプログラムのさわりを2時間渡って解説していただきましたが、まさに、本で読んだ内容の理論づけでした。
一晩明けた今、思っています。
私がこの3年間、暗中模索でよたよたと歩いてきたがん患者さんへのアドバイスの道は、期せずして、サイモントン療法と瓜二つになっていたようです。
この3年間で、がん治療に関して読んだたくさんの本の中には、サイモントン療法にふれた本もありましたが、私が意識的に、それを参考にしたことはありませんでした。
あの本からはこんな刺激、この本からはこんな学び、あの人からはこんな教え・・・色々な情報が私の中で私なりに醸成されていき、だんだんこれで良いのだと感じてみなさんにお話ししていた基本が、サイモントン療法の中に整理されて集約されていた・・・そんな感覚です。
今、サイモントン療法を正規に学び直すべきか、かなり迷っています。
自分の基本にこんなに近いものは、珍しいから(^^)
でも、みなさんには『がんでも長生き 心のメソッド』マガジンハウス社 をお勧めします。
こちらの方が論理的ではなく、具体的でとてもわかりやすいから。患者目線の疑問がベースなので、さらによくわかります。サイモントン療法って何よ?? と思われた方、ぜひ一読してみてください。
説明すると理屈っぽくなるけれど、この本には、サイモントン療法にはない死後の話や魂の話もあって、それを医師が真面目に解説してくれるのが面白いですよ。化学物質のありようで納得できる!!!
<がんでも長生き 心のメソッド> 今渕恵子・保坂隆
日本ではまだ珍しい精神腫瘍科(がん患者専門の精神科)の医師である聖路加国際病院の保坂隆先生に、
コピーライターであり2014年にステージ4の乳がんを告知された今渕恵子さんが、自らの体験をもとに
心のケアの必要性とそのメソッドをインタビュー。
がん患者の7割の心をラクにする2つの基本、
「がんは高血圧や糖尿病と同じ慢性疾患のひとつにすぎない」
「日本人の2人に1人はがんになる時代。でもがんで死ぬのは10人に3人」をはじめ、
「肉体的な痛みは99.9%コントロールできる」
「がんは第2の人生の始まり」など、
目から鱗の事実をQ&A方式でわかりやすく解説していく。
がん患者の心がV字回復し、免疫力が上がるメソッドのすべてを初めて公開!
サイモントン療法は、米国の放射線腫瘍医で心理社会腫瘍医であるカール・サイモントン博士 ( O. CARL SIMONTON, M.D.)により開発された、がん患者さんとご家族(または支援者) のための心理療法です。 近年では、がんのみならず、ストレスに起因するさまざまな病気に対してサイモントンのプログラムが提供されています。
米国にて、学会認定の放射線腫瘍医として、がん治療の第一線で活躍していたサイモントン博士は、臨床で患者さんの治療を重ねるにつれ、診断と治療が同じでも、成果が出て健康を取り戻す患者さんと、全く成果が出ずに死を迎える患者さんとに分かれるという矛盾に直面します。
ここで、患者さんの精神・心理状態、またそれにともなう生きる姿勢が、病気や治癒の過程に影響を与えることを認識します。希望をもって治療や日常生活に取り組む患者さんと、絶望感に苛まれながらそうする患者さんとのあいだに、大きな回復の差を見たのです。その後、がんと心の関係に関する研究を行い、そのことを実証しました。
現代ではさまざまな科学的研究により、精神・心理面、感情面が人間の免疫機能に大きな影響を及ぼしていることが証明されるようになりましたが、標準的な医療現場では、残念ながらそれらの面への効果的アプローチは体系的に取り入れられていないのが現状です。
病状が緩和されたり治まるだけでなく、こころも 身体も 魂も ― すなわち人間そのものが健全なバランスを取り戻して、私たちは初めて真の健康を獲得することが可能となります。