いのちの仕舞い方                        柳澤 史樹


「終わりにする。」「完了する。」という意味の書き方で「仕舞う」ということばをご存知でしょうか。

調べてみたら、平安時代に生まれた能の形式を指すものなのだそうです。

人生が壮大なドラマであるとするならば、それをどう舞うかは自分自身ですよね。

 

昨日4月5日、私は実父の「仕舞い方」を見届けました。

柳澤明朗(あきら)。4月 5日 午前2時52分に鬼籍に入りました。

享年84歳。

最後の5年は認知症を患いながらも、昨年見つかった末期癌の宣告予定日より3ヶ月以上を越え、生ききった人生でした。

 

 

父は都内の出版社の経営者兼編集者として書籍の企画に人生を捧げました。

とにかく人が好きで、感動する話しが好きで、わいわい議論するのが好き。

そして平和は実現できるもの、戦争はなくせるものだと信じ怒ってもいて。そんな生き方をしていました。

 

ホームではこういうコピーが多数残されている。絵も大好きでよく描いていた。

 

こんなことばかりずーっと言っていた印象しかない。

認知症が進んで誤字もあるが、ときどき話していて真理をいうのでハッとさせられた。

 

これを書きながら、彼のDNAが私に反映されていることを否定できませんし、その実績をもちろん尊敬していますが、私は彼の背中を目標に生きてきたということでもなく、むしろ反面教師的な感じで捉えていたところが多々ありました。

 

仕事についての「こうしろああしろ」は一切ないけれど、「お前は俺に一番似ている」といいながら「お前は何事も続かずすぐ飽きるとこが問題だ」という、まるで意地悪な編集者のようなスタンスに腹を立てていたのです。

もちろん老いてどんどん認知の進む父にはやさしくしてきましたよ。

これはひとえにホーム「つくしの家」の心優しいみなさんのおかげ。

感謝してもしきれないほど、ここの人たちにはお世話になりました。

 

そんな父とのお別れのときがいよいよ近づいてきました。

呼吸が大きくゆっくりになり、止まりかけます。

 

駆けつけた家族のみんなで代わる代わる「大丈夫だよ」「心配しないでいいからね」「ありがとう」と声をかけながら、私は強く祈っていました。

 

「苦しい表情で逝かないでほしい。」

 

言葉をかけながら、私の恐怖を彼が打ち破ってくれることに賭けていた、というほうが正しいかもしれません。

そしてその瞬間、彼はたしかに意思をもって自ら目を閉じ、人生を「仕舞い」ました。

 

静かな静寂が訪れました。

 

私はまだあたたかい彼のおでこを触り「お疲れさま、がんばったね。」と声をかけました。

涙が自然とこみ上げてきましたが、同時に私のなかで父への感謝と、ひとつの教えのようなものが醸されはじめました。

 

 

それは「わたしはどう人生を仕舞うのか。それは生き方であり、自分次第。

すべて自分自身で決めることができるものなんだ。」ということです。

彼のその人生の仕舞い方に、私はとても勇気をもらいました。

 

最後にそんな父への言葉で、今日のブログを終わりにしたいと思います。

 

父上、本当におつかれさまでした。

最後は痛いし苦しいし大変だったけど、本当に楽しく人生を仕舞いましたね。

たくさんのすばらしい人たちに出会い続け、喋り続け、囲まれて、愛されて。

最期は大好きな大好きな孫に手を握ってもらって。

大成功だよね。

本当にありがとうございました。

また必ずどこかで会おうね。

 

 








          たきがみ博士の想い

 

誰でも、自分の中に伝統がある。自分が経験したすべての過去の累積、それが”いま”のわたし。

過去とは思いだすこと、現在(いま)は過去の必然、そして、未来は想い、選択すること。

いまは、変えられない。

しかし、人には明日があり、未来がある。明日は、こうありたいと想いを持つことができる。

 

すてきな明日に向かって、”これからへの想い”を具体化するJourney、しっかり楽しみたいと思います。

そして、”いま、ここ”を丁寧に活きる。

みずからの人生の軌跡を、すてきな笑顔でみつめるために。

 

旬(ときめき)亭 亭主 たきがみ博士
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☆他人に期待すれば不満になり、

  自分を信頼すれば自信になる 

☆人間関係とは、他人を通して自分自身

  との付き合い方を学ぶ機会なり 

☆自分の短所を受け入れるとき、

  自分らしさという魅力が生まれる 

☆最も空しい人生とは、

  すべてが思い通りになる人生である 

☆幸せは得るものではなく、気付くもの


☆樹木は、上に伸びる前に下に伸びる 

☆他人との対立は、

  自分の心の中の対立に過ぎない 

☆幸せだから感謝するのではなく、

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