ココナッツオイルは、虫歯菌に対する殺菌性を調べる試験で高い効果を示しました。
この試験では、何も手を加えていない状態、消化プロセスと同様の酵素処理を施した状態のココナッツオイルが調べられました。
実験に用いられた菌は、連鎖球菌で、口内に多く存在するものです。
実験の結果、酵素処理したココナッツオイルは、虫歯の主な原因菌であるミュータンス連鎖球菌をはじめとする様々な連鎖球菌の成長を非常に強力に阻害することがわかりました。
酵素で分解されたココナッツオイルの脂肪分は酸となり、特定の菌に毒性を示すためです。
研究主任Damien Brady博士は次のように述べています。
「酵素処理をしたココナッツオイルを歯のお手入れに用いることで、様々な化学添加物の代替品として期待できる。
低い濃度でも効果があるという点も優れている。
また、抗生物質耐性菌の増加も考慮にいれて、微生物による感染症について、抗生物質に頼らない対抗策を考えることも重要である。」
ココナッツオイルの歯磨き粉をお勧めする6つの理由
有害な化学物質が含まれていない
Colgate Totalなど有名な歯磨き粉には、トリクロサンなどの抗菌作用のある化学物質が使われています。
この成分は、 抗生剤耐性菌や内分泌撹乱作用があることが指摘されています。
内分泌撹乱作用のある化学物質は注意が必要な問題です。
乳ガン、子宮ガン、前立腺ガン、睾丸ガンや、早産、低体重児、女子の思春期早発症、男子の停留精巣 など、様々な健康問題につながります。
動物実験では、トリクロサンにより、マウスやラットの胎児に骨の奇形が確認されており、ホルモンの影響と考えられています。
市販の歯磨き粉に含まれる成分では、フッ素も有名です。
フッ素 は、有害な産業廃棄物で、微量であっても人体にとって毒性があります。
虫歯の原因菌に効果を示す
毎日10分間ココナッツオイルをつけて歯茎をマッサージすると、3週間後には、虫歯の原因菌であるミュータンス連鎖球菌や歯垢が減ることがわかっています。
発泡剤を含んでいない
歯磨き粉の多くに、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム(SLS)、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)などの界面活性剤が使われています。
界面活性剤は歯磨き粉を泡立たせる成分で、舌に存在するリン脂質を分解し、味蕾の機能に影響を与えます。
これにより苦みが強く感じる様になります。
歯磨きの後には何でも変な味がするのはこのためです。
舌に存在するリン脂質を自然な状態に維持しながら抗菌効果が望めますので、これは、口腔衛生にココナッツオイルを用いると良い理由の一つです。
言うまでも無く、ラウレス硫酸ナトリウムは、口内炎の元と言われています。
口内炎を繰り返す人は、ラウレス硫酸ナトリウムが使われていない歯磨き粉を選びましょう。
安価である
1回の歯磨きに必要なココナッツオイルはごく少量です。
一瓶で数ヶ月はもつため非常に安価です。
犬の歯磨きもOK
人間用の歯磨き粉をペットに使うのはいやですよね。
ココナッツオイルなら、効果、安全性ともに、犬にも人にも適しています。
歯ブラシにつけるのが一番良いのですが、ペットの場合は少しなめるだけでも口内環境に良い効果が期待できます。
これからご紹介するレシピは犬用ではありません。
ご存じのとおり、人体には無害でもペットにとっては有害な物質もあります。
簡単にできる
ココナッツオイルの歯磨き粉は、少ない材料で簡単に作ることができます。
ココナッツオイル
重曹 研磨作用があり、歯を白くします。
エッセンシャルオイル 香りだけでなく、薬用効果もあります。
例えば、ペパーミントオイルエキスは、マウスウォッシュに使われているクロルヘキシジンよりも、虫歯の元となるバイオフィルムの形成を防ぐ効果が高いことがわかっています。
エリスリトール、キシリトール、ステビア(手に入れば)などは天然の甘味料です。
特にキシリトールは、虫歯予防効果が高いと言われています。
犬の歯磨きに使う場合は、キシリトールは入れないでください。犬には有害な成分です。
塩
ベントナイトクレイ 歯磨き粉をペースト状にまとめます。また歯茎や舌についた有害物質を吸着します。
ココナッツオイルでオイルプリング
オイルプリングは、マウスウォッシュと同じ感覚で、ココナッツオイルを使ってうがいをします(のどうがいはしないでください)。
オイルを口の中で移動させて、歯と歯の間をとおしたりしながら口内に10-15分間行き渡らせます。
最初は、一度に5分くらいから試してください。
この間に、オイルによって虫歯の原因菌やウィルス、食べかすなどが洗い流されます。
オイルが水っぽくなって白く変わったら吐きだしてください。
「オイルプリングはインドの民間療法であり、歯、歯茎、あごの強化、虫歯予防、口臭予防、歯茎の出血を抑える、のどの乾燥や唇のひび割れなどの対策として、科学的な根拠が示される前から伝統的に行われてきました。」
科学的にも、オイルプリングの洗浄、治癒効果は証明されています。
オイルプリングにより、子供の唾液や歯垢中に存在するミュータンス連鎖球菌(虫歯の原因菌)の数が減少しました。
「オイルプリングは口内の健康維持、向上のための予防策として適している」と、研究者グループは結論づけています。
オイルプリングにより、歯垢が減り、歯茎の調子が良くなり、歯肉炎のある思春期の男子においては歯垢中の好気性微生物の数が減少する効果がありました。
オイルプリングの口臭予防、口臭の原因菌を減らす効果はマウスウォッシュと同等です。
オイルプリングの洗浄作用の仕組みも、口内の健康に貢献しています。
「オイルプリングセラピーの口内の健康に対する効果は、プラシーボ効果であるという意見は覆されました。
オイルの鹸化作用や乳化に洗浄作用の仕組みがあることがわかったのです。」
こちらで紹介した研究では、伝統的にオイルプリングに用いられているごま油が使われていたことは注目すべきです
フッ素入り歯磨き粉をお勧めしない理由
フッ素は虫歯対策の先駆けとして長い間使われてきましたが、最近では、ある理由から厳しい意見が増えてきています。
Langmuir 誌で、フッ素入り歯磨きを使うことでできるフルオロアパタイトの膜の厚さがたったの6 nmであるという、衝撃の研究結果が発表されました。
これがどのくらいの薄さかというと、10,000倍で髪の毛くらいの厚さに達する程度です。
噛む動作でどんどん減っていくような薄い膜で、エナメル質を保護する他、知覚できる効果があるのかどうか、疑問視する研究者も多くいます。記事の続きはこうです。
「…そんなに薄い膜が果たしてエナメル質を保護することができるのでしょうか。」
ある研究によると、天然成分のカカオエキスであるテオブロミンのほうが、フッ素入り歯磨き粉よりも、象牙質(エナメル質の下の層にある歯の大部分を占める組織)を再ミネラル化し歯を修復する機能が高かった報告されています。
言うまでも無く、多くの子供にとって体内に摂取するフッ素の大部分がフッ素入り歯磨き粉ですから、フッ素症のリスク要因となりえます。
なぜなら、子供は、口に入れる歯磨き粉のほとんどを飲み込んでしまうからです。
実際、小さな子供が飲み込む歯磨き粉に含まれるフッ素の量は、それだけで一日の推奨量を超えてしまう量であるとことは珍しくありません。
フッ素水もそうですが、フッ素を飲み込むことは、健康に良くありません。
科学的にも、フッ素は有害な化学物質であり、体内に蓄積され、酵素に影響を及ぼし、神経系、内分泌系の機能不全などの健康被害を引き起こします。
過度の摂取は、子供にとっては特に危険です。
小さなお子様には(大人も)、フッ素の入っていない歯磨き粉を与えましょう。
歯の健康を促進するためのアプローチ
重曹、エッセンシャルオイル、キシリトールなど、天然成分の歯磨き粉はフッ素入りの歯磨き粉より、効果も高く安全です。
フッ素、トリクロサン、ラウリル硫酸ナトリウムなどの危険な化学物質を自ら好んで使う必要はありません。
お口の健康を安全でナチュラルな方法で守りましょう。
フッ素水、フッ素入り歯磨き粉は使わないでください。
天然成分のフッ素の入っていない歯磨き粉を使いましょう。
手作りや、信頼できるブランドの製品を選びましょう。
糖分や穀物を減らしましょう。
フルクトースの量は一日に25 g以下にしてください。
加工食品をやめましょう。
食事は、新鮮であること、ホールフードであること、発酵野菜、 牧草飼育された家畜の肉など、強い骨や歯を作るミネラルを十分に含んだ食材であることが重要です。
口内の衛生状態を維持し、水銀を使わない歯科病院で定期的に歯のお手入れをしてもらいましょう。
歯磨きの前に、布でゴシゴシと歯を拭くとバイオフィルムが取れやすくなります。
最後に、天然成分で息をフレッシュに保つ方法をご紹介しましょう。
新鮮なパセリ、ミント、コリアンダー、ショウガのスライスを噛むと、口臭清涼効果があります。
キュウリのスライスを上あご(口の中)に貼り付けておくと臭いの元になる菌を減らす効果があります。
アーユルヴェーダの教えでは、キュウリを食べると、口臭の原因の一つである、胃の中の過剰な熱を下げると言われています。
★重曹+ケイ素+ココナッツオイルで、歯茎のブラッシング !