いま日本ではアトピーを発症する人が、どんどん増えています。しかし、これはどこの国でも起こっていることではありません。
実はアトピーが増えているのは、先進国なのです。入浴習慣のない国や食べ物に不自由がある地域では、アトピーはほとんど見られません。
これは動物にも共通していて、アトピーになる動物は先進国で飼われているペットだけで、野生動物にはありません。
アトピーが、増えている要因は生活環境にあります。先進国に共通しているのは、豊かで便利な生活です。いくつか例を挙げてみます。
一日三食好きなものを食べられる
食事もインスタントで簡単に用意ができる。
人間も動物も、毎日自分の足で動き回ることもなく、食べ物にありつける。
夜遅くまで働く。ゲームやテレビに夢中になることも。
風邪をひいても、薬を飲んで、すぐ治す。
このような生活が送れるのは、先進国だからこそ。しかし、こんな毎日は、わたしたちを「自然」から引き離してしまったともいえます。
アトピーにならない生活とはどんなものでしょうか。アトピー発症の少ない発展途上国に見習うべく、現地の生活を想像してみましょう。
食事はお腹が空いた時に、少しだけ食べる。
食べ物や水の調達に、毎日長い距離を歩く。
電気が無い暮らしなら、夜が更けたら眠る。
風邪をひいても、静かに寝て治す。
現代の私たちとは、かけ離れた生活ですよね?けれど、このような生活様式は、戦後まもない日本では、近いものがありました。その当時は、生活は貧しかったけれど、アトピーの人はほとんどいなかったそうです。
アトピーは、現代病です。わたしたちの生活から生まれてきたものです。
アトピーは意味を持っています。アトピーの症状は「排泄」なのです。排泄とは、体の中で不要になったもの(老廃物)を外に出す働き。便、尿、汗が代表的ですね。生きていくために欠かせない機能には、呼吸、消化、血液の循環、体温調節などがありますが、その中で欠かせない大事な役割の一つが「排泄」です。
人は、きちんと排泄ができないと健康に生きることができません。例えば、2週間便秘だったら、体がおかしくなるのは想像できますよね?老廃物は、体外に出さなければ病気になってしまいます。
しかし体が不調の時は排泄機能が低下し、老廃物が溜まっていきます。私たちは、知らず知らずのうちに「いらないもの」を溜めこんでいるのです。そして、新たに排泄しようと選んだ場所が「肌」です。
実は、肌は「排泄器官」のひとつ。体の中に溜めていられなくなった老廃物を、肌を炎症させて血や体液と共に排出しています。つまり、炎症自体が「健康を保つための働き」の「排泄」なのです。
・アトピーの症状を利用して、体内のいらないものを排出する
→ つまり、炎症は自然治癒するまで放置する
・毎日の生活で、体にためこむ不要なものを取り入れないようにする
→ 食事を見直してみましょう
・しっかり排泄ができるような体づくりをする
→ 睡眠不足に気をつける、適度な運動をする、働きすぎないなど。
・1日2食にするなど、小食をこころがける
→ お腹が減っていないのに、朝、昼、晩と食べていませんか。
食べ過ぎていると、体は消化のためにエネルギーを使いつづけて、疲れきってしまいます。
本来、傷の治癒に使うエネルギーも使ってしまうことに。
お腹が減った時に、腹七分目の食事がベストです。
一日三食食べなければいけない、という概念は捨てましょう。
・季節の野菜をたっぷり食べる
→ 旬の野菜には、その季節に合った働きがあります。
夏野菜は体を冷やし、冬野菜は温めてくれます。
例えば、冬に夏野菜ばかり食べていては、体を冷やしてしまいます。
旬の野菜を食べることは、美味しいだけでなく、体にも優しいのです。
・昔ながらの調味料を使うようにする
→ できれば、化学調味料などの少ない食事を心がけたいです。
アトピー性皮膚炎は、戦後になってからよく聞かれるようになった症状だそうですが、これは正式な病名ではないのだそうです。
私はそれについて、近年になって自分がそれに悩まされるようになるまで、よく知りませんでした。
“アトピー”とは、奇妙な、という意味だそうで、つまりは、原因不明の皮膚病の総称のようです。
ですが原因不明とは、原因がないのではありません。私自身、何が原因かがわかるまで、とても長い時間がかかりました。
私の場合のアトピー性様疾患は、主に顔面上に現われていました。
以前は、それは皮膚の上の疾患だから、肌に直接触れたり、塗布するものが原因であると信じて疑いませんでした。
そのため、毎日のスキンケア用ローションなどを、ケミカル物質の入ったものをやめて、漢方やハーブを抽出したエキスとその他の天然成分を自分で調合したものにもしてみました。
しかし、結局それらを抽出するためにアルコールや、BGという、非常に低刺激性ではあるものの、やはり化学薬品の一種であるものを使っているため、完全な脱化学物質にはならないことに気が付き、それらも使用しなくなりました。
さらには、もっとも一般的とされる保湿液のグリセリンを合成ものから植物性のものにまで替えていましたが、それすら断念する結果になりました。
なぜなら、どうしても湿疹は治らなかったからです。何が原因なのか、さっぱりわかりませんでした。
クリームや乳液はとうにやめていましたが、一般的に、弱った肌にもいいとされる天然のオイルですら、私の肌には痒みを起こし、私は完全に途方にくれていました。
唯一救われたのは、保湿効果がある蜂蜜を、精製水に溶かしたものだけは大丈夫でしたので、それだけを水洗顔のあとに使っていました。
あるときアトピー皮膚炎について調べていて、それが食物とも関連があると知りました。
思えば、私が原因不明の湿疹に悩まされ始めたのは、以前アメリカでの滞在中に、多量の肉食生活をした後でした。
郷に入っては郷に従えで、多くのアメリカ人がそうであるように、肉類の割合の多い食事をしていました。
その当時は、それが皮膚炎と関係があるとはまったく考えていませんでした。
が、ある読み物で、幼少の頃に治まったアトピー性皮膚炎が、肉類中心の食生活をすることで、成人で再発することがあると知り、急いで肉類を食べるのを一切やめました。
ところが、それでもやはり、湿疹は治りませんでした。
ついでに、いきなり肉類を断ち切ってたんぱく質源を豆腐のみで摂るようになったため、必須アミノ酸が充分取れていなかったのでしょう、3ヵ月後には髪がたくさん抜け、残った肌も艶がなくなりました。
もう、本当に、何がなんだかわからなくなっていました。いったい何が原因でこうなったのか。
湿疹の痒みは相変わらずひどく、最も悪化したときには、顔中を発疹が覆いました。
お化粧どころか紫外線防止剤すら塗れず、外出もままならなくなりました。そして、アトピー性皮膚炎は一度再発すると、めったに治ることはないとも聞き、ほとんど絶望しかけていました。
そうしながら、あれこれ調べていくうち、やがて、精製されたお砂糖や小麦の害などや、農薬、添加物、環境ホルモンのことまで知るようになりました。
アトピーだからというより、それらの実害の恐ろしさから、口に入れるものをそういった観点から変えていくようになりました。
白砂糖は蜂蜜やオーガニックの糖類に変わり、お野菜や果物をできるだけ有機で作られたものに変え、またドライフーズやハーブなども可能な限りオーガニックを選びました。
調味料は、付属や市販の味付け料などは一切使わず、もともと味付けの濃いものや刺激のあるものが苦手でしたので、天然の塩以外ほとんど何も使わなくなりました。
自然の味を心から味わえる味覚に変化していった。
このような食生活にシフトしたことで、驚くほど前とは違った感覚で、食べ物が味わえるようになっていました。
お刺身を食べると、以前はほとんどお醤油の味だけで味わっていたものが、魚の切り身の甘さが感じられるようになりました。
同じようにお豆腐も甘く感じます。
大好きな納豆は付属のタレやお醤油の代わりに亜麻仁油を入れてよくかき混ぜると、まるで違った食感と味で、クリーミーなテリーヌのように味わえます。
野菜は、さまざまな風味と味わいの繊細な味がします。
果物は、こんなにもオーガニックとそうでないものは違うのかとはっきりわかるぐらい甘くてジューシーで、天然のスイーツです。
こうして、食するということ自体が全く変わっていきました。
食欲を満たすだけでなく、食材自体をしっかりと味わえ、そして、その深みを感ぜずにはいられなくなりました。
食べ物が食べられること、食べ物が自分の口に運ばれるまでのことに思いを馳せることが、自然に多くなるようになりました。
そうこうしているうちに、ふと、真っ赤な顔面の端のほうが、白くなっていることに気がつきました。最初は白斑かと思い、湿疹のひどさからついにメラニン色素までなくなったのではと思いました。
ですが、それはただ、元の肌の色でした。他の部分が真っ赤だったので、その対比で、そのときは白く感じられただけでした。
それがわかったのは、その部分が少しずつ増えていったからです。
それは、長い間見られなかった、顔の元の皮膚でした。
しかも長い間日光にも当たれず、またお化粧もしなかったため、メラニン色素も最低限で肌表面も新品でやわらかな、まるで生まれたての肌でした。
それは本当にじわじわと、顔のはじのほうから現われ始めました。が、明らかに赤い部分は減っていきます。
治らないかもしれないと思われていたアトピー性皮膚炎が、消えていき始めているのです。
薬を塗ったわけでもなければ、特殊なローションをつかったわけでもありません。
蜂蜜の保湿効果と抗ヒスタミン効果はありましたが、それは治癒の補助的役割でした。
実際には、身体の中が変わったことで、それが皮膚にも現われたことが、後になってよくわかりました。
よくよく考えてみれば、皮膚とは結局のところ、排泄器官です。
汗や皮脂で体内のものを排出しています。
それらには、当然食物として取り入れたものが含まれるはずです。
身体にいい食物を食べれば肌がきれいになるのはそういうことですし、添加物や農薬が入ったものを食べていたら、当然それらも肌の表面から現われているでしょう。
それがなくなったことで、肌表面は浄化されていったようです。
肉類を多く食べたことがきっかけになったことは確かですが、それは高動物性脂肪やたんぱく質の食生活だったからというよりむしろ、オーガニックでない肉類に含まれていた抗生物質や環境ホルモンのせいではなかったかと、今になってみれば思います。
現在は肉類は食べていないのでわかりませんが、仮に新鮮な無農薬野菜と、オーガニックのお肉だけを厳選して食するなら、おそらく皮膚疾患の心配はあまり要らないようも、思います。
新しく生まれた皮膚は、アトピー性皮膚炎を患う前の肌より、ずっと良質に感じます。
実際、以前にあった内面性の薄茶色のシミや深い眉間のシワすらなくなっていました。キメも整っており、毛穴も小さくなっています。そして、しっとりとやわらかです。
自分の肌歴史上、食生活のいい加減だった若い時分よりも、ずっときれいなようです。
今となっては、アトピー性皮膚炎を患ったのは、あのままの食生活を続けていけば、肌のみならず身体全体に悪影響がでることへの、サインだったのだと思います。
きっとあのままだったら、ケミカル入りの化粧品類も使い続けて、今頃たくさんのシミやシワにも悩まされていたでしょうし、そして肌の質もこんなに変わることもなかったと思います。
変えようと思っても、肌表面につけるものばかり目を向けて、身体の内面に目を向ける必要性すら知らないままだったでしょう。
人間の身体のしくみでは、健康状態がその人の一番弱い部分にまず現われるようになっているそうです。
私の場合は子供の頃から何かと肌が弱かったので、体内の不健康な状態が最初に肌に現われたのでしょう。
それがアトピー性皮膚炎の正体だったのだと思っています。
アトピー性皮膚炎を患う人が戦後になって現れたことと、戦後に添加物や農薬に汚染された食物が出回り始めたことを関連付けて考えれば、ずっと多くのアトピー性皮膚炎患者の方たちが、薬に頼らず治せるのではないかと思うのですが。
アトピーのように肌に現れてしまって悩んでいる方も、またそうでない方もこの記事を読んでいただけなのなら、幸いです。
オーガニック食品に目を向ける人がもっと増え、オーガニック食品がもっと簡単に入手できるよう普及されるようになればと、心よりそう思います。
アトピーを改善するには、どんな栄養をとるかも大切ですが、まずは「腸がキレイであること」が先決です。いくらバランスのいい食事をしていても、腸が汚れていれば、イマイチ結果につながらないからです。
あなたが食べたものの栄養は、腸で吸収して、体中に運んでいます。そして、いらないものを、便として外に捨ててくれるのも腸の働きです。けれど、食べ過ぎていたり、消化の悪いものを多く食べていると、腸がヘトヘトに疲れてしまい、腸の中がドロドロに汚れていきます。すると、「栄養」を吸収することができなくなったり、「ドロドロの汚れ」を間違って吸収してしまうようになり、血液がどんどん汚れていきます。
あなたのアトピーを修復してくれるのは、栄養たっぷりのサラサラ血液。まずは「腸をキレイにする食事」を心がけることで、あなたの努力を結果につなげていきましょう。
腸をきれいにして、アトピーを根本的に改善するための食事法
1 消化のしやすい順番に食べていく
2 1日2食にして腸が休む時間をつくる
3 季節の野菜をたっぷり食べる
4 良質な油で肌に潤いをプラス
5 おばあちゃんの知らない調味料は使わない
6 牛乳はひかえる
今ではアトピーの情報が手に入りやすく、情報が乏しかった頃にくらべると、アトピーは「治せない」という時代から、「治せる」という時代にかわってきました。けれど、そんな情報が多い時代だからこそ、「選ぶ力」が試されます。そんな時、情報を選ぶ際に基準にしておきたい事が一つだけあります。それは「自然」です。
アトピーになるのは、「先進国の人間」と、その人間に飼われている「ペット」だけだと言われています。その一方で、「発展途上国の人間」や、「野生の動物」には、アトピーで苦しんでいるものはいないのです。この前者と後者の違いは、どこにあるのでしょうか。それは私たちが自然とかけ離れた生活をしているということです。
私たちは、豊かさや便利さを手に入れながらも、食生活は乱れ、遅寝遅起き、今では呼吸さえも浅くなり、人間関係のストレスで、体はギュッと緊張している人がたくさんいます。
アトピーは、「もう少し体にも意識を向けて」という大切なサイン。
「この化粧水でアトピーを改善!」「アトピー肌に開発されたクリームです!」そんな情報も見かけますが、大切なのはそこではありません。
そのような一時しのぎはもうやめましょう。
大切なのは、今まで見放してきた、あなた自身の体と向き合うこと。そして、自然の生活に近づけていくことです。
アトピー性皮膚炎には、ステロイド軟こう、もしくはプロトピック軟膏と呼ばれる免疫抑制系の軟膏が使用されています。ひどい人は飲み薬のステロイドを処方されている人もいるでしょう。そしてアトピーにかかわらず、体外物質にも影響を受けている疾患を総称して、化学物質過敏症などと呼ぶことがあります。
アトピー性皮膚炎を持つ多くの人々は、なぜなるのかという本質的原因に目を傾ける人が少なく、西洋医学の論理に従って軟膏を塗り続ける人が少なくありません。それらは実は免疫の異常ではなく免疫自体は正常に働いているのです。
ステロイド軟こうなどでその免疫を無理やり抑え込んでしまえば、あっという間にステロイド依存を誘導し、皮膚自体がステロイドなしではいられない状況に変化し、耐性を獲得していくことになります。
ステロイド軟膏やプロトピック軟膏は癌の発生率を増すことが証明されています。アメリカFDAもプロトピック軟膏の発癌性に警告を加えたり、ステロイド軟膏であっても発癌性を指摘しています。ちなみに多くの人が勘違いしていますが、減感作療法というのも全く意味がありません。アレルギーについていえることはその薬を飲んでもその場しのぎであり、使えば使うほど不健康になっていくということを自覚できるかどうかが重要です。
たしかにステロイド軟こうを塗ると、一時的に炎症は抑えられますので、肌はきれいになります。しかし無理やり免疫を狂わせているのでほかの病気が生じるわけですが、原因に目を向けず抑え込んでいるだけなので、ステロイド軟こうを塗らなくなると劇的に悪くなるのです。だからステロイド軟こうやステロイド剤が悪いとわかっても、すぐにやめてはなりません。いきなり薬をやめると猛烈に悪くなります、これがいわゆるリバウンドです。言い方を変えれば精神薬やドラッグと同じ「禁断症状」です。これらの薬をやめたいと思った場合、薬の減量の仕方だけにこだわってもまず成功しません。
ステロイドはホルモン剤であると同時に石油から作ったクスリでもあります。このような現代のクスリたちは脂溶性毒として脂肪や細胞膜や脳の中に蓄積され、長くとどまって毒性を発揮したり慢性毒性を発揮します。
またホルモンに直接影響を与えるため人体のホルモン産生が狂ってきます。簡単にいうとステロイドを使っていると、人体はステロイドがあると足りていると勘違いし、ステロイドの産生を減らしてしまいます。これはステロイドに限らないのですが、ステロイドは強力な作用があるので臓器の疲労や萎縮をもたらすのです。そうすると最初はよくなったフリをしますが、結局もっとクスリ漬けになっていくわけです。
それにとどまらずステロイドには糖尿にする作用があったり、感染症になりやすくなる作用があったり、メタボにする作用があったり、骨粗鬆症にする作用があったり、潰瘍にする作用があったり、網膜剥離にする作用があったりと、とにかくさまざまな弊害をもたらします。
またステロイドの軟膏や吸入は少量だから大丈夫と、嘘を言っている医者たちがたくさんいます。たしかに飲み薬に比べると少量かもしれませんが、その量でもしっかり作用するからこそ薬もその量になっているわけだし、一日だけでその使用を終えているわけではないので結局臓器疲労の弊害をもたらします。
ですからそのようなクスリはやめることが望ましいのです。ただし何度も言うようにステロイドなどを一気に止めるとリバウンドが出るので、減量や指導をしっかりできる方と相談の上やっていただければと思います。
*NPO法人 薬害研究センター 理事長、Tokyo DD Clinic 院長、NPO法人 薬害研究センター 理事長
皮膚の疾患といえば、近年はアレルギーによるものが増えています。「蕁麻疹」「食物アレルギー」、「薬物アレルギー」などの場合は原因を特定しやすく、抗ヒスタミン治療に効果があり、また、原因となるもの(サバなど)を避ければよいだけなのですが、問題はアトピー性皮膚炎です。
アトピー性皮膚炎は原因を特定するのが難しく、しかも症状が酷い。なにか特定のアレルゲンというよりも「あらゆるモノに対して過敏な反応をする」という感じですから、治療も簡単ではなく、基本的には自然に治癒するのを待つしかないという困った病気なのです。
アトピー性皮膚炎対策になる栄養
・免疫を強化する
(※アレルギーというのは理屈でいうと、免疫を強化すれば症状が酷くなるばかりです。しかし、「免疫系が正常化してくれるのを願う」しかないのもまた事実なのです)
たんぱく質、ビタミン、ミネラル
糖たんぱく質のラクトフェリンを含む牛乳
(乳製品がアレルゲンでない場合)
ビオチン、アビジン、発酵食品も良い
・アトピー性皮膚炎に効果があるとされるガンマ-リノレン酸
かゆみや炎症にも効くといわれます
・アレルギー性疾患の大きな原因はリノール酸
(リノール酸は体内でアラキドン酸を生成します。アラキドン酸が炎症・アレルギー反応を誘発するオータコイド類を生み出すのです)
サラダ油を始め、ベニバナ油、大豆油、コーン油、綿実油などに含まれるリノール酸を摂り過ぎるとアレルギーを誘発・悪化させることが分かっています
(しかし、リノール酸はガンマ-リノレン酸酸の元になるものです。「摂り過ぎ」が問題ということで、それを徹底的に排除すれば良いということではないのです。あくまでもバランスです)
肉に多い脂肪酸「アラキドン酸」がアレルギーを悪化させます
(肉を食べなくてもリノール酸を摂ると体内でアラキドン酸に変化し、血管や皮膚に悪影響を与え湿疹や喘息を悪化させる)
これとは逆に、α-リノレン酸は血管の異常収縮を緩和し、アレルギー性の皮膚炎を鎮める効果があります。
αリノレン酸はシソ油やエゴマ油に多いのですが、こうした油は値段が非常に高いので、同じ効果のあるDHA / ドコサヘキサエン酸を摂ると良いでしょう
通常の油ですと、オリーブ油、菜種油、ゴマ油、米ぬか油などが比較的リノール酸が少なく、オレイン酸など安定した脂肪酸が多いです。また、ハイオレイックのベニバナ油は、リノール酸を抑えてオレイン酸を増加させたものなので比較的安全です
アレルギー疾患について
アレルギー誘発物質、抗体のレセプター、遺伝的な要因などを、専門家が色々研究して「どうしてアレルギーになるのか」を探求しております。しかしなかなか難しいようです。
筆者は【免疫システムが狂ってきているからだ】と思っております。
カラダは強固なまでに「他者」を受けつけません。たとえ同じ遺伝子を持つ肉親であっても臓器移植が失敗するケースが多いのもそのためです。頑として異物を排除するのは「自己防衛」のためです。
しかし、現代文明は「カラダが知らない人工物質」を大量に生み出すようになりました。こうした物質が食事や環境から体内に侵入するのを避けることができません。
それに加えて、自然環境と接することがなくなった都会の人間は、「カラダが遺伝的に知っていた物質に触れなくなり、免疫にとって顔なじみだったモノがカラダに入ってこない」という状態でもあります。
免疫システムはどうしていいのか分からないのだと思います。 排除すべきものと、受け入れても良いものを判断できなくなっている。こうして【免疫の暴走】が起きるのでしょう。
アレルギー(Allergy)とは、「よくわからない・原因不明」という意味です。
「よく分からない」のは、人間ではなく免疫の方だと筆者は思うのですが。ヒトがやっている事についていけずに困っていて、一部は壊れてしまったのでしょう。