がん細胞によるグルタミン発酵                   吉冨 信長


正常細胞は呼吸(ミトコンドリアでの酸化的リン酸化)によるエネルギー産生ですが、がん細胞は発酵(細胞質による解糖系)をメインのエネルギーシステムとします。

こうした、呼吸から発酵への移行は、がん細胞共通の代謝特性といっていいでしょう。

 

(発酵を介さない) ケトン体の上昇は、正常細胞が効率的なエネルギー源として活用でき、酸化ストレスから保護する一方で、ケトン体利用が苦手ながん細胞のストレスを高めていきます。

つまり、比較的、正常細胞とがん細胞は相反する性質を持つため、治療環境を構築しやすいかもしれません (しかし、こうした理論どおり一筋縄に行かないのががんの特徴でもある)。

 

ところが、がん細胞は宿主の栄養状態によって代謝経路を切り替えたり、発酵といってもブドウ糖のみを標的にするのではなく、他の栄養素も利用して発酵する特徴も持ちます。

ブドウ糖以外では、主にグルタミンを材料に発酵します。これが俗言う、がんのグルタミン発酵と呼ばれるものです

 

がんの多くがブドウ糖をメインに消費し、乳酸を産生させます。

いわゆる、がんPET検査(FDG-PET)では、ワールブルグ効果の理論をもとに、ブドウ糖の取り込みをイメージングしてがんの局在診断しています。

ところが、全てのがんにおいてワールブルグ効果(解糖系の発酵)がみられるわけではなく、実際にPET検査で検出されない腫瘍も珍しくはありません(だから一般のPET検査は未発見が多いとされる)。

※つまり、腫瘍の多くは増殖・分化のためにメインの燃料としてブドウ糖を使用しますが、腫瘍の種類によってはグルタミンをメインに使用するものもあります。

 

このため、近年では、ブドウ糖ではなくグルタミンをイメージングしたPET検査でグルタミン依存の腫瘍を検出しています。

 

さて、ブドウ糖はがん細胞の解糖系において、その約20%がペントースリン酸回路を経由し、細胞増殖を促すとされています。

これは、ブドウ糖の炭糖骨格をもとに、細胞のDNAを構築するヌクレオチド(核酸の前駆体)の材料になるからです。

さらにグルタチオンという抗酸化酵素を合成します。

 

一方、がん細胞によるグルタミン代謝では、好気性下においても嫌気性下でもTCA回路を利用してエネルギーを産生することができます (がん細胞にミトコンドリアの質や量は低下しているが、利用できるものもあるため)。

そして、グルタミンはヌクレオチド合成のために主に窒素を供与する材料となります。

さらにブドウ糖と同様にグルタチオンを合成します。

ブドウ糖は乳酸産生によりがんの生存や増殖を促しますが、グルタミンはアンモニアの放出によって、がんの増殖に役立つのです。

 

ブドウ糖発酵 → がん増殖のための 炭素供給 & 乳酸環境

グルタミン発酵 → がん増殖のための 窒素供給 & アンモニア環境

となります。

(※がん細胞によってはグルタミンによる乳酸産生も報告されている)

 

実際に、グルタミン供給をストップすると、標的となる腫瘍は増殖がストップされる報告が多々あります。

よって、治療において、ブドウ糖供給を制限するのと同様に、グルタミンを制限する方針もあります。

そのため、がん治療でよくある方針として動物性タンパクを制限することです (植物性にも含まれているが、動物性の方が量が多いから、そしてエストロゲンや成長ホルモンによるがん細胞の肥大なども関係している)。

 

しかし、グルタミンは正常細胞にとっても必須の栄養素となるため、ここの判断が非常に難しくなってきます。

確実に言えることは、がん細胞への燃料供給は、ブドウ糖でもなくグルタミンでもなく、ケトン体をメインに考えていくことです (ただし、ケトン体を利用して増殖するがん細胞の存在も報告されていますが、それは一部とみなし、とりあえずここでは考慮しません)。

 

そして、「特にブドウ糖とグルタミンのセットが、急速ながん細胞増殖の促進に相乗的に作用する」という報告があるため、がん治療のベースとしては、まずはブドウ糖の供給を制限しケトン体を増やしていけば、グルタミン利用も回避できるかもしれません。

また、グルタミン発酵を利用するものは、比較的転移性のがんに多いことも明記しておきます。

 

いずれにしても、このセット(ブドウ糖+グルタミン)はがん増殖に対して強力な相乗的刺激があるため、がん治療においてはブドウ糖をまずは避けるべきかもしれません。

 

 

*「ケトン体」は、アセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸という、3つの物質の総称です。

体内のブドウ糖が足りなくなると、体の脂肪が燃焼されエネルギー源として使われるようになります。

この時、肝臓で作られるのがケトン体です。

通常、脳はブドウ糖しかエネルギー源として使うことができないとされています。

しかしケトン体は、ブドウ糖の代わりに脳のエネルギー源となると言われているのです。

脳のほか、様々な臓器においても、エネルギー源として使われるとされています。

本来、人はブドウ糖をエネルギーとして利用していますが糖尿病の人はブドウ糖が使えず脂肪を燃焼します。

脂肪が燃焼する時にできる燃えカスがケトン体です。

この時にもケトン体が作られるため、ケトン体の濃度は糖尿病などの指標となるとされています。

ケトン体は酸性だからケトン体が体内で増加すると血液も酸性になってしまい体調が悪くなってしまいます。

 

*ケトン体ダイエットとは、まず、ダイエット開始からおよそ二週間、炭水化物の摂取量を極端に減らします。

ちなみに、炭水化物の摂取量は、摂取カロリーの5%に抑える必要があると言われています。

この状態を続けることで、身体が「ケトーシス」の状態になるとされています。

それから、体重の増減や体調などを見ながら、少しずつ炭水化物の摂取量を増やしていくと言われています。

ただし増やすと言っても、最終的に摂取カロリーの20%を超えないようにするようです。

あえて身体をケトーシスの状態にすることで、脂肪を分解し、エネルギー源として使うことができるとされるケトン体ダイエットは、非常に効果の高いダイエット法と言われることも多いようです。

また、ケトーシスになると食欲が抑制され、空腹を感じにくくなると言われています。

ダイエットの大敵である食への欲求に、あまり悩まされずに済むかもしれません。

加えて、脂肪をエネルギー源として分解させるため、動脈硬化などの予防にも効果があるのではないかと期待されているようです。

勿論脂肪をエネルギーに変えてくれるので脂肪の燃焼効果が他のダイエットよりも高いのも魅力です。

他にもケトン体ダイエットが人気の理由の1つに「ダイエット後も脂肪燃焼効果が続く」ことが挙げられます。

 

今まで体内に糖が不足したことがない生活をしているとケトン体を作ってくれる肝臓の代謝が下がっている可能性が高いです。

だから脂肪をつい貯めこんでしまうのでしょうね。

ダイエットをどんなに頑張っても痩せないのは太りやすい体になってしまっているから。

ケトン体ダイエットは肝臓の代謝を上げるのでいらない脂肪はどんどん燃焼されます。

しかも一度働くようになるとそのまま継続してくれるのでダイエットを終了しても脂肪の燃焼効果は続いて体も痩せやすくなります。

ケトン体ダイエットをするときに、積極的に摂取するといいと言われている食品が「ココナッツオイル」です。

ココナッツオイルに含まれている中鎖脂肪酸は、ラードなどに含まれる長鎖脂肪酸よりも分解されやすいと言われています。

それ自体が脂肪として蓄積されにくいだけではなく、長鎖脂肪酸にも影響を及ぼし、燃焼されやすくする働きがあるとも言われているようです。そのため、ココナッツオイルはダイエットに適した食品と言われています。

加えて、中鎖脂肪酸を摂取することで、ケトン体が作られやすくなると言われています。

ケトン体ダイエットの際にココナッツオイルを摂取することで、よりよい結果を出すことができると期待されているようです。

ココナッツオイルは、コーヒーなどの暖かい飲み物に入れたり、トーストに塗ったり、揚げ物をするときに使ったりと、幅広く活用することができるようです。比較的、食生活に取り入れやすい食材と言えるかもしれません。

 

また、適度な運動も、ケトン体ダイエットの効率を高めてくれると言われています。

炭水化物の摂取量を制限すると、自然とタンパク質の摂取量が増えるため、筋肉が落ちにくいと言われることもあるケトン体ダイエットですが、基礎代謝を高く保つためにも、適度に身体を動かして、筋肉量を維持するように心がけたいものです。

ちなみに筋肉が落ちると、基礎代謝(呼吸や体温調節などのために使われるエネルギーで、運動をしなくても消費されます)も落ちてしまい、消費カロリーの少ない、太りやすい身体になってしまうと言われています。

せっかく厳しい食事制限をやり通しても、ダイエットをやめた途端にリバウンドしてしまっては、元も子もありません。

なお、ケトン体ダイエットの効果を高めるために行う場合には、あまり激しい運動をする必要はなく、ウォーキングなどが適していると言われることが多いようです。

 

*ケトン体ダイエットと糖質制限の違い

炭水化物の摂取量をセーブするという点が大きな特徴であるケトン体ダイエット。

この方法と糖質制限ダイエットとは、同じものなのではないかと思う人もいるかもしれません。

確かに似ている点もあると言えますが、この2つは、厳密には違う方法だと言われているようです。

ケトン体ダイエットをする場合は、一日に摂取する炭水化物の量が、かなり厳密に定められています。

しかも短期集中型のケトン体ダイエットは2週間しか期間がありません。

この期間に集中してきっちり炭水化物を制限しなければなかなか成功は難しいですね。

しかも短期間に炭水化物を制限した後は今度は少しずつまた決められた量を増やして食べていかなければいけません。

 

一方糖質制限ダイエットは漠然とした量の炭水化物を、長期間に渡って減らしていきます。

増やして食べると言う考えはケトン体ダイエットと違って無いのが糖質制限ダイエットです。

ケトン体ダイエットと糖質制限とは、この点が大きく違うと言われているようです。

この2つのダイエット方法を比べた場合は、ケトン体ダイエットの方がより制限が厳しく、実行する際のハードルは高いと感じられるでしょう。

単に主食を抜いたり、イモなどの高糖質の食品を避けたりするだけではなく、調味料にまで注意を払わないと、求められる制限をクリアするのは難しいと言われています。

余程努力しないとケトーシス状態にはなりません。特に外食が多い人などにとっては、ケトン体ダイエットは実行が難しい方法かもしれません。

 

*ブドウ糖(グルコース、分子式C6H1206)は、ぶどう、柿、いちじくなどの果実のほか、ハチミツなどに多く含まれている単糖類(ブドウ糖、果糖、ガラクトース)の一種です。

また、ブドウ糖は私たちの通常の食事の中からも作られています。

ご飯やパンなどの炭水化物は、体内の消化酵素によって細かく分解され最も小さな分子になったもののひとつが「ブドウ糖」です。

最近では、飲料水の甘味料、栄養補助食品などにも使われており、白い砂糖の固まりの様なものや、粉末のステックになった物があります。

ブドウ糖は、腸で吸収され生活のエネルギーとして体内で利用されております。

私たちの生活にとって最も身近な成分です。

 

*グルタミンは皆さんの体に一番多く存在するアミノ酸で、体内の全遊離アミノ酸中60%を占めています。

よくグルタミン酸と間違えられますが、分子構造は似ているものの、効果的にも全く別のアミノ酸です。

体には非常に多くのグルタミンが必要であるため、普段は筋肉や血液中に大量にストックしています。

体内でも合成されるので非必須アミノ酸に分類されていますが、風邪を引いた時、疲れが溜まっている時、運動をした時など、体にストレスがかかっている時は大量に消費されるため“準必須アミノ酸”と呼ばれ、食品からも積極的に摂取して欲しいアミノ酸です。

 








          たきがみ博士の想い

 

誰でも、自分の中に伝統がある。自分が経験したすべての過去の累積、それが”いま”のわたし。

過去とは思いだすこと、現在(いま)は過去の必然、そして、未来は想い、選択すること。

いまは、変えられない。

しかし、人には明日があり、未来がある。明日は、こうありたいと想いを持つことができる。

 

すてきな明日に向かって、”これからへの想い”を具体化するJourney、しっかり楽しみたいと思います。

そして、”いま、ここ”を丁寧に活きる。

みずからの人生の軌跡を、すてきな笑顔でみつめるために。

 

旬(ときめき)亭 亭主 たきがみ博士
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☆他人に期待すれば不満になり、

  自分を信頼すれば自信になる 

☆人間関係とは、他人を通して自分自身

  との付き合い方を学ぶ機会なり 

☆自分の短所を受け入れるとき、

  自分らしさという魅力が生まれる 

☆最も空しい人生とは、

  すべてが思い通りになる人生である 

☆幸せは得るものではなく、気付くもの


☆樹木は、上に伸びる前に下に伸びる 

☆他人との対立は、

  自分の心の中の対立に過ぎない 

☆幸せだから感謝するのではなく、

  感謝するから幸せを感じる 

☆孤独を知らなければ、

  本当の繋がりが分からない 

☆内側から生まれてくる至福は、

  失うことがない


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